目標は絶対完走!

 新美のデビュー戦で使うラリーカーはタイで使うGC8(先代インプレッサ)そのもの。船積みを間近にしているし、何たって競技車両の最後に走るコースカー。クラッシュしたんじゃカッコ悪い(ラリー前にコースを走る0番車がコースアウトすることもマレにあります。観客大ウケするも運転手にとっちゃ最高の恥とされます)。当然慎重に走らなくちゃなりません。

 加えて競技車両には含まれないため、タイム計測無し。誰にも解らないから遅くたってバレないという、練習にゃ最高の機会であります。ちなみにコ・ドラがストップウォッチでタイム計測するので、自分がどの程度の順位で走っているか解る。なんせ世界のトシ新井のタイムと比較出来るのだから! こんな恵まれた環境はないかと。

すべてが初モノ、デビューラリーが始まる!

              新井選手も参加。向かって左側は主催者の高桑さん

 問題となるの、コ・ドラの永田。新美もそうなんだけれど、複数の処理を同時進行形で出来ないタイプなのだ。一つのことに集中してしまうと、他がダメになってしまう。それとも火事場の何とやらで本番にゃ強いか? いずれにしろ人間の資質を探る上で、ラリーは非常に興味深い。

初ラリーを前に特訓を実施! そして、ラリーがスタート 

 さて新美のテクニックである。さすがイキナリの雪道は厳しいだろう、ということで、ラリー直前に北海道合宿することになった。ラリー車を北海道に運び、1週間くらい雪道を走りまくろうという作戦。

 小沢さんが某大学自動車部のアドバイザーを頼まれ、占有コースを作る。そいつに新美も入れてもらい練習しようというワケ。しかぁし! 今シーズンの帯広は雪不足。借りていたコースに雪が無い。

 いろいろ探すも、結局十分な練習を出来ないまま終了。このままだとアカン、ということで、急遽スノーラリーを行うバラキアイスサーキットへ。ラリー本番に備え、ダニーさん達がコースのチェック走行をしているそうな。今回新美はペースカーなので、事前走行しても何ら問題なし。練習の成果あり、小沢さんも「まぁいいでしょう」。

 そうそう。アキも急遽新美と同じくコースカーで今回出場することになった。コ・ドラは早稲田の後輩(1年生の女の子。猛烈なクルマ好きらしい。近々紹介します)を起用。バラキアイスサーキットの練習に参加するも、あらあら! 

 知人から借りてきたGC8のラリー車がエンジンブロー。ラリー直前ということもあり、スタート前にリタイアとなりました。ちなみにアキは今シーズン再びタイ選手権にチャレンジすることとなった。
 

すべてが初モノ、デビューラリーが始まる!

                    素人には厳しすぎるコンディション

 といった流れで、いよいよラリー本番! といってもコースカーですけど……。新井選手をトップにスタートしていく。コースコンディションは初心者にとっちゃ案外手強いか? 雪とアイスバーンと砂利道が混ざっており、アイスバーンに合わせればタイム出ず、気持ちよく攻めるとアイスバーンで簡単にコースアウトしてしまう。

 果たして新美は無事コースカーとしての役目をこなせるだろうか?