数メートル走っただけで違いを実感!
新型フィットの走りは、テストコースに入るために駐車場内を動き始めた瞬間に違いが分かる。今回のモデルではCVTのホンダマルチマチックにトルクコンバーターが組み合わされており、発進が滑らかで力強いものになったからだ。
初代モデルでは燃費を重視するためにトルコンなしのCVTを採用していたが、今回のモデルでは停止時のクリープレスの制御(坂道ではクリープを発生)やフリクションの低減などによって燃費面でも不利益のないトルコン付きCVTを作っている。ちなみにボディの拡大による車両重量の増加なども含め、結果として従来と同じ24.0km/Lという低燃費を維持している。
違和感無し! 滑らかフィールのCVTに好感
コースに入ってアクセルを踏み込んでいくと、滑らかで切れ目のないCVTならではの加速感が味わえる。CVTではとかく、エンジン回転の上昇と加速の伸びとの違いに違和感を感じることがあるが、新型フィットではそんな違和感はほとんど解消されており、一般のドライバーならATとCVTの違いも感じないくらいである。
新型フィットではシャシー系も大きく変わった印象がある。最も良くなったと思えるのはステアリングのフィールだ。滑らかで自然なフィールのステアリングは好感の持てるものだ。初代フィットては電動パワーステアリングのフリクションが大きく、滑らかさに欠ける感じだったが、それが完全に解消されている。
乗り心地も良くなった!
乗り心地の改善も大きなポイントだ。ホイールベースやトレッドの延長に加え、サスペンションを改良することで軽快なフットワークと乗り心地の良さを両立させるものになった。テストコースのワインディングを走っても気持ち良くコーナーを抜けて行けるのが次期フィットだ。
今回の試乗はテストコースの限られたシチュエーションだったが、ワインディングから超高速域までを試すことができた。そのデキの良さから、一般道での試乗がさらに楽しみなものになった。