緊張の35.16km 2位に3分44秒差だが逃げ切るのか!

8月12日(土) 今日も雨・・・
総合トップで迎えることとなった最終日。
まず今日はラオスからタイへとボーダー超えだ。来たときのようにフェリーではなく陸路のボーダー超えである。日本にはない光景なので、いつも不思議な感覚になる。特にタイは日本と一緒で右ハンドルの左側通行なのだが、ラオスでは左ハンドルの右側通行なのだ。

総合2位のマナ選手と一緒に・・・

最終SSは35.16kmで、1時間30分が設定タイムとなっていることを考えると難しくはないようだ。しかし、ついに先頭スタートとなってしまったので、魔物にやられないように慎重に走りたいが、2位のタイ三菱ラリーアートのマナ選手とは3分44秒差と僅差なのでウカウカ走ってられない。
(上スタート前画像 : タイ三菱ラリーアート マナ選手{中央}) 

マナ選手のスタートは3番手。ということは、4分後にスタートするマナ選手に追いつかれた時点で逆転負けということになる。
これは分かりやすくて怖い。

最後の最後まで全快!

沢山の人にチャカされながらのスタートです。

最終SS スタート!

口から心臓が出そうなナビに”大丈夫だからいつものように行こう”と声をかけるが微妙である。本来であればナビからドライバーにかける言葉なのだが、当コンビはスタートからこのような状態である。
読み上げの声が段々大きくなってくるので「リラックス!」というのだが、何とかミスなく走っているようだ。

最後まで激走!トヨタVIGO
最終SSも全快であります!
タイの田舎の街中を抜けていきます

タイヤの後が全くない最終SS。 どうやらゼロカーは走っていないようだ........途中、トラクターやバイク、クルマなどに激突しそうになりながら1番スタートの悪霊と闘い抜いて....
35.16km 27分13秒 でフィニッシュ!

最終SSのフィニッシュ!

駆け寄る仲間から歓声があがりました。
”チャンピオン!!”
そう、私のあと16秒以内でマナ選手が来なかったのだ! 

総合優勝 決定です!

結局、最終SSは27分13秒とトップタイムをたたき出していたのだ! それも2番手タイムはなんとマナ選手でたったの2秒遅れである。最後の最後まで激しい追い上げに苦労はしたものの、ライバルのマナ選手に勝てたことは非常に嬉しい結果です。それもあんな荒地を2700kmも走ってきて3分46秒差なのだから、どちらがチャンピオンになっても不思議ではなかった。今年は私がたまたまラッキーだったのでしょう。
ちなみに3位のヴィバット選手との差は36分09秒なので、いかにマナ選手と接戦だったかが分かって頂けると思います。

優勝に導いてくれたチームの仲間達

リザルト 最終成績

●総合 1位● 新堀 & Ittipon組(日本・タイ) TOYOTA VIGO
15:53:12
●総合 2位● Mana & Kittisak組(タイ) MITSUBISHI TRITON
15:56:58
●総合 3位● Vivat & Pramote組(タイ) ISUZU D-MAX
16:29:21
●総合 4位● 高杉 & 内田組(日本) MITSUBISHI PAJERO EVO
16:45:34
●総合 5位● Puttiwat & U-krit組(タイ) TOYOTA VIGO
16:52:52
●総合 6位● Chai & Amnuay & Theerawut組(タイ) MITSUBISHI TRITON
18:20:47
●総合 7位● 森川 & 深野組(日本) MITSUBISHI PAJERO
20:21:33
●総合 8位● Sarun & Panlo組(タイ) ISUZU D-MAX
24:56:48
●総合 9位● Rachan & kornwiwat組(タイ) MITSUBISHI PAJERO
25:39:16
●総合10位● Olan & Veerachai組(タイ) MITSUBISHI PAJERO
26:30:44
●総合11位● 小林 & 草加組(日本) FORD RANGER
28:54:20
●総合12位● 能登 & 赤星組(日本) MITSUBISHI PAJERO
30:02:19
●総合13位● 山本 & 辻本組(日本) TOYOTA LANDCRUISER 73
30:11:50
●総合14位● 片山 & 宇佐美組(日本) TOYOTA LANDDCRUISER 101
31:52:38
●総合15位● Sakarin & Thanu組(タイ) TOYOTA VIGO
34:12:55
●総合16位● Foo Ming & Foo yean組(マレーシア) ISUZU RODEO
35:30:44
●総合17位● Vorapot & Jumphol組(タイ) MAZDA BT-50
36:41:56
●総合18位● Paitoon & Peerapong組(タイ) FORD RANGER
37:12:07
●総合19位● Thairaphong & Amornvit組(タイ) ISUZU Mu
37:33:39
●総合20位● 久田 & 佐伯組(日本) ISUZU BIGHORN
38:59:19
●総合21位● 小見山 & 鈴木組(日本) MITSUBISHI DELICA
41:26:03
●総合22位● Choosak & Pisit組(タイ) FORD RANGER
42:56:37
●総合23位● 木村 & 井芹組(日本) TOYOTA LANDCRUISER 73
44:20:55
●総合24位● Tawet & Kittipan組(タイ) TOYOTA HILUX
46:25:31
●総合25位● 渡辺 & Manat組(日本・タイ) TOYOTA LANDCRUISER 120
46:38:01
●総合26位● Mya & Thidagu組(ミャンマー) MITSUBISHI STRADA
49:04:29
●総合27位● Nipon & Pradit組(タイ) MITSUBISHI TRITON
49:49:35
●総合28位● Kulapope & Thanawat組(タイ) TOYOTA VIGO
50:10:52
●総合29位● Chen & Yen組(台湾) FORD ESCAPE
53:32:30
●総合30位● 斉藤 & 鈴木 & 鶴山組(日本) MITSUBISHI PAJERO
55:02:21
●総合31位● 井藤 & Shen組(日本・台湾) FORD ESCAPE
55:40:25
●総合32位● 稲場 & 田中 & 高塚組(日本) MITSUBISHI TRITON
63:20:25
●総合33位● 味戸 & 倉田組(日本) MITSUBISHI TRITON
66:11:53
●総合34位● Jyheng & Chen組(台湾) MITSUBISHI STRADA
66:12:53

43台参加・34台完走

タイ三菱ラリーアート マナ選手

最後の最後まで接戦で闘ってお互いの健闘を称えあうタイ三菱ラリーアート・マナ選手です。2007年のパリダカに出場ということなので、頑張って上位入賞を目指してくれ! いつかは世界のトップで戦うドライバーになることだろう。

ナビのヨン。本当に有難う!

大きな大会での優勝は初めてのコドライバー(ナビゲーター)のヨン。実は今年の1月に結婚をして年内にはパパになる予定だとか。生まれてくる子に大きなプレゼントが出来たと大喜びでした。
頼もしいナビに感謝します!

沢山の方々に応援をして頂いて感謝致します。
当面の目標でもありました、オートバックス・アジアクロスカントリーラリーで総合優勝することが出来ました。これでアジアチャンプとして次のステップへ行きたいところですが、今年はまだタイ・クロスカントリーラリー選手権も後半の4戦が残っています。 更なるステップアップのためにシリーズチャンプ獲得を目指し頑張りたいと思いますので、引き続き応援を宜しくお願いします。
タイ・クロスカントリーラリー選手権の模様は随時コリズムで掲載します。

◆今回の優勝を亡き友人”清水泰博”に捧げます◆