BMWとダイムラー・クライスラーのノウハウが集結

 BMWグループとダイムラー・クライスラーAGは、3月1日、ハイブリッド駆動システムの分野での協力開発を拡大し、プレミアム・セグメントである後輪駆動車のハイブリッドモジュールを共同で開発すると発表した。
 両社は、3年以内の新モジュールの商品化を目指すとともに、豊富なノウハウを共有し、効率性の改善を達成すると言う。

 今回の共同開発で輪駆動車のドライブシステムの製品範囲が広がる。これによって、より速い商品化につながる開発能力の共有、台数増加による費用対効果の向上が期待される。なお、最終的な部品構成は、2社のブランドが持つ特徴に適するよう別々の開発がなされるとのこと。

 マイルドハイブリッド型となるハイブリッドモジュールのコアとなる研究は、関連するエンジンやドライブトレーンが開発されているドイツで行われる。共通のプロジェクトの枠組みにより、開発チームを密接にし、両社のハイブリッド知識ベースが集結される。

 また、2005年から始まったアメリカのトロイにあるハイブリッド開発センターでの協力関係もさらに延長されるとのこと。

 ダイムラー・クライスラーのグループ・リサーチおよびメルセデス車グループ開発担当取締役、トーマス・ウェーバー博士「革新的な駆動システムの分野での協力は、技術的のみならず経済的見地からも理に適っています。プレミアム・セグメントに立脚する我々ドイツの2大メーカーの競争力はさらに強化されるでしょう。このセグメントでは高い効率性、パフォーマンス、快適さを提供する駆動技術の迅速な商用化が特に重要です」と述べた。

 また、BMW AGの開発および購買担当取締役、クラウス・ドレーガー博士は「今回の協力により、両社のプレミアムクラスにおける未来の駆動システムの技術的な基盤が広がり、さらに両社が革新的な資源を出し合うことができるのです。関連したテクノロジーはそれぞれの車両の特性に合わせて修正されるので、それぞれのブランドの独自性には影響は出ないでしょう」と述べている。