個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記

引き締まった筋肉質なボディに精悍な顔つきのBMW118i M-Spot

 BMW118i M-Spotは低く構えた車高に、BMW130譲りのエアロ・パーツを身に纏い、引き締まったアスリートのような筋肉質のボディを感じさせます。特に今回試乗したのはブラックのボディの為、更に精悍な面構えで乗る前からワクワクさせます。内面も大事ですが、見た目も大事なのは車も同様ですよね。「1シリーズ」のボディは個性的で、正直最初はカッコいいとは言えなかったですが、試乗を終えた今は自信を持って「カッコいい!」と言い切れます。BMWは「7シリーズ」を除く各モデルにM-Spotモデルを設定していて人気モデルです。118i M-Spotもその定石に従ってエアロ・パーツ、サスペンション、室内にもスポーツ・シートを採用しています。

固いサスペンションが安定感に変わる時、「駈け抜ける歓び」を感じる!

 走りだすとサスペンションの固さを最初に感じます。工事で痛めつけられた路面では同乗者からブーイングが出るかもしれません。固いと言っても社外メーカーのサスペンション・キットよりは遙かに柔らかいです。その固さも高速道路に入ると、高いボディ剛性と供に、安心感に変わります。更に一歩峠に入ると、Dレンジのままでもレッドゾーンの少し手前まで引っ張る優秀なATと、絶対的な速さは無いですが、その気にさせる音とスポーティに回るエンジン、そして固いと思わせたサスペンションがしなやかに動き、各パーツが絶妙なハーモニーを奏でて、運転する者に「駈け抜ける歓び」を訴えかけます。

個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記
個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記
個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記

充分なパワーと絶妙なプログラムのATが、気持ちよく走らせてくれる

 下り坂になると全長4.2mのコンパクトなボディを生かし、想像を超えたスピードでコーナーを駈け抜けます。この車は乗用車では無く、間違いなくスポーツカーです。高速道路に入っても好印象は変わりません。その最大の要因はエンジンと6速ATです。排気量は2000cc、129psと何の変哲もない普通のエンジンですが、必要にして充分のパワーと絶妙なプログラムのATにより、右足ひとつで自由に気持ち良さをコントロール出来、楽しさが溢れてきます。燃費はこれだけ楽しんでも10km/lで、普通に走れば更に延びます。室内の質感も高く、長距離でも疲労を感じさせないシートに身を任せていると、これ以上の歓びはありません。室内は前席にいる限り不満はありませんが、後席は前輪駆動車の方が広いでしょう。

個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記
個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記
個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記
個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記
個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記
個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記

どのモデルにするかは予算と相談

個性溢れるカッコよさに酔う! BMW 118i M-Spot試乗記

 唯一の欠点は車両価格が他車と比較して高い事ですが、これは価値観の問題です。普通のコンパクトカーではなくプレミアム・スポーツカーですから。M3、M5、M6と比較しても絶対的な速さはかないませんが、車を操る楽しさは同じです。120iにも少し試乗しましたが、高速道路をどうしても速く走りたい人以外は41万円も安い118iで充分で、性能を100%引き出すのが簡単な118iの方が楽しいです。本当は37万円も更に安い116iが一番のお買い得モデルかもしれません。勿論、予算が許せば装備も充実した130iが絶対的な速さも兼ね備えています。結局、予算で「1シリーズ」決めるのが一番良いでしょうね。どのモデルも間違いなく満足感を得られお勧めできます。