快適でスムーズな走りを味わえる
搭載エンジンは直列4気筒の2.4リッターとV型6気筒の3.5リッターの2機種。トヨタ車ではほかに、エスティマやブレイドなどがこの組み合わせのエンジンを搭載している。
SUVボディで全車とも4WD車であるため、車両重量は1600kg〜1700kgとかなり重いが、2.4リッターエンジンの搭載車でも走りに不満を感じるようなことはない。無段変速のスーパーCVT-iとの組み合わせで、スムーズな走りが可能だ。2.4リッター車には17インチタイヤが装着されていて、乗り心地も悪いものではない。アイポイントが高い分だけコーナーではロール感が大きいが、街乗りに使うのに適した足回りといえそうだ。
余裕ある走りが魅力の3.5リッター搭載車
V型6気筒3.5リッターエンジンは206kW(280ps)の実力。かつてはターボ付きのスポーツカーが上限のパワーとして発生していた数値だが、それを自然吸気で何なく発生している。こちらは電子制御5速ATとの組み合わせだが、走りの滑らかさに不満はない。むしろ排気量の余裕を感じさせる走りが印象的だ。
足回りは18インチタイヤを履くためか、乗り心地はやや硬めの印象。マンホールを超えるときなど、段差のある部分では突き上げを感じる。18インチも17インチ変わらない乗り味にしたとのことだったが、印象としては必ずしもそうではなかった。
●お勧めグレード
2.4リッターエンジンのベースグレードは260万円台で、3.5リッターエンジンの最上級グレードは330万円台。排気量とSUVボディを考えると特に高いというほどではないが、決して買い得とはいえない価格水準だ。どちらかといえばV6エンジン搭載車のほうが割安になるが、3.5リッターという排気量はいかにも過剰な印象だし、タイヤサイズによって最小回転半径が大きくなったり乗り心地が硬くなったりする。これらを総合して考えると2.4リッター車がお勧めだ。本革シートが欲しいならGパッケージだが、そうでないなら標準の240Sで良い。