‖燃費を約20%向上し、ミニバンマーケットに再チャレンジ

マツダ ビアンテ ビアンテ グランツ
マツダは、ミニバンであるビアンテをマイナーチェンジし発売を開始した。ビアンテは、ミニバンブーム真っ盛りの2008年にデビュー。ミニバンブームに乗り遅れたマツダにとって、大きな期待がかかった待望のミニバンだった。ライバル車のほとんどが5ナンバーサイズなのに対して、1770mmという3ナンバーサイズのボディのみで登場。その大きな全幅を生かし、クラス最大級の室内空間をアピールした。室内の大きさが購入動機のひとつとなるミニバンマーケットの中で、他車をリードするパフォーマンスをもっていた。さらに、早くからアイドリングストップ機能を装備するなど、マツダも最新の技術を投入した。しかし、販売台数は、想像以上に伸びなかった。他車が販売台数争いを繰り広げる中、ビアンテは1,000台売ることもままならない状況で、完全に一人負け状態が続いた。ビアンテ不振の理由のひとつとして、5ナンバーサイズを大きく超えてしまったことと、マツダのこだわりであるデザインがあまりに先鋭過ぎたのか、ファミリー層に受け入れられなかったようだ。

しかし、皮肉なことに、その先鋭的なデザインに新デザインテーマ「魂動(こどう)」のモチーフとなるシグニチャーウィングをフロントデザインに採用。専用のフロントバンパーや大型メッキグリルなどをもち、ビアンテをさらにユニークな存在としたグランツがヒットした。今回は、特別仕様車であったグランツを新グレードと設定している。

さらに、 今回のマイナーチェンジでは、2WD全機種に高効率直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」と6速AT「SKYACTIV-DRIVE」を搭載した。燃費性能は14.8km/L(JC08モード、SKYACTIV-G 2.0搭載車)に向上し、エコカー減税の免税対象車となった。前モデルの燃費が12.4km/Lなので、約20%も燃費が向上したことになる。クラストップレベルの低燃費性能となった。それだけでなく、ビアンテには6速ATが搭載された。この6速ATは、ロックアップ領域が広く、ダイレクト感のある走りが楽しめる。他車のほとんどがCVT。CVTの回転だけが上がったまま走り続ける独特なフィールが嫌いという人には、ATのビアンテはシックリくるだろう。

また、機種体系も見直された。ダイナミックなフロントデザインを採用した特別仕様車「グランツ」の一部装備を見直し、新たにラインナップに加わった。人気の高い電動両側スライドドアを全車に標準装備とし、室内や荷室の収納スペースを増やすなど日常の使い勝手も向上させている。

マツダ ビアンテ ビアンテ グランツ インパネ

ビアンテは、安全装備に対しても高いレベルにもある。他車には装備されていない2列目中央席の3点式シートベルトや横滑り防止装置(DSC)が標準装備(FF車のみ)となっている。2点式シートベルトでは、もしもの時、大切なゲストに大きなリスクが発生する。また、背の高いミニバンは横転事故の可能性も高くなる。横滑り防止装置がそれを防ぐ働きをしてくれる。安全性を重視するのなら、ビアンテという選択になる。

装備を考えると、20Sかグランツという選択になる。そもそも、ビアンテが購入リストに載っているという事自体がかなり個性派なミニバンが好きということになるのだろう。そうなると、さらなるユニークさをアピールするグランツを選ぶことが正解かもしれない。そうでないのなら、装備はシンプルだが両側電動スライドアも装備されている20Cという選択も良いだろう。

‖マツダ ビアンテ価格

20C-SKYACTIV 2WD(FF)6EC-AT 2,278,500円
20S-SKYACTIV 2WD(FF)6EC-AT 2,493,750円
グランツSKYACTIV 2WD(FF)6EC-AT 2,598,750円
20C 4WD 4EC-AT 2,488,500円
グランツ 4WD 4EC-AT 2,829,750円

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