日本のハイコンパクトカー プラス100CCの余裕

トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【初代カローラ KE10系】
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【初代カローラ KE10系】初代カローラ スタンダード

 国民車構想の中でパブリカ700(UP10)とコロナ(RT40)の中間車種としてK型OHVエンジン1100ccを搭載して初代カローラは昭和42(1966)年にデビューした。耐久性の高いこのK型エンジンはこの後に永きにわたり歴代モデルに使用されることとなる。デビュー時は2ドアセダンのみだったが翌年67年に4ドアセダンやバンなどのラインナップの追加され、この時代からすでに自社製2速AT トヨグライド仕様がすでに設定されていた。68年にはカローラスプリンターという派生モデルが登場し次の20系からはスプリンターは独立した車種になっている。

ライバル争いは初代モデルから

 日産サニーとのライバル争いは激しく、方やサニーの1000ccに対抗してトヨタでは1100ccの排気量で発売された。当時のキャッチコピーは「プラス100ccの余裕」。そのコピーのインパクトもありサニーの価格41万円にプラス2.2万円の43.2万円で100cc大きな排気量のモデルに乗れるということで大成功し、ライバルのサニーよりも販売台数は上回ったのだった。

初代カローラ あれこれ

■発売期間:昭和42(1966)年〜昭和45(1970)年
■主な型式:KE10、KE11
■広告キャッチコピー:日本のハイコンパクトカー「プラス100ccの余裕」
■主なCM出演タレント:竜 雷太、原 ひさ子
■絶版中古車市場相場目安 10〜60万円

written by ダーワ教授

トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【初代カローラ KE10系】初代カローラ ハイデラックス
シンプルなグレード展開の中で1969年に追加された「ハイデラックス」ベーシックな「スタンダード」とは違い、メッキモールやフルホイールキャップなどで豪華さを醸し出している。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【初代カローラ KE10系】K型エンジン
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トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【初代カローラ KE10系】スタンダード
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トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【初代カローラ KE10系】初代カローラ 運転席
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トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【初代カローラ KE10系】初代カローラ フロアシフト
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達人プロフィール: ダーワ教授
職業:生きるクルマデータベース、世界の車種・グレードすべての知識を持つ恐ろしい奴。
中古車情報誌から、自動車販売店・解体屋・ミニカー屋など現場の世界と転々と。基本的に車好きが抜けないようで中古車ブローカー(本人認識無し)と貿易輸出業などを掛け持ち、現在に至る。車の趣味嗜好も偏っており、車と共に本人的にも社会的不適合車(者)です。趣味と...