【新春特別対談】07年〜08年新車購入総括「輸入車編」

輸入車編

——国産車をひと通り見てみたところで、最後に輸入車いきましょうか。2007年度のベストバイ「輸入車」は？
松下：「やっぱりCクラスでしょ。」
大岡：「買える価格で考える、ゴルフ・ヴァリアントなんじゃないかなあ。」
松下：「確かにTSIはやっぱりいいですからね。それ考えると、とにかく安い。」
片岡：「メチャクチャ、お買い得だよね。」
こもだ：「あれは戦略でしょ。だって、ドイツよりも日本で買ったほうが安いんだから。まぁ、ドイツ車全般言えることなんだけど。」

——ゴルフ・ヴァリアントがいいのは皆さん、満場一致として、最初に出たCクラスはどうですか？
松下：「飛び抜けたところはないんだけど、トータルで完成度が高いでしょ。」
こもだ：「でも、あれってBMW3シリーズコンプレックス。ラインナップが2つあるのがその証拠でしょ。2つあるのに、一部を除いて、どっちも足は一緒。キビキビ走る味付けなんだけど、まさにここが3シリーズ的。レクサスISもこれに含まれて、ただ乗せられているだけから、操る方向になってきたんだと思いますよ。」
松下：「確かにエレガントが売れていない。イメージもあってか、アバンギャルドのほうが売れている。」
大岡：「やっぱり3シリーズコンプレックスから抜けられないんですかね。C300アバンギャルドSなんて、気持ち悪いぐらいよく動いて、怖いぐらい(笑)。」
片岡：「少々、なまくらな感じのほうがいいって考えだったし、今までもそれが安心感につながっていたんだけど。メルセデスらしさっていうのはね。」
こもだ：「メルセデスらしさについての基準が変わってきたんじゃないかな。」
大岡：「対極だったものが、近づいてきた感じはしますよね。」

フォルクスワーゲンゴルフヴァリアント

メルセデス・ベンツ「Ｃクラス」

——ほかにドイツ車だと、今の話にちょっと関連してきますけど、BMWのM3が新しくなりました。
こもだ：「非常に乗りやすくなって、最初は軟弱になったように思えるんだけど、雨のニュルで乗ったら凄いよかった。」
——いいって、どんなレベルですか!？
大岡：「軟弱ってどんな部分ですか？」
こもだ：「誰でも乗られる。たとえば昨日免許取った人連れてきても、すぐに普通に運転できるほど。エンジンや足まわりがすべて違うからなんだけど、300万円も高くなるだけのことはあるよ。」
大岡：「グイグイと頭が入ってくるあたりとか、やっぱりスポーツカーですよね、あれは。」
こもだ：「GT-Rよりもリアは安定しているからね。」
大岡：「IS-Fとは?。」
こもだ：「もう少しでIS-Fが同じ位置にくる。IS-Fはポテンシャルあるからね。」
——あと、ドイツ車で大きなところではミニがモデルチェンジしました。
こもだ：「よくないフルモデルチェンジの見本。どこが変わったのかわかんないようじゃ意味ないよ。」
——ルーフ以外すべて新設計って言ってますけどね。
松下：「前のオーナーがディーラーに来て安心して帰っちゃう(笑)。やっぱりモデルチェンジすることで、古臭さを演出しないと。」
こもだ：「モノはよくなっているけど、買う気にさせないとダメだよなあ。」

BMW M3

ミニミニ

——それではあと、国別にいきましょうか。まずはフランス車。プジョー207が登場しています。
松下：「大きくなったから高くなったのはわかるけど、ゴルフとバッティングするのはどうかな?。」
こもだ：「価格は別しても、まだ小さい部類に入るわけで、我慢して小さいクルマに乗っているじゃないぞ、って見えるのは魅力でしょ。キビキビしてハンドリングもいいし、CCととかバリエーション豊富。」
松下：「でも、とにかくATをなんとかしなきゃ……。」
こもだ：「フランスに行くとMTばかりだから、なかなか成熟しない。」
松下：「エンジンと一緒にBMWに頼めばよかったのに(笑)。」
こもだ：「契約でダメだったんでしょ。」
松下：「だから同じエンジンでもミニは6速ATなんだよなあ。」
こもだ：「それだったらもっとよくなるでしょ、絶対に(笑)。」

——C4ピカソも新しくなっています。
松下：「前のより凄くよくなった。デザインもいいし。ただし、これもまたミッションがなあ。」
こもだ：「どういうのだっけ。」
松下：「MTベースの2ペダルAT。これが進化したとはいえ、やっぱりダメなんだよなあ。まぁ、それだけ。」

——そして侮れないのが、スウェーデンというか、ボルボ。V70/XC70/C30/S80とか、いろいろと新しくなってます。
片岡：「みんなほかとバッティングしちゃってるよね。」
松下：「もともと、キャパがないメーカーなんだけど。」
こもだ：「輸入車も高低で二分化しちゃってて、ボルボは底上げ。」
松下：「ホントはそこまでのメーカーじゃないのに……。」

——いよいよ最後、アメリカです。ダッジは堂々の復活でしたけど…。
こもだ：「リセールバリューがなあ……。」
大岡：「デザインは個性があって魅力的なんだけど、ハードが10年ぐらい前の日本車って感じですかね(失笑)。」
松下：「アメリカ人はアメ車はこれでいいと思っているんだから、日本車はどんだけ凄いか。」
——妙なところに結論がいきましたね（笑）。