
<3シリーズとは全く違う流麗フォルム。さらに、BMWシリーズ中、最も低重心で切れのあるハンドリング性能>


フロントフェイスは、ワイドなキドニー・グリルなどで横方向への広がり感をアピール。大型エア・インテークを備えたフロント・エプロンが、4シリーズクーペらしさを表現。フロントホイールアーチ後方には、「エア・ブリーザー」と呼ばれるダクトがある。フロントホイールハウスに流れこむ空気を、フロントサイドパネルに設けられたエア・ダクトから放出することで、ホイール周辺で発生する乱気流を抑え、空気抵抗を低減するものだ。カッコだけのダクトではなく、シッカリと高い機能が備わっているサイドビューのポイントだ。
BMWのこだわりは、約50:50前後重量配分。この重量配分が、これがBMWだっ! と、感じるほどの運動性能を生み出す。4シリーズクーペの場合、さらに現行BMWモデルで最も低い重心位置となった。その利点を生かすため、フロント・アクスルにトーション・バーが追加された専用サスペンションシステムを採用。拡大されたトレッドなどにより、クーペらしさをさらにアピールするキレのある走りを実現しているのだ。

追突被害軽減ブレーキなどの安全装備などが若干遅れていたBMWだが、4シリーズクーペには「ドライビング・アシスト」を全車標準装備とした。ドライビング・アシストは、衝突の危険性が高まった際にドライバーに警告を発する「前車接近警告機能」、追突が不可避な場合ブレーキをかけ衝突を回避・被害の軽減を図る「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、車線の逸脱をドライバーに警告する「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」の3つの機能が含まれている。もちろん、歩行者検知機能も採用。歩行者への接近に対しても、ドライバーへの警告と衝突回避・被害軽減ブレーキを作動させる。
高価なクルマなので、当然といえば当然なのだが、未だ高級車でもこういった装備がオプションとしている国内メーカーに比べれば標準装備化という選択をしたBMWジャパンの判断は高く評価できる。
クーペモデルを好む顧客は、ディーゼルを選ばないだろうということから、ディーゼル車のラインアップがないのが残念。そうなると、BMW4シリーズの選び方は、ガソリンの428i&435iどちらかということになり、排気量なのか予算なのかどちらを優先するかということになる。428iと435iの価格差は、エントリーグレードで130万円以上ある。予算に余裕があるのなら、6気筒の435iがクルマのキャラクターとも合い、スポーティでいながら上質だ。
428iでも435iどちらを選ぼうとも、Mスポーツがおすすめだ。専用サスにエアロパーツ19インチホイールなどが装備されていて、最もスポーティなグレードとなる。少し高価なグレードとなるが、リセールバリューはMスポーツが圧倒的に高くなるので、多少高価でも選んで損はないだろう。
■BMW4シリーズクーペ価格
・428iクーペ ¥6,040,000
・428iクーペSport ¥6,240,000
・428iクーペLuxury ¥6,460,000
・428iクーペM Sport ¥6,440,000
・435iクーペ ¥7,380,000
・435iクーペSport ¥7,540,000
・435iクーペLuxury ¥7,580,000
・435iクーペM Sport ¥7,740,000
・428iクーペLuxury ¥6,460,000
・428iクーペM Sport ¥6,440,000
・435iクーペ ¥7,380,000
・435iクーペSport ¥7,540,000
・435iクーペLuxury ¥7,580,000
・435iクーペM Sport ¥7,740,000