ミニ クーパーS
ミニ クーパーS エンジン

新開発の1.6リッターターボエンジンは、低回転から太いトルクを発生し、扱いやすさも良好。高回転までまわせばキビキビした走りが味わえる。

ミニ クーパーS アルミホイール

アルミホイールは全部で7種類の中から選択可能だ。またカラーもホワイトが選べる。

ミニ クーパーS 走り

ミニ クーパーS 走り

ミニ クーパーS 走り

ミニ クーパーS 走り

スタイル インテリア 走り&メカニズム

しなやかさとしっかり感を両立させた

 走りは、すべてのミニにおいて大きな魅力となってきた。それはBMWになってからも変わらず、先代では懐の深いしなやかなサスペンションによって、FR的な抜群のハンドリングのよさを披露することも。パワフルながら扱いやすいエンジンなど、トピックスは多かった。それは新型でもしっかりと受け継がれ、ドライバーの意思にダイレクトに直結した走りを堪能することができるのはやはりミニならではだ。絶対スピードという点では低くても、走りを楽しめるというのは今や貴重な存在だろう。
 先代同様、しなやかさとしっかり感を高いレベルで両立しているのはさすが。挙動変化は大きめだけど、積極的なコントロールすればよく曲がる。懐が深すぎて乗り手に対してテクニックを要求するような面もあるにはあるが、これも乗りこなす楽しみのひとつだ。上級グレードであるクーパーSにはスポーツサスペンションはスタビリティは高く、ゴツゴツ感も一切ないのはさすが。足回りは先代同様、レベルが高い。

新開発エンジンは楽しさと環境を両立!

 そして大きなトピックスがエンジンだ。先代のエンジンはメルセデスとの合併前のクライスラーと共同開発されたもので、性能的には問題なかったものの、少々古かったのも事実。それがBMW自製となる新開発ユニットへと進化。排気量はすべて1.6リッターで、クーパーはNA、クーパーSにはターボとなり、どちらもスポーティな味付けは全面に押し出している。
 120馬力を発生するNAについてはBMW自慢のバルブトロニックを応用した可変バルブシステムを採用。アクセルに対してダイレクトな吹けが楽しめ、実用性も高い。そして大いに気になるのが先代から5馬力アップの175馬力を発生するターボだ。小型のツインスクロールターボに変更されているので、低回転のターボラグは皆無。低回転からもキッチリとパワーが出るつつ、高回転までダイレクトに吹ける。とにかく理屈抜き、文句なく乗って楽しい。
 特にクイックなギア比の電動パワーステアリングが装備される180G系の乗り味が好感の持てるもの。シャープな切れ味を感じさせる走りのフィールだ。試乗車はSパッケージで205/55R16タイヤを装着していたので、一段とスポーティな雰囲気があった。

純粋に走りを楽しむならMT仕様がオススメ!

 またミッションについては、すべて6速で全グレードにATとMTが用意されている。ATでも不満はないが、積極的に操って楽しむという点ではやはりMTだろう。クロスミッション的なギア比なので、シフトをマメに行なう必要があるが、それがまた楽しい。キビキビとした走りを存分に堪能することができる。
 新型ミニはスタイルよりも走りで買い、というのが最終的な結論。今や貴重なホットハッチ的な熱い走りを堪能できるのは貴重な存在だ。

代表グレード
クーパーS
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3770×1685×1430mm
車両重量[kg]
1210kg
総排気量[cc]
1598cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
175ps(128kw)/5500rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
24.5kg・m(240N・m)/1600-5000rpm
ミッション
6速MT
10・15モード燃焼[km/l]
14.4km/l
定員[人]
4人
税込価格[万円]
295.0万円
発売日
2007/2/9
レポート
近藤暁史
写真
佐藤 靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム