「コスモスポーツ」から40年!

 1967年5月30日、世界初の2ローター式ロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」が登場してから、今年で満40年を迎えた。それを記念して横浜で開催されたRE(ロータリーエンジン)40周年のファンイベントの模様を、速報でお届けする!
1967年5月30日にデビュー、今年で満40周年を迎えた「マツダ コスモスポーツ」

聖地に集結した熱いREファン!

 快晴の6月2日土曜日。横浜市神奈川区の港湾エリアにあるマツダの研究・開発施設、「R&Dセンター横浜」で、ロータリーエンジン誕生40周年イベント「ロータリーエンジンの過去・現在・未来展」が開催された。普段はマツダ関係者以外入ることの出来ない特別な施設。そんな「聖地」には、多くの熱いマツダREファンが集まった!

マツダ サバンナRX-7 79年モンテカルロラリー 優勝車(手前)とマツダ RX-8 NR-A 仕様車(奥)

イベント会場に展示された「マツダ サバンナRX-7 79年モンテカルロラリー 優勝車」(手前)と「マツダ RX-8 NR-A 仕様車」(奥)

熱く語られたREの真実

 イベントは、4つのパートに分けられて行なわれた。
まずは「ロータリーエンジンの過去・現在・未来」と題したパネルディスカッションがホールで行なわれた。パネリストは、いずれもRE(ロータリーエンジン)に深く関わっているマツダの社員3名。
 RE開発の経緯から、91年感動のルマン優勝に至るまでの道筋。開発の一時凍結など、多くの転機を経て生まれた4シータースポーツ「RX−8」誕生の経緯。そして、マツダ独自の次世代環境エンジン「水素ロータリーエンジン」が生み出す未来像。
 貴重な秘話の数々が開発者の口から次々に語られ、会場のREファンは一様に目を輝かせ聞いていた。そんなファンたちの熱気を感じたのか、ノリにノッたパネリストたちも予定時間を大幅に超すほど多くのエピソードを披露し、ファンに応えていた。

「RX−8 ハイドロジェン RE」水素ロータリーエンジン搭載車
「マツダ RX−8 ハイドロジェン RE」水素ロータリーエンジン搭載車。
「RX−8 ハイドロジェン RE」 排気実験
CO2を一切排出せず、水だけが出ていることを屋内の会場で水素REを起動させ実験。透明なプレートをマフラーにかざすと、水蒸気でイッキに曇った!
ル・マン24時間 耐久レース優勝車 「マツダ 787B」(同型車)
ル・マン24時間 耐久レース優勝車 「マツダ 787B」(同型車)。

どうなる、次期「RX−7」!?

 続いて参加者たちのグループ分けが行なわれ、3ツのイベントが行なわれた。
 先ほどのパネリストとREについてのディスカッション、マツダが挑む将来技術「水素ロータリー」と将来のクルマ社会についてのディスカッション、貴重なRE関連の展示品や「コスモスポーツ」のパレードランの見学、と3グループ毎に順次開催された。
 ここではマツダの技術系開発者らと直接話せる貴重な場だっただけに、REファンたちからの熱心な質問の数々が各会場で投げかけられていたのが印象的だった。
 中でも、水素ロータリーエンジンや、ウワサが先行する次期型RX−7の話題などに多くの質問が集まっていたようだ。残念ながら、新型RX−7の予定についてはまだ発表出来る段階ではない、という返答に終始していたようだったが・・・。

タウンミーティングでマツダ技術者と熱く語るREファン達
タウンミーティングでマツダ技術者と熱く語るREファン達。
意見交換会「水素社会に向けて」会場
マツダ技術者とREファンとの意見交換会「水素社会に向けて」会場の模様。
「コスモスポーツ」パレード走行
「コスモスポーツ」のパレード走行。甲高い独特の走行音が会場に響き渡る。若手マツダ社員の中でも『初めて聞いた』と感動の声が聞こえた。

 これまで生産されたロータリーエンジンは累計で約197万台(07年4月末現在)。世界の自動車メーカーが取り組み、そして断念するなかで、唯一開発を続け量産化を果たしたマツダ。今後も引き続き研究・開発を継続してゆくというパネリストの宣言に、会場に集まったファンも満足そうな笑顔で応えた。

 なお同イベントは6月3日(日)も開催されるが、残念ながら受付は終了している。ただしマツダでは、今後もこのようなイベントを企画しているという。
詳しくはマツダの特設サイト「RE車発売40周年記念ウェブサイト」で告知されるので、気になる方はぜひチェックして欲しい!

貴重なコスモスポーツが横浜に勢ぞろいした!
コスモスポーツ インテリア
タウンミーティング「ロータリーエンジンわいがやミーティング」の模様
マツダ コスモスポーツ
会場に集結した初代ロータリーエンジン搭載車「マツダ コスモスポーツ」

( レポート&PHOTO:CORISM編集部 徳田 透 )