フォルクスワーゲン ポロ

<パワーや燃費だけでなく、安全装備も進化! >

フォルクスワーゲンポロブルーGT全長約4mで、日本でも使いやすい5ナンバーサイズのコンパクトなボディサイズをもつフォルクスワーゲン ポロ。そのポロが、新エンジンを搭載し大幅マイナーチェンジしたのは記憶に新しい。出力はややダウンしたものの、燃費は向上され、追突被害軽減自動ブレーキなどを装備するなど大幅に進化した。

そんなマイナーチェンジしたばかりのポロの上級モデルであり、スポーティな走行性能と低燃費を両立した「ポロ ブルーGT」も、早くも進化し発売が開始された。

まず、エンジンが進化型となった。1.4L4気筒のTSIエンジンは、前モデルのポロブルーGTと同じく、アイドリングストップシステムとブレーキエネルギー回生システムを組合せた「ブルーモーションテクノロジー」と、低負荷運転時に4気筒のうち2気筒を休止するACT(アクティブシリンダーマネジメント)を搭載していることには変わりない。

だが、先代が140ps&250Nmを発揮していたが、マイナーチェンジにより150ps&250Nmと10psパワーアップされている。TSIエンジンはターボなので、過給圧の変更でパワーを上げるのは容易。しかし、一般的にこの手法だと同時に燃費が悪くなる。ところが、フォルクスワーゲンはパワーアップしながら燃費を21.3㎞/Lから21.5㎞/Lへと、わずかだが燃費を向上させてきたのだ。こうした地道な改良は、いかにもフォルクスワーゲンらしい。この低燃費性能の結果、ポロブルーGTは、エコカー減税は免税となった。

また、驚きなのはポロブルーGTの1.4Lエンジンは、排気量の少ない1.2Lの標準ポロより50psもアップしている。排気量も多いのにもかかわらず、1.2Lのポロより燃費悪化はわずか0.7㎞/Lほどで済んでいるのも脅威。ポロブルーGTのパワーユニットは、非常に魅力あふれるものに仕上がっているといえるだろう。

フォルクスワーゲンポロブルーGT標準ポロの安全装備が向上したことを受け、ポロブルーGTも同様な装備向上となった。プリクラッシュブレーキシステムの「フロントアシストプラス」は、ミリ波レーダーで前方車両を検知しながら、全速度域で先行車両との衝突の危険を警報音や警告灯でドライバーに知らせるとともに、衝突時のショックを軽減、あるいは回避する。また、このシステムには、時速30km/h未満で先行車両への追突を回避、またはそれによる被害を軽減する「シティエマージェンシーブレーキ」も含んでいる。

さらに、万が一の追突した場合や追突されてしまった場合の二次被害を軽減する「マルチコリジョンブレーキシステム」や、長時間運転した場合など、ドライバーに休息を取るよう警告音と警告灯で注意を促す「ドライバー疲労検知システム」も装備されており、コンパクトカーながらトップレベルの安全装備が装着されている。もちろん、サイドエアバッグやカーテンエアバッグなども標準装備されており、国産コンパクトカーでここまで高水準の安全装備が標準装備化されたモデルはない。こうした設定をし、日本に導入しているフォルクスワーゲン グループ ジャパンの姿勢は、高く評価できるものだ。

新型ポロブルーGTの価格は2,835,000円。ポロのエントリグレードが2,239,000円なので、約60万円アップという設定だ。装備差を考えれば、まぁ、妥当なところといえるだろう。ただし、せっかくミリ波の追突被害軽減自動ブレーキが標準装備されているのに、前走車追従式アダプティブクルーズコントロール(ACC)パッケージがオプションで64,800円という設定なのは、あまり納得いかない。2,799,000円のゴルフ コンフォートライン以上には、ACCが標準装備されている。ポロブルーGTは上級グレードなのだから、標準装備化してほしい装備と言える。そんなこともあり、ポロブルーGTの購入をする場合、ACCはぜひとも装着したい装備のひとつとなる。実際の商談では、ACCを無料で装備させるなど、値引きのツールとして使うのもいいだろう。

実際にポロブルーGTの商談時には、ミニやプジョー208、フィアット500などの輸入車と、アクアやデミオ(クリーンディーゼル)なども加えて競合させるといいだろう。ポロブルーGTは、燃費が良いとはいえハイオク仕様。そのため、ガソリン代は高めとなる。そのあたりをアピールしながら、国産車と比較して大幅値引きを勝ち取りたい。

・価格:ポロブルーGT:2,835,000円