「オデッセイ」とは一線を画す新コンセプト
トヨタ自動車は9月26日、「マークX ジオ」を発表した。3列シートレイアウトを特長とする新コンセプトの高級ワゴンだ。全長約4.7m、全幅は1.8m弱、そして1.55mの低車高は、ほぼ「ホンダ オデッセイ」と同等のサイズである。
しかしマークX ジオの基本は、大人4人がゆったりとくつろげる”独立4座”レイアウト。3列目のスペースは、座席にも広大な荷室にも使える自由な空間とする「4+Free(フリー)」とし、多人数乗車型3列シートのミニバンとは一線を画すコンセプトとした。
なお、V6 3.5リッターと直4 2.4リッター、2機種のエンジンラインナップを用意し、FFレイアウトを基本とする(2.4リッター車には4WDも設定)。
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ミニバンの次にくるもの それが『X-Seater』
マークX ジオでトヨタが想定するメインターゲットは、ミニバンの良さを知り尽くしてきた子離れ層だという。もう多人数乗車はしないけれど、ミニバン特有のユーティリティの高さを一度知ってしまうと、もはや手放せない・・・そんな彼らが、次に欲するクルマを具現化したのがマークX ジオというワケだ。
しかも高級車ブランド「マークX」の名を冠し、80年代から90年代に「マークII」(マークXの前身)ブームの洗礼を受けた世代に対するアピール力もバッチリ。一見、ニッチ(すき間)狙いのようにも見えるマークX ジオだが、理詰めで実に抜け目のないコンセプトであることが判る。
なお、この新たな価値観に共鳴する30〜40代の若い層も、同時に取り込みたいと意欲的だ。
先に述べたように、「マークX ジオ」一番の見どころがインテリアのレイアウトだ。上級グレード「350G」「240G」ではセカンドシートをキャプテンシートとし、独立した4座を用意。さらに後席足元をフラットなフロアとし、大人4人が十分にくつろげる広大な空間を生み出した。
また、4名乗車のパーソナルモード(セダンモード)を基本に、ラゲッジスペースを活用するアクティブモード(ワゴンモード)、6名乗車のフレンドリーモード(ミニバンモード)の「3モードキャビン」で、ユーザーの多彩なニーズに応える。
なお350G、240G以外のグレードではセカンドシートをベンチタイプとし、定員7人乗りとしている。
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これが"X-Seater"インテリア(写真は4人乗り乗車時の「パーソナルモード」)
新時代を感じさせるスタイリング
独自のコンセプトを貫くマークX ジオ。エクステリアも、新時代を感じさせるスタイリングである。
まずは、傾斜した前後ピラーで構成され、伸びやかさを狙ったというサイドビューに注目したい。シルエットを見ただけでは、これが3列シート車とは決して判らないはずだ。一方、上半分の伸びやかさに対し、下半分はワイド感や安定感のあるフォルムとした。ワイドフェンダーに納まる18インチアルミも、マークX ジオのスポーティなキャラクターを強調する。
いっぽう、押し出し感を強調するフロントマスクは、マークXファミリーらしい車格を表す。そして、絞込むことで軽やかさを強調したリアビューも、他のミニバンとは一線を画すコンセプトであることを静かに主張しているといえるだろう。
なお、ボディカラーは全部で8色を用意。中でもテーマカラーのフロスティーグリーンマイカ(TOPの画像)は、新ジャンルの高級車を標榜するマークX ジオに相応しい上品かつ個性的なカラーで好感が持てる。
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S-VDCを全車標準装備
サスペンションはフロント:マクファーソンストラット式、リア:ダブルウイッシュボーン式を採用する。
また「S-VDC」(ステアリング協調車両安定性制御システム)を全車に標準装備。さまざまな路面状況に応じた予防安全を図るものであり、大いに評価される。
もちろん、トヨタ独自の安全ボディ”GOA”は、全方位コンパビリティボディ構造に進化。J-NCUP6つ星レベルをマークする安全性を誇る(社内測定値)。また、サードシートまでカバーするカーテンシールドエアバッグに加え、運転席・助手席にはサイドエアバッグも装備し、万全の衝突安全性能とした。
エンジンバリエーションは2タイプ。V6 3.5リッター「2GR-FE」型Dual VVT-iエンジンと、直4 2.4リッター「2AZ-FE」型VVT-iエンジンの2機種が用意される。前者には6速AT(6 Super ECT)が、後者にはCVT(Super CVT-i)がそれぞれ組み合わされる。なお2.4リッターモデルには、S-VDCと協調制御されるアクティブトルクコントロール4WDを搭載車も設定される。
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目標台数4000台は、多い?少ない!?
高級車「マークX」ファミリーだけに、装備は充実している。
運転席・助手席左右独立温度コントロールフルオートエアコンやスマートエントリー、盗難防止装置などを標準装備。また、高精細7インチワイドモニター付きG-BOOK mX/mX Pro対応のHDDナビゲーションシステムも全車にオプション設定。スーパーライブサウンドシステム、Bluetooth対応ハンズフリー機能、バックモニター、ワイドビューフロントモニター、ETCユニットなど、多彩な機能がセットで組み合わされる。
価格はベースグレード「240」(FF・7人乗り)256.0万円から、3.5リッター「350G」(FF・6人乗り)333.0万円まで。全国のトヨペット店から販売される。月販目標は4000台を予定する。
トヨタがターゲットとするユーザー層、例えば大ヒットした「エスティマ」や「オデッセイ」からの代替ユーザー数をざっと考えただけでも、驚くほど多くの台数が想定される。もちろん、コンパクトカーや軽にダウンサイジングを図るユーザーも数多いとはいえ、目標の4000台は幾分控えめな数値に思えてくるのは気のせいだろうか。
いずれにせよ、新ジャンル「マークX ジオ」に対するユーザーの反応が気になるところだ。
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スタイリッシュなドレスアップ仕様「モデリスタ」バージョンも同時に発表された
( 写真:佐藤 靖彦・トヨタ自動車・CORISM編集部/レポート:CORISM編集部 徳田 透 )
【新型 トヨタ マークX ジオ 画像集】トヨタが切り開く新ジャンル! 『マークX ジオ』を画像集でチェックだ!!
【新車情報】 (2007.09.26)
トヨタが送り出したのは新ジャンルを開拓する「マークX ジオ」。 大人4人がゆったりと座れる“独立4座”レイアウトや「マークX」の名を冠する高級感溢れるスタイリングなど、新たな魅力を発見すること間違いナシ!! >> 記事全文を読む |
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トヨタモデリスタから、コンプリートカー「マークX ジオ“エアロツアラー”」発売!!
【新車情報】 (2007.09.26)
トヨタモデリスタインターナショナルは、トヨタ「マークX ジオ」の発売に伴い、コンプリートカー「マークX ジオ“エアロツアラー”」及びリヤスタイルをスポーティに演出した「“エアロツアラーS”」を、全国トヨペット店を通じ発売すると発表した。 >> 記事全文を読む |
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「マークX ジオ」に早くも“モデリスタ”“ケンスタイル”“ジアラ”のドレスアップアイテムが登場!!
【新車情報】 (2007.09.26)
トヨタモデリスタインターナショナルは、トヨタ「マークX ジオ」の発売に伴い、「マークX ジオ」用ドレスアップアイテム3バージョンを設定した。 >> 記事全文を読む |
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代表グレード
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240G(FF)
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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4695x1785x1550mm
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車両重量[kg]
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1570kg
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総排気量[cc]
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2362cc
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最高出力[ps(kw)/rpm]
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163ps(120kW)/6000rpm
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最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
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22.6kg-m(222N・m)/4000rpm
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ミッション
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Super CVT-i(自動無段変速機)
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10・15モード燃焼[km/l]
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12.8km/L
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定員[人]
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6人
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消費税込価格[万円]
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286.0万円
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発売日
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2007年9月26日
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レポート
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CORISM編集部 徳田 透
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写真
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佐藤 靖彦/トヨタ自動車/CORISM編集部
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