トヨタエスティマハイブリッド〜リセールバリューチェック〜

3年後の“リセールバリュー”を考えて、手放すときに価値が高いクルマを選べば、トータルの購入予算はグンと少なくなる。“リセールバリュー”を把握してトクするカーライフを送ろう。

トヨタ　　　　　　　　　　　　　エスティマハイブリッド

レポート： ガリバー自動車流通研究所

自動車ユーザーへのアンケート調査や新車・中古車・買取価格の相場など、自動車市場を中心としたインターネットリサーチとリアルリサーチを活用し、調査報告を行う研究機関である。

【リセールバリュー】クルマを再び売る（リセール）時の価値（バリュー）のこと。新車で買ったクルマが3年後にどの程度の価値を持っているのかを数値化したもので、数値が高いほど次の乗換えまで価値の下落が少ない。クルマ選びの指標の１つ。

トヨタ　エスティマハイブリッドの魅力とは？

■本文＆コメント／鈴木詳一（ガリバー自動車流通研究所）

6月12日、トヨタからエスティマハイブリッドがフルモデルチェンジされ発売された。

「ハイブリッド」といったら「トヨタ」、「トヨタ」といったら「ハイブリッド」というぐらいトヨタのハイブリッドは世界的にも認知されている。他ブランドよりも一歩先を行くエコロジーが体験できるが、今回の「エスティマハイブリッド」も先代モデルよりも大幅にリファインされ、燃費・出力を共に強化——ミニバンとは思えない経済性と走りを実現している。
今回の変更点はというと、当然ながらボディは新型「エスティマ」をベースにしながらも、前後バンパー・フロントグリル・ヘッドライト・テールランプなどのデザインが変更され、ベース車との違いは明確だ。

そしてインテリアは、シートを「アルカンターラ」としハイブリッド専用のメーターを採用。モーターの作動状況やエアコンやヘッドライトの消費状況を表示できる「エネルギーメーター」が装着され、エネルギーフロー、平均燃費、後続可能距離など表示されるマルチインフォメーションディスプレイを装備。
エクステリアもインテリアもベースの「エスティマ」との差別化を図っている。

もちろん、一番違うのはハイブリッドのパワートレインであることは言うまでもない。
今回のハイブリッドシステムは「THS-�」と呼ばれるもの。
エンジン出力もそうですが、モーターの出力が大幅に向上され、走りのよさはミニバントップクラス。エスティマ３．５は280馬力あるため、さすがにその域には達していないようだが、それに近い走りができるとか。
特に低速域では電気モーターのフラットかつ強力なトルクにより、出足は最高だ。
そして、今回注目すべきは大幅な出力向上がなされたにもかかわらず、大幅に燃費性能も改善されているということ。

さらに、10.15モード平均燃費では20.0Km/Lを達成し、コンパクトカー並みの燃費を実現している。ミニバンは車体の構造や乗車定員の問題から車重が重く、燃費1ケタ台は当たり前。クルマによっては5km/L走れるかどうかというものがあるなかで、カタログ値で20.0Km/Lは驚きの好結果である。

グレード	G
ボディサイズ	4,800×1,800×1,760mm
エンジン型式	2AZ-FXE(直列4気筒DOHC)
総排気量	2,362cc
最高出力	150ps(110kW)/6,000rpm
最大トルク	19.4kg-m(190N・m)/4,000rpm
10・15モード燃焼	20.0km/l
定員	7人
発売日	2006年6月12日

\4,410,000

リセールバリュー診断

エスティマハイブリッドのリセールバリューはＡランク。これは、人気モデルであるエスティマをベースとするため、そもそもの人気が高いこと。
また、ミニバンのなかでも最もスタイリッシュといえるところが根強い人気の要因である。
ただし、それだけではない。グレードアップされたハイブリッド技術への期待も見逃せない。
つい最近石油情報センターから発表された、全国のレギュラーガソリン平均価格はリッターあたり136円！　数年前と比べたら30円近く上昇している。もちろんハイブリッドは二酸化炭素の排出を抑えるなど、環境に優しいところも注目なのだが、一消費者としてはガソリン価格高騰にあわせた省燃費車への期待も強いのだ。

まさに新型「エスティマハイブリッド」は、ガソリン価格高騰の時代に合ったクルマ。今後もユーザーの注目が集まることにより、リセールバリューも安定して高値で推移すると考えられる。