マイナーチェンジを行いスタイリッシュなフロントマスクになった新型Eクラス

マイナー後の進化した走りも捨てがたいが、中古車の安さも魅力的だ

初期型のEクラスは今や当時の半値から売られている!

 現行型のメルセデスベンツEクラスが8月28日にマイナーチェンジを行いました。マイナー後の新型はフロントバンパーやヘッドライトのデザインを変更して、よりベンツらしい押しの強いデザインに生まれ変わりました。そこで、今回は現行型Eクラスのマイナー後の新車とマイナー前の中古車の、どちらが魅力的かを価格を見比べながら分析してみましょう。

 現行型Eクラスが登場したのが02年6月。当初はV6エンジンのE240とE320アバンギャルド、V8のE500アバンギャルドの3モデルが販売されました、そして翌年にはステーションワゴンも追加設定されました。

 登場してから約4年が過ぎた現行型Eクラスの相場は、02〜03年式の初期型のE320アバンギャルドで350万円前後から販売されています。350万円前後だと、走行距離が5万km以上とチョイ過走行の物件が多く、走行距離が短いと400〜450万円位します。E320アバンギャルドの新車価格が、約745万円(消費税別)だったので4年落ちで新車の5〜6割に下がったといえるでしょう。

インテリアはマイナーチェンジで大きく変わっていない

 Eクラスは人気車種なので、輸入車としては値落ちは少ないですが、現行型が300万円台で買えるなら、なかなかお買い得になってきていると思います。ここからはフルモデルチェンジされるまで、値落ちは緩やかになるので、マイナー後の新型が街中を走るようになる、今年の年末から来年初めぐらいが本当の買い時といえるでしょう。

 新車価格が100万円ぐらい安かったE240は、タマ数が少なく、E320アバンギャルドと同じような価格帯を維持しているので、E320アバンギャルドを狙ったほうがいいでしょう。逆に100万円高かった、E500アバンギャルドだと400万円台中盤からの相場となってきます。

走りやエンジンは新型の圧勝!お金持ちなら新型を買いたい!

話題のディーゼルエンジンは買う時には、それなりの覚悟が必要だ

 対するマイナーチェンジ後の新型は、フロントマスクがスタイリッシュになっただけではなく、パワートレーンも一新されています。V6エンジンは、マイナーチェンジ前から変更が始まり、先にE280やE350アバンギャルドとして販売されていましたが、V8エンジンは今回から排気量を500ccアップしたDOHCとなり、E550アバンギャルドに進化しています。

 さらに新型には話題のディーゼルエンジン車となる、E320CDIアバンギャルドも設定されました。E320CDIの走りはトルクフルで、車内の騒音はガソリン車以下に抑えられています。フィーリングはディーゼル独特のものがありますが、速さだけならマイナー前のガソリンのE320並みのスピードは持っています。

 ディーゼルエンジン車は今後の日本の法律や、他社がディーゼル車を導入するか否かによって手放す時の価格が変わってくるでしょう。日本でもディーゼル車が認知されれば価格はキープされると思いますが、失敗すると売る時に思い切り安くなってしまうかもしれませんので、それなりの覚悟は必要でしょう。

 走りに関していえば全グレード共に、熟成された足回りや新型DOHCエンジン&7ATを搭載した、新型の圧勝というのは疑う余地もありません。でも、価格改定を行ったり、E350やE550はアバンギャルドSというAMGルックのスポーティグレードに限定されたので、新車価格もマイナー前より高くなっています。

 長く乗るつもりの人やお金に余裕がある人は新型、リーズナブルな価格で現行型Eクラスのブランドを手に入れたい人は中古車ということになるでしょう。私だったら中古車でガマンします…。