スバル 新型 フォレスター エクステリア

ガリバーズEYE

ユーザ視点に立ったガリバー独自の「安全基準」「環境・燃費基準」「経済性」という新たな評価軸を用いてクルマを評価いたします。

ワゴンとSUVのベストバランス

 12月25日、スバルのクロスオーバーワゴン「フォレスター」がフルモデルチェンジを果たした。初代のデビューは97年。今モデルで3代目となる。ステーションワゴンとSUVの良さをイイとこ取りをした「クロスオーバー」車のジャンルにおいても、草分け的存在のフォレスター。世界的にクロスオーバー車が増えてきた中、新型は従来モデルに比べさらにSUV寄りのキャラへと変貌を遂げた。
 開発テーマは『Best Balance for Active Life』。ボディサイズやホイールベースなども一回り拡大し、パッケージングの全面的な見直しにより室内空間や荷室の使い勝手も向上させた。エンジンラインナップは2.0リッターターボとNAの2種。2.0リッター水平対向EJ20・NAエンジンは遂にDOHC化。スバル独自のシンメトリカルAWDやSIシャシーとの組み合わせにより、操縦安定性や乗り心地についても改善された。
 新たな魅力満載で生まれ変わったフォレスターの全容に迫る!

スバル 新型 フォレスター フロントマスク
スバル 新型 フォレスター フロントビュー
スバル 新型 フォレスター リアビュー

様変わりしたスマートなエクステリア

 新型フォレスターでまず目をひくのが、様変わりしたエクステリアだろう。直線基調でシンプルなデザインが特長だった初代や2代目とは異なり、随分とスマートな印象だ。丸く大きなホイールアーチと、張り出した前後バンパーで、イマドキのSUVらしいモダンな力強さを表現。いっぽうでフロントグリルからボンネット、4灯式異型ヘッドライトからショルダー部にかけての流れるようなラインは、先行して発売されたハッチバック車「インプレッサ」にも共通する、新たなスバルのデザイントレンドが見て取れる。ボディカラーは、新色2色を含む全8色を用意する。
 長年に渡りサッシュレスドアに拘ってきたスバルだが、新型インプレッサに続きフォレスターでもサッシュ付きドアへと変更されている点も見逃せない。

 全長4560mm(+75mm)、全幅1780mm(+45mm)、全高1700mm※(+110mm)、ホイールベース2615mm(+90mm)とボディサイズは全体に拡大。中でも随分と大きくなった全高が、新型フォレスター最大のニュースだろう。
※ルーフレール装着車の場合。ルーフレールレス車は1675mm(+85mm)となる。

新型フォレスター インパネ
新型フォレスター フロントシート
新型フォレスター リアシート
新型フォレスター 荷室(5名乗車時)
新型フォレスター 荷室(最大時)
新型フォレスター メーター

パッケージングの見直しで拡大した室内空間

 インテリアは、上部にブラウン色、下部に明るいプラチナ色を組み合わせたモダンでクールな「プラチナ」内装と、インパネ上部と下部で明度を変えたブラック色の「ジェットブラック」内装、2タイプの内装色&表皮バリエーションを設定する。
 インパネ周りは、上半分は新型インプレッサと共通のデザインを採用した。ナビやオーディオ、メーター類などを上部に配置し、操作性の良さもそのままだ。

 ボディサイズの拡大に伴い、パッケージングも全面的に見直された。前後席間は先代に比べ95mmも拡大されている。さらにウィンドウ面積の拡大などで前後の視界も向上させ、取り回しの良さにも配慮を加えた。
いっぽう、新開発のリアダブルウイッシュボーン式サスペンションによりホイールハウスの張り出しを抑制したことで、大きく四角い荷室空間を創出。容量は450リッター(VDA)で、9インチサイズのゴルフバッグが横に4個積載可能だという。またリアゲート側からリアシートを前倒し出来るワンタッチフォールディング機構を設定し、使い勝手の面でも配慮された。

新型フォレスター ターボエンジン
新型フォレスター インテリア
新型フォレスター フロントフェイス
新型フォレスター エンジン
新型フォレスター AT
新型フォレスター タイヤ

2.0リッターNAエンジンが初めてDOHC化

 新型フォレスターのエンジンバリエーションは、2.0リッターNAと同ターボの2タイプ。
 まず、インプレッサやレガシィなどにも搭載されている2.0リッターNA(ノンターボ)EJ20エンジンが、遂にDOHC化された点に注目したい。エンジン主要部は80%が新設計で、吸気AVCS(アクティブバルブコントロールシステム)化と併せ、ハイパワー化と低燃費、低排出ガス性能を両立させた。最大出力は148ps(109kW)/6000rpm、最大トルクは19.5kg-m(191Nm)/3200rpmを発生。燃費は10.15モードで13.8km/L(AT車)をマークする。なお、従来同様にレギュラーガソリン仕様というのがウレシイ。

 さらに、インプレッサS-GTにも搭載されるEJ20型DOHC16バルブインタークーラー付きターボエンジンは、最高出力230ps(169kW)/5600rpm、最大トルク32.5kg-m(319Nm)/2800rpmと、実用域での扱いやすさを重視したフォレスター専用のセッティングとした。こちらも、10.15モードで13.0km/L(AT・MT)と優れた燃費性能も併せ持つ。
 このターボ車には、レガシィやインプレッサで好評のSI-DRIVE(SUBARU INTELLIGENT DRIVE)を採用。センターコンソール部のセレクターにより、燃費と扱いやすさに配慮した「Intelligent」、オールラウンドなスポーティさを体感出来る「Sport」、エンジン性能を最大に発揮する「Sport Sharp」という3タイプの異なるエンジン特性に切り替えが出来る。

 組み合わされるトランスミッションは、スポーツシフト付き電子制御4速ATと5速MTの2タイプだ。イマドキATが4速というのが、ちょっと残念なところだ。

 サスペンションは、フロント:ストラット式、リア:ダブルウイッシュボーン式。駆動方式は全車ともスバル独創の4WDシステム、シンメトリカルAWDのみを設定する。AT車にはアクティブトルクスプリット方式AWD、MT車にはビスカスLSD式センターデフ方式AWDと、異なる4輪駆動システムを採用する。共に、車両挙動安定装置のVSC(ビークルダイナミクスコントロール)を標準装備し、高度な走行安定性を実現する。

フォレスター ナビ
新型フォレスター 純正エアロ装着車
新型フォレスター 純正エアロ装着車

3グレードをラインナップ、さらにパッケージオプションも設定

 装備面では、全車に盗難警報装置を標準装備したほか、イモビライザーを一部グレードに設定した。また、オーディオ一体型HDDナビゲーションシステムもオプション設定。G-BOOK ALPHAに対応し、40GBのHDDとCD/DVDプレーヤー、外部入力端子などをセットする。
 グレードは3タイプ。ベーシックな「2.0X」と装備を充実させた「2.0XS」には2.0リッターNAエンジンを搭載。「2.0XT」には2.0リッターターボエンジンを搭載する。
 また、2.0XSと2.0XTにはそれぞれ、プラチナ内装などを装備する「プラチナセレクション」と、同本革シート仕様の「プラチナレザーセレクション」も設定される。

 価格は2.0X(4WD・5MT)1,995,000円から、2.0XT(4WD・4AT)2,572,500円まで。

スバル 新型 フォレスター フロントマスク
スバル 新型 フォレスター リアビュー

( PHOTO:森山 良雄・CORISM編集部/レポート:CORISM編集部 徳田 透 )

『FORESTER A GO!〜遊びゴコロが走り出す〜』スバル「新型フォレスター」発表会レポート

【特集】 (2007.12.25)

年末も押し迫った2007年12月25日(月)、クリスマスムード一色の東京・渋谷にあるセルリアンタワー東急で、スバルのSUV「フォレスター」の新型発表会が行われた。年末最後の報道発表ということもあり華やかなムードに包まれた会場の模様を速報でお届け! >> 記事全文を読む


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代表グレード
2.0XS(4WD・4AT)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4560x1780x1675mm(ルーフレール無し)
車両重量[kg]
1450kg
総排気量[cc]
1994cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
148ps(109kW)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
19.5kg-m(191N・m)/3200rpm
ミッション
スポーツシフト付き電子制御4速AT
10・15モード燃焼[km/l]
13.8km/L
定員[人]
5人
消費税込価格[万円]
220.5万円
発売日
2007年12月25日
レポート
CORISM編集部 徳田 透
写真
森山 良雄・CORISM編集部