市販ディーゼルエンジンで200kmオーバー! 凄すぎるぞトヨタ!

得意なハイスピード!

8月8日(火) 主催者の思いとは裏腹に本日も晴天なり〜
本日はタイ中東部タブラヤからコンブリの303.48kmのハイスピード設定のSS。 昨日の成績が3位だったので今日のスタートは3番手となる(スタート順は前日のステージ成績) このスタート順で成績が大きく左右するアジアクロスカントリーラリーでは3番手は微妙な位置。スタックしてコースを塞がれる可能性はかなり少ないので、スタックするようなコースでは好い位置だが、前に2台しかいないので足跡(タイヤの跡)が少なくミスコースが多くなる。
本日はスタックをする可能性はほぼ0%なので、ミスコースの魔物に誘われないように要注意である。
さ〜今日もミスコースなく、クルマも壊すことなく頑張って行きましょう!!

SS−2 スタート!

前半の10kmは超ハイスピードのターマック(舗装路)で、私が乗るトヨタハイラックスヴィーゴは、市販のディーゼルエンジンながらなんと200kmオーバーを記録! しかしながら前を行くのは日本から参加の3.5Lガソリンエンジンの三菱パジェロ(ショート)これは追いつかね〜だろ〜 と誰もが思うだろう。勿論私もそう思ってました・・が、しかし!20kmにもみたない場所で後ろ姿を確認! これがアッという間に追いついてしまい簡単にパスであります。見えてから追い抜くまでにそんなに時間が掛からなかったことを考えるとミスコースをしていたわけではなさそうなので、トヨタのディーゼルエンジンの速さには驚かされます! 抜かす際に左のダートコーナーをアウトからドリフトして抜いたので、ナビのヨンは「ラリークロ〜ス!!」とハシャイでおりました。
ナビに集中してくれよ・・・・

時間がないぞ!頑張れメカニック!

本日のSSにはPC(パッセンジャーコントロール)が2箇所設定されている。1箇所目のPCは100kmのところに設定されているのだが、90kmを過ぎたころだろうか? 右フロントから”カタカタ”と異音がする・・・ヤバイぞ〜 クロスカントリーラリーをやっていてこの瞬間が一番イヤである。大きなトラブルにならなければよいのだが・・・
そんな思いも天まで届かず・・今度は”ブレーキが効かね〜ぞ〜!!” いよいよもって神様の出番である! ”頼むぞサービス” そう、タイトヨタチームのサービスは合計3台(1台はクイックサービス)で、PC毎に1台づつ配置しているためにPC−1にいるサービスが修理できるスペアパーツを持っている可能性は50%・・・・残り5kmをサイドブレーキだけで乗り切りなんとかサービスへ到着!
「ブレーキが・・・(涙)」
サービスタイムは10分程度しかない。次へのチェックインを1分遅れると1分のペナルティーとなる。頑張って稼いだタイムなので吐き出したくはないが、壊したのは私の責任。あとはサービスの技量を信じるしかない。

メカニック : 「ショックのブラケットが壊れている!」

壊れたショックがブレーキホースを切ってしまったのである。ショックのブラケットを直している時間はないので、とりあえずブレーキだけ直して残り200kmを走ることにした。チェックインには残念ながら2分遅れてしまい、2分のペナルティーを頂くことになった。ご馳走様・・・

あと200kmもあるじゃん・・・もってくれよ〜

フロントショック1本で200kmを乗り切る

右フロントはメインショックのみで、あと200kmのハイスピードSSを乗り切るしかない。ハイスピードの場合はどうしても足回りに負担が大きくなる。
”運”を信じるしかない。今日は我慢の走りです。
ペースを落として走ったお陰で大きなトラブルもなく

フィニッシュポイントに到着!

無事300kmを乗り切り、瞬時に対応してくれたサービスに感謝であります。
ステージ1位のイスズのノップ選手に遅れること11分12秒(ステージ5位)で、大きく置いていかれることとなった。総合でも1位のノップ選手に12分39秒の差となり、1日4分以上巻き返さなければ追いつかないことになる。
明日もハイスピードSS(300km)なので、少しは巻き返したいところだ。

なんとか総合2位をキープして明日につなげる。

総合3位のトヨタVIGO
総合3位
猛烈な勢いで追い上げている 同じトヨタハイラックスヴィーゴにのるプティワット選手
タイ三菱ラリーアートの若武者マナ選手
総合4位
28歳ながら安定した力を発揮 タイ三菱ラリーアートの若武者 マナ選手
昨年の総合3位 ヴィバット選手
総合6位
昨年のアジアXCラリーでは総合3位の強敵 イブシ銀な走りを見せるイスズのヴィバット選手

リザルト LEG−2までの総合成績

●総合 1位● Sarun & Panlo組(タイ) ISUZU D-MAX
7:52:37
●総合 2位● Niihori&Ittipon組(日本・タイ) TOYOTA VIGO
8:05:16
●総合 3位● Puttiwat & U-krit組(タイ) TOYOTA VIGO
8:08:09
●総合 4位● Mana & Kittisak組(タイ) MITSUBISHI TRITON
8:11:43
●総合 5位● Morikawa&Fukano組(日本) MITSUBISHI PAJERO
8:12:47
●総合 6位● Vivat & Pramote組(タイ) ISUZU D-MAX
8:42:07
●総合 7位● Katayama & Usami組(日本) TOYOTA LAND CRUISER101
8:42:43
●総合 8位● Takasugi & Uchida組(日本) MITSUBISHI PAJERO EVO
8:43:17
●総合 9位● Noto & Akahoshi組(日本) MITSUBISHI PAJERO
8:47:30
●総合10位● Chai & Amnuay & Theerawut組(タイ) MITSUBISHI TRITON
9:10:50

ハイスピードSSだったので、見えないところにダメージを抱えている可能性があります。明日もハイスピード設定のようなので、明日のためにメカニックが徹夜の作業となりました。

次回は、またまたハイスピード設定のSS−3(300km)です。
お楽しみに・・・