けれど、40分のサービスでは時間が足りない?

 ラリーカーをサービスから送り出し、すぐさま交換用ドアの手配に入る。第一案は60kmくらい離れたパタヤサーキットにあるレース用のインプレッサからドアを外して持ってくる作戦。黄色いインプレッサながら、最も確実なので早速手配を依頼。

 続いて中古部品を探す。するとどうよ! 何たる幸運! 今晩のパルクフェルメ(夜間保管場所)になっているラヨーン市内の中古部品屋さんに、タイじゃ超希少な存在であるWRX用の左側ドアが前も後ろもあるという! パタヤのドアをキャンセルし、ラヨーンにリーチ。

 ミラーとガラス、ドア内張はどうしようか、と聞いたら、在庫しているドア、どうやらフルセットになった状態らしい。壊れたドア外してポン付けすればOKということか? 価格も2枚+ドアミラーで2万バーツ(約6万6千円)とのこと。安いぞ!

 となれば修理の時間だ。本日最後のサービス(40分)では不可能。ドア交換だけでなく、ドア周辺のボディの板金をしないと新しいドアが付かないからだ。待てよ? 今回の修理、好成績を出すためじゃありません。安全上の配慮である。オフィシャルが判断すればパルクフェルメで作業可能。

 車検委員に「交換用のドアは手配できた。安全上の問題なのでパルクフェルメで作業して良いか?」と聞くと「FIAから派遣されているニュージーランドのスチュワードに相談してみる」。やがて「クニサワ。パルクフェルメで作業して良いです。ただ時間の制限は付けるよ」。

 よっしゃ! これで明日の心配は無くなった。もちろん午後のSSで大きなコースアウトしちゃえば終了ですけど。

走りはシオシオ

 手配しているウチ、SS7の順位が入ってくる。アキはどうか? う〜ん! 慎重になり過ぎているのか全くタイム出てない。同じN4クラスのファンファン大佐やグリーンさんとバトルどころか、後輪駆動のランサー(クラシックカーです)にも負けているじゃないの!

何とかドアのリペア(仮)は終了。しかし、チームはドアの手配で大忙し

              ヴィッツも軽くモディファイで、侮れない速さを見せる           

 SS8も9も厳しいタイム。おそらく直線で踏めていないのだろう。ただ無理にアタックしてコースアウトするよりマシ。練習だと割り切り、このペースをキープすればいい。何せ今回はアキのお母さんや友達が見に来てます。今日で終わっちゃったらガックリでしょう。

 主催者のウドンサックさんが来て「クニサワ。毎回大変だね。ペースダウンさせてるみたいだけど、完走するのが大切だからね」。ウドンサックさん、いろいろ気を使ってくれます。「今回は万全の体制で来てるから、明日は新品のようになったインプレッサで走りますよ!」と言うと、「頑張ってね!」。

 さぁ今晩は夜中まで修理だ!

とかドアのリペア(仮)は終了。しかし、チームはドアの手配で大忙し

               思い切った走りを出来ないまま第1レグは終了