スズキ スペーシア

<ライバル、ホンダN-BOXには負けない? お買い得な特別仕様車>

スズキ は、軽自動車 「スペーシア 」シリーズに、特別仕様車「スペーシア Xリミテッド」と、2トーンルーフ仕様車を加えた特別仕様車「スペーシア カスタム XSリミテッド」を設定し発売を開始した。

スペーシアは、ワゴンR などのハイト系よりも大幅に背を高くしたスーパーハイト系と呼ばれる軽自動車。両側にスライドドアをもち、子育て層などを中心に最近人気のカテゴリー。スズキには、すでにパレットというモデルがあったが、2013年2月にスペーシアを投入。車名は変わったが、事実上、スペーシアはパレット の後継車ということになる。

このスーパーハイト系は、2013年度にはホンダ N-BOXが人気で販売台数ナンバー1ナンバー1にもなっている。2014年は、ダイハツ タントが人気で上半期の販売台数ナンバー1になっている。

スズキにとって、ライバル車が販売台数ナンバー1の座を手に入れている状況はゆゆしき問題。販売台数こそ後塵を拝するが、スペーシアは、ワゴンRなどにも採用されたエネチャージや軽量化技術により、クラストップの29.0㎞/Lとクラスナンバー1の低燃費性能をもつ。さらに、2013年8月には、追突被害軽減自動ブレーキを用意し、安全性を高めている。このような技術が評価され、日本カー・オブ・ザ・イヤー のスモールモビリティ部門賞を受賞しているほどだ。

今回投入された特別仕様車スペーシア Xリミテッドと、スペーシア カスタム XSリミテッドには、共通装備として後席両側ワンアクションパワースライドドアのほか、運転席&助手席シートヒーター、紫外線約99%カットと赤外線カットを両立したプレミアムUV&IRカットガラス(フロントドア)が採用された。

個別の仕様として「スペーシア Xリミテッド」は、「X レーダーブレーキサポート装着車」をベースとしながら、フロント・リヤのメッキパーツや各種スポイラーなどによる洗練された外観デザインを採用。内装はブラックをベースに、グレーの専用シート表皮やシルバー色のアームレストなどを採用してシックな印象としている。さらに、安全性や利便性を高めるディスチャージヘッドランプやオートライトシステムなどを採用した豪華仕様。

注目したいのは価格。スペーシアXリミテッドの価格は1,506,600円で、ベース車より約10万円のアップとなっている。10万円でこれだけの装備が付けば、かなりお買い得といえる。一定水準以上の装備を望むのであれば、この特別仕様車がお勧めとなる。

ターボ車の特別仕様車「スペーシア カスタム XSリミテッド」は、「XS レーダーブレーキサポート装着車」がベースとなっている。ベース車に対して、外観デザインの存在感を高めるブラックメッキのフロントグリルとヘッドランプ、ブラック塗装のアルミホイールやLEDイルミネーションを採用。内装にレザー調のシート表皮を採用。車体色には、最近流行のブラック2トーンルーフ仕様車を設定するなど、精悍な印象をさらに際立せている。

価格は1,652,400円で、ベース車から約6.5万円高。プラスされている装備をみると、こちらもお買い得感が高い。このモデルは、豪華装備や実用装備というよりは、カスタムの個性をより際立つような装備が装着されている。

今回の特別仕様車は、スペーシアの購入を考えているならお勧めと言えるくらいお買い得だ。お買い得な特別仕様車が登場するのには、大きな理由がある。まず、ダイハツのタントに販売台数で負けていること。そして、N-BOXは、お買い得な特別仕様車SSパッケージがを投入し、価格勝負に突入したことが大きな理由と思われる。

スズキとホンダが売れ筋モデルにお買い得な特別仕様車を投入してきたということは、我々顧客側のメリットが大きくなる。つまり、買い手が有利なマーケット環境になってきたということだ。スペーシアの購入を考えているのなら、こういった状況を理解して、スペーシアの特別仕様車とN-BOXの特別仕様車2車種を競合させて商談したい。もちろん、他のライバルであるタントやデイズルークス、ekスペースも加えるのもよい。とにかく台数を積み上げたいスズキとホンダは、競合により値引き幅も拡大する傾向になるだろう。スペーシアの購入を考えているのなら、今がチャンスだ。

・スペーシア Xリミテッド 2WD 1,506,600円 4WD 1,624,320円
・スペーシア カスタム XSリミテッド 2WD 1,652,400円 4WD 1,770,120円