トヨタ マジェスタ

トヨタ最上級車になるためのマイナーチェンジ

 この秋、セルシオがトヨタブランドから外れてLS460に変わるため、今後はマジェスタがトヨタブランドの最上級車という位置づけになる。そうした状況を踏まえてマイナーチェンジが行われた。といってもマイナーチェンジであるため全面的な改良ではなく、外観デザインを中心にした変更だ。

パーツの意匠変更で洗練度を増したエクステリア

トヨタ マジェスタ

 大きく変わったのはフロントグリルで、これまでの横桟型のグリルが縦型になり、さらにグリル内部の細工も細かなものになって一段と高級感を感じさせるようになった。さらにバンパー形状も変わったので前から見ると違いが良く分かる。
 
 ヘッドランプやリヤコンビランプも変更を受けているが、こちらはじっくり見比べないと分からないくらいの違いである。

トヨタ マジェスタ
迫力の増したグリルが印象的なエクステリア。またヘッドライトなどの意匠変更の効果もあってか、より存在感が増している。
トヨタ マジェスタ
リアコンビネーションランプの意匠変更が施されたリアデザインであるが、その他の変更点がないため違いに気付きにくい。
トヨタ マジェスタ
17インチタイアを装着。アルミホイールは堂々とした存在感の中にも軽快さも漂わせるものである。

インテリアにも小変更が施された

 またインテリアもインパネやシート表皮のカラーや素材が変更されている。

トヨタ マジェスタ
クラウンならではの価値観を感じさせるインテリア。木目調パネルの豪華さなどが日本的だ。
トヨタ マジェスタ
革張りのフロントシートはたっぷりとしたサイズで、大型車ならではの魅力を感じさせる。渋滞の中でも快適に運転できそうだ。
トヨタ マジェスタ
ゆったりとくつろげる "包まれ感" を重視したリアシート。トヨタブランド最上級車としての誇りを感じさせる。
トヨタ マジェスタ
6ATを操るゲート式シフトレバーは、周りの装飾が非常に豪華。毎日触れる部分だけに、このような細かい演出も嬉しいポイント。
トヨタ マジェスタ
オーソドックスなデザイン&カラーのオプティトロンメーターを採用。視認性の良さは特筆モノ!
トヨタ マジェスタ
センターコンソールに刻印される "MAJESTA" の金文字。このような部分からも、オーナーは誇りを感じ取れることだろう。

日本で使う上では最上の走り味を体現

トヨタ マジェスタ

 基本メカニズムについては何も変わっていないので走りについては従来のマジェスタと同じと考えていい。走り出しから低速走行時は実に静かで滑らかな走りを実現する。正にこれがトヨタ車の味といっても良い独特の雰囲気を感じさせる。その状態からでもアクセルを踏み込めば、4.3LのV型8気筒エンジンは実に力強い加速を見せ、重量級のボディを豪快に押し出していく堂々たる走りだ。
 
 乗り心地はあくまでも柔らかくエアサスの良さを感じさせるもの。今回の改良では後席回りの乗り心地を改善したというが、これは運転していると感じ取るのは難しい。後席に座っても新旧モデルを乗り比べないと分からないレベルだろう。いずれにしても乗り心地の良さは相当なもの。これは国内市場向けの専用モデルであるマジェスタならではの良さといえる。
 
 走りにしても乗り心地にしても、日本で使うには本当に快適かつ楽ちんであり、ストレスを感じることなく乗れるのがマジェスタの持ち味だ。日本のユーザーが求める要素を存分に盛り込んで作られたクルマである。

トヨタ マジェスタ
トヨタ マジェスタ
トヨタ マジェスタ
トヨタ マジェスタ
トヨタ マジェスタ
トヨタ マジェスタ
代表グレード
4.3 Cタイプ Fパッケージ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4975×1795×1465mm
車両重量[kg]
1710kg
総排気量[cc]
4292cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
280ps(206kw)/5600rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
43.8kg・m(430N・m)/3400rpm
ミッション
6AT
10・15モード燃焼[km/l]
9.1km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
661.5万円
発売日
2006/7
レポート
松下 宏
写真
佐藤 靖彦