新型インプレッサは評論家泣かせ?
これまでのスバル車は、自動車評論家にとって理想的な存在だったと思う。凝ったクルマ作りをしているため解説しやすく、乗れば乗ったで個性的だからレポートもたくさん書けた。しかし! 新しいインプレッサの資料を見て「う〜ん」。これといった特徴を持ってません。
もちろんボディバリエーションが5ドアハッチバック1タイプになったことはトピックス。けれど「驚くほど広いラゲッジスペースを持つ」とか「アルミを多用し軽量化した」みたいな特徴は無い。2リッターのターボ無しエンジン積むモデルの車重を見ると、一回り大きいレガシィより40kgしか軽くないのだ。
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エンジンや4速ATを使うミッションも大きな改良もせず、従来型と同じコンポーネンツをそのまま引き継ぐ。特に意外だったのはミッション。今や2リッタークラスのライバルを見ると5速ATかCVT。「近代化」が遅れていたマツダも、先日2リッター+5速ATを投入してきたほど。
でも、スバルらしい乗り味は健在!
もちろんスペックより乗り味。良いクルマならスペックなんかどうでもいい。ということで試乗してみた。するとどうよ! さすがスバル! とても良いクルマである。基本的にレガシィと同じシャシを使っているということだけれど、乗り心地は上質なのだ。
何よりサスペンションが滑らかに動いている感じ。標準サスのレガシィ(ビルシュタイン製のダンパーを使っていないモデル)なら車体を上下に揺さぶってしまうような路面状況でも、気持ちよく走ってくれます。
かといって柔らかいのかと言えば、そんなことない。スバル車らしく、コーナリング性能は十分高くコントロール性だって良好。250馬力という2リッターターボエンジンのパワーもキッチリ受け止めてくれる。正統派の「良いサスペンション」だと思う。
エンジンはどうか? ベーシックな1,5リッターエンジンから試すと「アップダウンの多いワインディングロードを走ったら厳しいけれど、通勤の相棒として使うなら何ら問題ないでしょう」というイメージ。
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2リッターターボ無しエンジンは、ライバルの4WD車よりリーズナブルで実用燃費に優れている、と思う。同じエンジンを搭載するレガシィ2,0iって、ミドルクラスの4WD車じゃ世界一実用燃費が良かった。レガシィより軽い分、インプレッサ優勢かと。加えてクルーズコントロールのオプション設定もあって嬉しい。
クルマ好きの期待はやっぱりSTIバージョンか?
以上。新しいインプレッサは良いクルマだと思う。けれど「官能的ですか?」と聞かれたら答えに窮す。「濃くない」のだ。人気男性タレントを起用したTVのCMを見ても、完全に女性ユーザーを向いている。インプレッサは女性ユーザー比率が多いということで実利を狙ったんだろう。
スバル自ら「クルマ好きより普通のユーザー」を選んだということ。発表された初期受注状況を見ても、1,5リッターモデルが65%を占めてます。クルマ好きは遠くない将来に追加されるSTIバージョンを待って欲しいということなのかもしれません。そういうことなら秋を楽しみにしましょう!
インプレッサのカタログ情報

- 現行モデル
- 令和5年4月(2023年4月)〜現在
- 新車時価格
- 229.9万円〜321.2万円
インプレッサの在庫が現在19件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。