話題の新型車を賢く買う方法、教えます。
三菱 ランサーエボリューション IX MR

ラリーマシンのベース車両ともいうべきランサーエボリューションシリーズが、いよいよ現行ボディを使った最終型の「エボリューション IX MR」に進化した。
それは同時に、長年に渡って使われ続けた“4G63型 2000cc”ターボエンジンの最終型でもある。
まさに“円熟のランエボ”といってイイ。
セダンと併せてランサーエボリューションワゴンも「MR」として発展。
ワゴンモデルには「GT-A」としてAT仕様も設定され、ユーザーの幅を広げている。

◆本文:渡辺陽一郎
◆データ協力:ガリバー自動車流通研究所
◆総合ディレクション:佐藤 誠(from ガリバー自動車流通研究所)

知の巻:ランサーエボリューション IX MRが人気の理由

性能面では究極まで辿り着いた今、一般公道での扱いやすさにも配慮
「4G63型」の有終の美を飾るがごとく、熟成度は歴代ナンバー1だ!!
三菱 ランサーエボリューション IX MR
リセールバリュー: 57%〜64%

 「ランサーエボリューション IX MR」には、一般ユーザー向けの「GSR」とモータースポーツのベースとすべく開発された「RS」がある。しかし「RS」ではスポーツABSや助手席エアバッグ、ブレンボ社製のブレーキなどがオプション設定になり、電動格納式ドアミラーをはじめとする快適装備はセットできない。あくまでも競技に参加するためのベース車両だから、ドライブや日常的な移動のために使うなら「GSR」を選ぶのがベスト。
 また下取査定は、年後の段階で新車価格の57〜64%と予測される。一般的な国産車の場合、新車価格の35〜45%程度が3年後の相場になるので、「このモデルはリセールバリューがかなり高い!!」と考えて良い。
 特にこの「IX MR」は、4G63型エンジンを積んだ最終型だ。熟成が進んでいることに加えて、チューニングの処方も確立されている。次期型に切り替わった後、好んで買い求めるユーザーも多い。これもまた、リセールバリューを高める要素になる。投機の対象とまでは言えないが、購入して全く損のないクルマだ。

 ランサーエボリューションシリーズの走行性能は、もはや一般公道ではその真価を発揮し切れないレベルに達している。それでもなお、その性能を追求し続けるのがランエボだ。
 セダンとワゴンの6速MT仕様は連続可変バルブタイミングシステムの「MIVEC」に改善を加え、ターボのタービンホイールをインコネル製からチタンアルミ製に変更。最高出力や最大トルクの数値は従来通りだが、幅広い回転域において動力性能を向上させている。つまり、一般公道の日常的なドライブでも扱いやすいように配慮したのである。
 また、サスペンションは、アイバッハ製のコイルスプリングを高めのバネレートに変更。同時にビルシュタイン社製のショックアブソーバーも減衰力を見直し、走行安定性とステアリングの敏捷性をバランス良くレベルアップさせた。基本はあくまでも9代目のランエボで、抜本的な性能の変化は見られないが、各部のバランスを向上させて走りの質を高めている。
 デザイン面も見直され、フロントバンパーの下側に装着されるエアダムの形状を変更。空気抵抗を従来型よりも軽減し、ボディーの浮き上がりも抑え込んだ。内装では、インパネに深みのある「ピアノブラック」という色で塗装を施している。
 ランサーエボリューションシリーズは《インプレッサWRX STI》と並んで国産スポーティーカーの最高峰と言えるクルマだが、走行性能からデザイン面までさらなる磨きをかけた。「4G63型モデル」の最後を飾るに相応しい、熟成度の高いクルマと言えるだろう。

三菱 ランサーエボリューション IX MR

SPECIFICATIONS

[代表グレード: GSR エボリューション� MR]
■ 全長×全幅×全高: 4490×1770×1440(mm)
■ エンジン型式:4G63 MIVECターボ
■ 排気量:1997(cc)
■ 最大出力:280(ps)
■ 最大トルク:40.8(kg-m)
■ 燃費:10.0(km/l)
■ 定員:5(人)

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比の巻:ライバルとの比較

リセールでランエボとほぼ同等のインプは、スバルならではの個性が際立つ
しかしランエボやインプより「お買い得度」で上回るのは快適装備のB4!!

VS スバル                         インプレッサWRX STI

スバル インプレッサWRX STI
リセールバリュー: 56%〜62%

 ランサーエボリューションのライバル車としてまず名前が挙がるのは宿敵のインプレッサWRX・STIだ。ランエボ同様、モータースポーツのベース車両とすべく開発され、動力性能は抜群に高い。
 特にインプレッサの場合、水平対向エンジンや独自の4WDシステムといったスバルならではの個性があり、その人気は際立っている。今となっては設計の新しいクルマとは言えないが、3年後の下取査定は新車価格の56〜62%。ほぼランエボに近いレベルだ。
 購入するならWRX STIが一般的だが、「スペックC」を狙う手もある。ただし、スペックCはモータースポーツを視野に入れたグレードで、16インチタイヤ仕様にするとスーパースポーツABSなどの装備をセットできない。装備の充実した17インチ仕様が良い。それでもトランスミッションオイルクーラーなど、ベーシックなSTIには見られない装備がセットされている。

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VS スバル                               レガシィ B4

スバル レガシィ B4
リセールバリュー: 41%〜48%

 ランエボと並ぶハイパフォーマンス4WDとして、レガシィB4もライバル車に挙げておきたい。3ナンバーサイズのセダンで快適性も併せ持つが、2000ccのツインカムターボを搭載した「2.0GTスペックB」となれば走行性能は極めて高い。最近は魅力的な国産スポーティーセダンが減少する傾向にあり、クルマ好きの間で注目度が高まっている。
 3年後の下取査定は、新車価格の41〜48%という予測。販売台数の多いクルマでもあり、ランエボやインプレッサWRX・STIに比べると査定額は低めになる。それでも国産車の中で見れば高い部類だ。また、ライバル2車に比べると快適装備を充実させながら価格を抑えており、お買い得な一台と言える。

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選の巻:オススメ乗り換えプラン

「GSR」と「SR」、2つのグレードが“三菱の本気度”をユーザーに感じさせる!
どちらも走りは超一級だが、街中を快適ドライブできる「GSR」がオススメだ!!
オススメグレード
GSR エボリューション� MR(\3,622,500) ★★★★★
オススメオプション
ボルテックスジェネレーター(¥29,400)
ダウンフォースキット(アイゼングレー)(¥44,940)
MITSUBISHI 7型AV一体
型HDDナビ(¥219,135)
★★★★★
オススメボディカラー
ホワイトパール(¥31,500) ★★★★★
合計 オススメオプションを装着した場合の
リセールバリュー
\3,947,475 58%〜65%
ガリバー自動車流通研究所所長

ガリバー自動車流通研究所
鈴木詳一 所長

 インプレッサ WRXの最大のライバルとなるランサーエボリューションのオススメポイントは、何と言ってもその“無骨な男らしいデザイン”。「GSR」と「RS」という性格の違う2つのグレードが用意される点からも“三菱の本気度”が分かりますね。
 「GSR」は6速MTを装備しつつもオートエアコンなどの快適装備を備え、完全にストリート向け。「RS」は競技用としてあくまでも改造されるためのベース車として売られています。したがってオススメは「GSR」で、街中を快適にドライブするならこちらの装備が必要といえ、リセールバリューでもこちらの方が高くなっています。

極の巻:中古車購入には…

《ランエボ GSR》より100万以上も安く買えてしまう《インプ WRX》!!
しかも中古車市場での流通量も多いので、上質の中古車が見つけやすい
■ 100万円以上安くライバル車を購入しよう

スバル インプレッサ WRX STi 2003年式

スバル インプレッサ WRX STi 2003年式
中古車相場:
125万8000円 〜 332万9000円
(2006/10現在)

 ライバルの《インプレッサ WRX》のホットモデルといえばこの「STI」。ランエボ同様WRCで活躍するポテンシャルは市販車として最高レベルです。ランエボ派、インプレッサ WRX派に分かれるところですが、中古車のタマ数では限定ではないこちらの方がやや多めといえます。その分探しやすく、しかもランエボ GSRよりも100万円以上安く買えるなど、殆んど性能は変わらないと考えるとかなりオススメできる中古車です。水平対抗エンジン搭載による低重心化や独特のスバルサウンドはそれだけでスバルファンを魅了します。2003年モデルならマイナーチェンジによる改良も加えられ、走りもワンランク上のものに仕上がっています。後付けオプションなどが装着されているクルマも多く、オススメの中古車といえるでしょう。

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まずは賢く買える価格を知ろう
三菱 ランサーエボリューション IX MR
( GSR )
¥3,622,500
三菱 ランサーエボリューション IX MR
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