今までのカローラには望めなかった走りの質感
直感性能ということで5m走れば違いが分かるようなクルマにしたとのことだが、私の感受性が鈍いためか5m程度の距離では違いが分からなかった。でも、アクセルを踏み込んで本気で走り出す前に、硬めの乗り心地でしっかりした落ち着きを感じさせる足回りの違いを理解することができた。これはちょっと違うぞという感じである。
オーリスの足回りは、時速200kmでのクルージングも当然とするヨーロッパでの使用を前提にチューニングされているため、正にヨーロピアンテイストの安定性が感じられるのだ。あまり大きな期待を持たずに乗りに来ただけに、これは拾い物という好印象を持つことができた。
ハンドリングの違いでmったく別のクルマのように
搭載エンジンは1.5Lと1.8Lでカローラと共通。FFと4WDがあるが全車ともスーパーCVT-iとの組み合わせになるのもカローラと同じ。なので、動力性能の面では全く変わらないのだが、前述の足回りを始め、ブレーキやステアリングなどシャシー系が大きく異なるため、走りのフィールには大きな違いがある。
特にクイックなギア比の電動パワーステアリングが装備される180G系の乗り味が好感の持てるもの。シャープな切れ味を感じさせる走りのフィールだ。試乗車はSパッケージで205/55R16タイヤを装着していたので、一段とスポーティな雰囲気があった。
●お勧めグレード
クルマとしての総合的な魅力では最上級グレードとなる180G Sパッケージがお勧め。カーナビを装着するユーザーなら180Gを選んでカーナビと3本スポークステアリングホイールのセット、16インチアルミ&タイヤをオプション装着するのも良い。150X系も悪くはないが、ベースグレードの装備はやや貧弱。買うなら150X Mパッケージが良い。