長い歴史をもつBMWクーペに新しい1ページが加わる
第二次大戦前の1937年にロングノーズ・ショートデッキのクーペボディをラインナップしていたBMWは、その後の歴史においても印象的なクーペをいくつも作ってきた。1956年の503クーペ、1968年のCSクーペ、1976年の6シリーズなどは、BMWを代表するクーペといえる。そんな歴史を持つBMWが、現行3シリーズをベースにした新しいクーペを投入してきた。335iクーペがそれで、BMWならではの魅力を持つ新しいクーペに仕上げられた。
完全オリジナルなぜいたくデザインを採用
まず外観デザインは伝統的なロングノーズデザインとされた。ただ、ひと目で3シリーズのクーペを分かるデザインながら、セダンやツーリングと共通のボディパネルは何ひとつないという。すべてがクーペ専用のパネルであり、これはプレミアムクーペならではのぜいたくな設計といえる。
そのことは反面、価格アップにもつながる要素だから、単純に喜んでばかりもいられないのだが、クーペのスペシャル性を強調する要素であるのは間違いない。
フロント回りのデザインは正に3シリーズのものだが、ノーズのグリル部分がセダンに比べて低い位置に設けられ、ワイド&ローイメージを強調している。リヤビューも同様に水平のラインを強調することでワイド感が表現されている。
クーペならではの美しさを感じさせるのはサイドビューで、ロングノーズと流れるようなルーフラインが大きな特徴。ベルトラインやボディサイドのキャラクターラインは、フロントからリヤにかけて斜めに切り上がってゆき、ウェッジの効いたシャープなデザインを作っている。