アウディ Q7 走り
アウディ Q7 エンジン

4.2リッターのV8はRS4のパワーユニットと近い関係にあり、350馬力の最高出力を誇る。またトルクフルな走りで、エンジンサウンドは朗々とし、その回転域でも洗練されたエンジンフィールを実現している。0-100km/hは7.4秒で加速し、最高速度は244km/hというのも驚きだが、これで燃費が6.7km/lというのもすごい。

アウディ Q7

アルミニウム製ウィッシュボーンを採用して乗り心地とダイナミズムを向上させている。そしてオプションで設定されるアダプティブ エアサスペンションも相当に魅力的だ。

アウディ Q7

アウディ Q7

アウディ Q7

アウディ Q7

アウディ Q7

スタイル インテリア 走り&メカニズム

パワー面では大柄なボディを感じさせないが……

 大柄なボディを持つQ7は車両重量も2300kg台と相当に重くなる。ただ搭載エンジンも直噴仕様のV型8気筒4.2Lで、257kW(350ps)/440N・mという余裕十分のパワー&トルクを発生するため、動力性能的には不満のない実力を示す。低速域から排気量に見合った太いトルクを発生するので、力強い加速フィールが得られる。アクセルを踏み込めば重さを感じさせない加速が見せるのだ。

 組み合わされるトランスミッションはSトロニックではなく6速のティプトロニックAT。今ではこれがアウディの標準仕様である。マニュアル操作が可能なティプトロATだが、エンジンが余裕の動力性能を発揮するだけに、積極的なマニュアル操作をしなくても実に良く走る。

 ただ、大柄なボディはさすがに扱いにくさも感じさせる。特にUターンなど小回りが必要なシーンでは、余分な切り返しが必要になる。今回は箱根での試乗だったが、都市部では扱いにくいクルマになってしまいそうだ。

秀抜な出来のエアサスペンション

 試乗車はオプションの電子制御アダプティブエアサスペンションを装着したモデルだったが、これがなかなか具合が良い。コンフォートの状態で走れば通常は快適なドライブが可能だし、ダイナミックモードで走ればスポーティで安定性の高い走りを実現する。合計すると6種類のモードの選択が可能で、メリハリの効いた設定となっている。

●お勧めグレード

 単一グレードなので特にお勧めのグレードはない。強いていえばオプションのアダプティブエアサスペンションの装着車がお勧めとなる。ただ、ベース車でも車両本体価格は945万円で、これにサスペンションやタイヤなどのオプション装着すると車両価格だけで1000万円を超える。まあ普通の人には簡単に手の届くクルマでないことは確か。アウディにとっても特別の存在になるだろう。

代表グレード
4.2 FSI クワトロ 4WD
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
5086×1983×1737mm
車両重量[kg]
2350kg(標準サスペンション車)
総排気量[cc]
4163cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
350ps(257kw)/6800rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
44.9kg・m(440N・m)/3500rpm
ミッション
6AT
10・15モード燃焼[km/l]
6.7km/l
定員[人]
7人
税込価格[万円]
945.0万円
発売日
2006/10/04
レポート
松下 宏
写真
高木 博史
スタイル インテリア 走り&メカニズム