革張り、シートヒーター付きのM3専用シートは、ドライバーの身体にフィットし、ハードコーナリング時にも高いホールド性を発揮する。ハンドルのチルトとテレスコピックと合わせてドライビングポジションの調整範囲は広いから、多くのドライバーが正しいドライビングポジションを取れるだろう。
インストルメントパネルには、左側に330km/hまで刻まれたスピードメーター、右側には7800rpmからイエロー、8300rpmからレッドゾーンが始まるタコメーターが備わる。スピードメーターの下部には燃料計、タコメーターの下部はエンジンオイル温度計がレイアウトされている。水温計はないが、水温が低いときにはタコメーターのイエローゾーンが下がってきて、エンジン回転数を制限する。また水温が高くなった場合にもイエローゾーンが下がってきて高回転まで使うことを拒んで水温を下げるように誘導する。
Mドライブ・パッケージは45万円のオプションだが、これはM3を買うなら付けたい装備だ。状況にあわせて減衰力が連続可変するEDC(エレクトリック・ダンパー・コントロール)、Mサーボトロニック・パワーステアリング、電動調整式サイドサポートシートが装備される。さらに右側のステアリングスポークにある_ボタンを押すことで、EDCのノーマル/コンフォート/スポーツの選択、Mサーボトロニック・パワーステアリングの重さ、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)の作動制限、アクセルペダルのレスポンスを、事前に標準装備のiドライブで設定した好みのセットを一発で呼び出せるからだ。