6代目 S110型 トヨタ クラウン誕生 

トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン S110系】

電子制御&DOHC化の幕開け

トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン S110系】

 1979年、先代モデルの雰囲気とは全く異なった、直線基調の現代的デザインに進化したきっかけ的存在が6代目となるS110系「クラウン」。同年11月にライバルの「日産セドリック・グロリア」430系が国産量産車初のターボエンジン搭載モデルを発表したが、翌年にはクラウンにもM-TEU型ターボエンジンを採用モデルが追加された。また、最上級モデルの「ロイヤルサルーン」に搭載されるエンジンも4M型6気筒2600ccから5M-EU型6気筒2800ccに変更され、1981年には更に5M-GEU型6気筒2800ccDOHCエンジンに進化した。トヨタ得意のツインカム時代の幕開けとなる。

新しい挑戦・ツートンカラー登場

 現代化されたのは、デザインのみならず車体の電子化が大幅に進んだ。デジタルメーター、電動スライドサンルーフ、クルーズコンピューター、パワーシート、デュアルオートエアコンなど快適装備が初めて登場した。ボディバリエーションは先代モデル同様となり、2ドアHTはこのモデルを最後に姿を消すことになる。現行車では当たり前のトーニングと呼ばれるツートンカラーモデルも初めて登場した。(セダン・バン除く)一部のファンの間では、フロントマスクの先端がせり出したデザインから「鬼面(鬼目)のクラウン」「鬼クラ」などとも呼ばれている。

6代目クラウン あれこれ

■発売期間:昭和54(1979)年〜昭和58(1983)年
■主な型式:MS110、MS112、LS110、RS110
■広告キャッチコピー:「日本の薫り新しいクラウン」「ちょっと誇らしく」
■主なCM出演タレント:山村 聡、吉永 小百合
■絶版中古車市場相場目安 20〜100万円
■登場作品 ドラマ「太陽にほえろ」「ジャングル」
映画「いつかギラギラする日」「ゴジラVSキングギドラ」など

written by ダーワ教授

トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン 4ドアHT S110系前期型】
最上級グレードロイヤルサルーンを除いて、全グレードが鉄製バンパーを採用していた6代目 クラウン 4ドアHT S110系前期型
トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン 2ドアHT S110系前期型】
クラウン史上最後の2ドアモデルとなった6代目 クラウン 2ドアHT S110系前期型 グレーツートン&ランドゥトップは当時の定番仕様。
トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン 4ドアセダン S110系前期型】
大型ウレタンバンパーが標準装備となる6代目 クラウン セダン S110系前期型 最上級グレードロイヤルサルーンには5M-EU型エンジンが搭載される。
トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン 4ドアHT S110系後期型】
グリルの中央部分がせり出しているのが特長の6代目 クラウン 4ドアHT S110系後期型 マイナーチェンジによりロイヤルサルーンには5M-GEU型DOHCエンジンが搭載される。
トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン カスタム S110系後期型】
S110系クラウンでは、トーニングと呼ばれるツートンカラーがはじめて登場した。画像は6代目 クラウン カスタム(ステーションワゴン) S110系後期型
トヨタ クラウン 歴代モデル【6代目 クラウン 4ドアセダン S110系後期型】
マイナーチェンジにより前期型の角目4灯タイプから異形2灯タイプへ大幅にデザインが変更された6代目 クラウン セダン S110系後期型。

当時のライバルモデル

ライバルモデル【日産 セドリック 4ドアHT 430系前期型】
国産車初のターボエンジン搭載モデルとして注目を浴びた日産 セドリック 4ドアHT 430系前期型 クラウンが4ATだったのに対して3ATと遅れていた。
ライバルモデル【日産 セドリック 4ドアセダン 430系後期型】
マイナーチェンジによりデザインが変更された日産セドリック セダン 430系後期型 クラウンに遅れて、1982年6月に4AT搭載モデルが追加された。
ライバルモデル【日産 セドリック 4ドアHT 430系後期型】
前期型には設定されなかった大型ウレタンバンパーもマイナーチェンジ後に最上級グレードブロアム設定された。日産 セドリック 4ドアHT 430系後期型
ライバルモデル【日産 グロリア 4ドアセダン 430系前期型】
クラウン同様に下級グレードのみ丸目4灯ヘッドライトが採用された。日産 グロリア セダン 430系前期型 セドリックとはテールデザインなどが異なる。
ライバルモデル【三菱 デボネアエグゼクティブSE A30系後期型】
デビュー当時は6気筒 2000ccだったが1976年のマイナーチェンジにより4気筒2600ccエンジンに変更された三菱 デボネア エグゼクティブSE A30系後期
ライバルモデル【マツダ ルーチェ サルーン HB系前期型】
1981年のフルモデルチェンジでコスモと兄弟車になったマツダ ルーチェサルーン HB系前期型 2ドアHTと4ドアHT、4ドアセダンが用意され、セダンはサルーンという名称になった。

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    達人プロフィール: ダーワ教授
    職業:生きるクルマデータベース、世界の車種・グレードすべての知識を持つ恐ろしい奴。
    中古車情報誌から、自動車販売店・解体屋・ミニカー屋など現場の世界と転々と。基本的に車好きが抜けないようで中古車ブローカー(本人認識無し)と貿易輸出業などを掛け持ち、現在に至る。車の趣味嗜好も偏っており、車と共に本人的にも社会的不適合車(者)です。趣味と...