トヨタ エスティマ マイナーチェンジ 新旧比較レビュー

自動車ニュース / ガリバー

2016.7.13

トヨタ エスティマ マイナーチェンジ 新旧比較レビュー

  • エスティマ

  • REVIEW 新旧比較レビュー

2016年6月に大幅なマイナーチェンジを行った新型エスティマ。
外観デザインを大幅に変更し登場した。そんな、新旧エスティマの実力を評価した。

  1. レビューをまとめると…
  2. フロントフェイスを中心に、より洗練されたデザインに変更された
  3. 歩行者検知式ではないが、自動ブレーキ関連の安全装備「トヨタ セーフティセンスC」が標準装備された
  4. 燃費性能の進化はなく、走行性能の向上もわずか。旧モデルと比べて、進化の幅は微小

概要

現行の3代目エスティマは、2006年のデビュー。すでに、デビューから10年超という超ロングセラーモデルだ。デビュー当初は2.4L直4、3.0L V6、2.4L+ハイブリッドと3つのパワーユニットが用意されていた。マイナーチェンジ後のモデルでは、2.4Lのガソリン車と、2.4L+ハイブリッドの2タイプに絞られている。マイナーチェンジでは、主に内外装の変更がメインとなっている。

コンセプト・エクステリア

新型、旧型とも先進性をアピールするデザイン

「天才タマゴ」と呼ばれた初代エスティマの先進イメージを2代目、3代目共継承。エスティマのデザインコンセプトでもあるワンモーションフォルムが採用されている。最近のトヨタのミニバンデザインは、迫力重視の威圧系デザインが主流。エスティマは、そうしたデザインとは一線を画し、スタイリッシュなフォルムをもつ。また、すべてのピラーをブラックアウト化することで、ルーフが空中に浮いたようにも見えるデザインが採用されている。さらに、トヨタのミニバンに共通するリヤクォーターガラス下にスライドドアのレールを設置。レールを目立たなくすることで、スッキリとしたサイドビューとなっている。

マイナーチェンジ後のモデルは、エンジンフードからラジエーターグリル、バンパー、フェンダーまでのフロントデザインを一新した。よりワイドで安定感のあるスタイルに見える。デザインと安全性を兼ね備えたLEDクリアランスランプと組み合わせたBi-Beam LEDヘッドランプが採用された。デイライト機能付のLEDアクセサリーランプが、精悍さと先進性を強調している。マイナーチェンジ前のモデルと比べると、まるで違うクルマのように見える。マイナーチェンジ後では、エアロパーツが装着されたアエラスグレードのみとなった。

インテリア・装備

インテリアと装備は大差なし

デビュー当時から、よりリラックスできるインテリアを目指していたこともあり、7人乗りは800㎜のロングスライドが可能。8人乗りはフルフラットになる。3列目シートは、床下収納式。グレードにより電動収納が可能だ。マイナーチェンジ後のモデルでは、新デザインのオプティトロンメーターとなり、先進性と視認性を追求。マルチインフォメーションディスプレイ(4.2インチTFTカラー)も標準装備された。さらに、大型ナビと一体化したタブレット端末のようなセンタークラスターには、直感的な操作が可能な静電式スイッチを採用している。
ハイブリッド車は、大きく太いセンターコンソールが存在する。ここには、ハイブリッド車用のニッケル水素電池が設置されている。

新旧エスティマのインテリアの違いは、それほど大きくない。やや新型の方が、高級感が出ている程度だ。
そして、ようやくというべきか、トヨタの自動ブレーキ関連の安全装備「トヨタ セーフティセンスC」が標準装備化された。歩行者検知式の自動ブレーキではないので、少々物足りないが、標準装備化された点は評価したい。マイナーチェンジ前のモデルもプリクラッシュセーフティシステムが用意されていたので、こうした装備が装着されているグレードなら、それほど大きな差になっていない。そして、相変わらずサイドエアバッグとカーテンエアバッグがオプション設定で、高級ミニバンとは思えないほど。購入時には、こうした装備を選ぶか、装備されているモデルを買うといいだろう。

快適装備面では、マイナーチェンジ後モデルは、スーパーUVカットプライバシーガラスをリヤドア・リヤクウォ―ター・バックドアにも設定された。トヨタ初360度全方位においてUVカットガラスを採用したため、車内の快適性という面ではマイナーチェンジ後モデルがおすすめとなる。

走り・メカニズム

進化した走行性能だが、向上幅が微妙

マイナーチェンジ後のモデルは、エンジン、燃費性能などのハード部分は、ほとんど進化していない。つまり、10年前のエスティマとほぼ同じだ。静粛性も同様で、現在このクラスのミニバンとしては、それほど優れたものではない。こうした部分だけで比較するのであれば、マイナーチェンジ後の新車を買う理由が見つからないほどだ。また最新のホンダのオデッセイハイブリッドと比べれば、まさに雲泥の差といえるもの。

走行性能面では、マイナーチェンジ後のモデルは、コイルスプリングをはじめとしたサスペンションのチューニング最適化をした。また、リヤコンビネーションランプにエアロスタビライジングフィンを採用。空力性能を高め、車両の優れた走行安定性確保している。さらに、フロントパフォーマンスダンパーを装備。走行中のボディに発生する小さなたわみや微振動を速やかに吸収し、よりシャープなハンドリングを実現した。

こうして書くと、走行性能面では大幅に進化しているように感じるかもしれない。しかし、実際に乗ってみると乗り心地や空力特性面では大差なし。ハンドリング面では、ややシッカリ感が出た印象だ。このあたりの進化も微妙。これくらいの差なら、程度の良いマイナーチェンジ前のモデルと大差ない状況だ。

おすすめグレード

マイナーチェンジ前の旧型中古車でも十分魅力的

マイナーチェンジ後のモデルは、エアロパーツが装備されたアエラスのみとなった。つまり、アエラスしか売れていなかったことになる。日本マーケットは、アエラスのようにエアロパーツが装備されたグレードの人気が高い。また、リセールバリューも高いため、マイナーチェンジ前のモデルもアエラスがおすすめだ。

新車でも中古車でもパワーユニットは、ハイブリッド車がおすすめ。これから、ドンドンとハイブリッド車が主流になっていくことを考えれば、予算重視という視点以外でガソリン車を選ぶ理由が見当たらない。リセールバリューもハイブリッド車は高値を維持する可能性が高く、ガソリン車との差が開いてくると予想できる。
マイナーチェンジ後のモデルは、外観以外、進化の幅が小さい。どうしてもあのデザインでなきゃダメという人以外、マイナーチェンジ前の中古車で十分。大きな差はない。エスティマはリセールバリューが高く、販売価格は高めとなるが、マイナーチェンジ後の新車より、はるかにリーズナブルだ。
エスティマの在庫を確認する。
ただし、中古車を選ぶ時には、一定の条件がある。エスティマは、2014年の改良まで横滑り防止装置が標準装備されていない。横滑り防止装置VSCは、今では法律で装備が義務付けられている重要な安全装備だ。まずはVSCが装備されているモデルを選び、サイド&カーテンエアバッグ、プリクラッシュセーフティシステムが装備されたモデルを選びたい。

新車値引き

オデッセイハイブリッドやエルグランドと競合させ泥沼の値引き合戦に引きずり込め!

一般的に、マイナーチェンジ直後のモデルは、値引きの引き締めが行われる。本来ならエスティマも値引きは厳しい状況になるのだが、さすがに10年超のモデル。基本設計が古いため、ディーラーも値引きを絞っていてはライバルに勝てないということもあり、値引き金額は徐々に大きくなってきている。
エスティマのハイブリッド車は、価格も高く、オデッセイハイブリッドと競合させれば、値引き対応するしかない状況。また、ガソリン車はエルグランドと競合させるといい。エルグランドも売れていないので、大幅値引き中。泥沼の値引き合戦に引きずり込むといいだろう。

中古車の価格帯(2016年7月時点)
  1. 新型 エスティマ

    327 ~ 391万円

    新型 エスティマの
    在庫を見てみる

  2. 旧型 エスティマ

    310~428万円

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新旧エスティマ 比較ギャラリー
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クルマ評論家 CORISM代表 大岡 智彦 氏

クルマ評論家 CORISM代表
大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

  • エスティマ 新旧比較レビュー

2016年6月に大幅なマイナーチェンジを行った新型エスティマ。
外観デザインを大幅に変更し登場した。
そんな、新旧エスティマの実力を評価した。

レビューをまとめると…

  1. フロントフェイスを中心に、
    より洗練されたデザインに変更された
  2. 歩行者検知式ではないが、自動ブレーキ関連の安全装備「トヨタ セーフティセンスC」が標準装備された
  3. 燃費性能の進化はなく、走行性能の向上もわずか。旧モデルと比べて、進化の幅は微小

概要

現行の3代目エスティマは、2006年のデビュー。すでに、デビューから10年超という超ロングセラーモデルだ。デビュー当初は2.4L直4、3.0L V6、2.4L+ハイブリッドと3つのパワーユニットが用意されていた。マイナーチェンジ後のモデルでは、2.4Lのガソリン車と、2.4L+ハイブリッドの2タイプに絞られている。マイナーチェンジでは、主に内外装の変更がメインとなっている。

エスティマ新旧比較

コンセプト・エクステリア

新型、旧型とも先進性をアピールする
デザイン

「天才タマゴ」と呼ばれた初代エスティマの先進イメージを2代目、3代目共継承。エスティマのデザインコンセプトでもあるワンモーションフォルムが採用されている。最近のトヨタのミニバンデザインは、迫力重視の威圧系デザインが主流。エスティマは、そうしたデザインとは一線を画し、スタイリッシュなフォルムをもつ。また、すべてのピラーをブラックアウト化することで、ルーフが空中に浮いたようにも見えるデザインが採用されている。さらに、トヨタのミニバンに共通するリヤクォーターガラス下にスライドドアのレールを設置。レールを目立たなくすることで、スッキリとしたサイドビューとなっている。

マイナーチェンジ後のモデルは、エンジンフードからラジエーターグリル、バンパー、フェンダーまでのフロントデザインを一新した。よりワイドで安定感のあるスタイルに見える。デザインと安全性を兼ね備えたLEDクリアランスランプと組み合わせたBi-Beam LEDヘッドランプが採用された。デイライト機能付のLEDアクセサリーランプが、精悍さと先進性を強調している。マイナーチェンジ前のモデルと比べると、まるで違うクルマのように見える。マイナーチェンジ後では、エアロパーツが装着されたアエラスグレードのみとなった。

エスティマ新旧比較

内装・装備

内装と装備は大差なし

デビュー当時から、よりリラックスできるインテリアを目指していたこともあり、7人乗りは800㎜のロングスライドが可能。8人乗りはフルフラットになる。3列目シートは、床下収納式。グレードにより電動収納が可能だ。マイナーチェンジ後のモデルでは、新デザインのオプティトロンメーターとなり、先進性と視認性を追求。マルチインフォメーションディスプレイ(4.2インチTFTカラー)も標準装備された。さらに、大型ナビと一体化したタブレット端末のようなセンタークラスターには、直感的な操作が可能な静電式スイッチを採用している。
ハイブリッド車は、大きく太いセンターコンソールが存在する。ここには、ハイブリッド車用のニッケル水素電池が設置されている。

新旧エスティマのインテリアの違いは、それほど大きくない。やや新型の方が、高級感が出ている程度だ。
そして、ようやくというべきか、トヨタの自動ブレーキ関連の安全装備「トヨタ セーフティセンスC」が標準装備化された。歩行者検知式の自動ブレーキではないので、少々物足りないが、標準装備化された点は評価したい。マイナーチェンジ前のモデルもプリクラッシュセーフティシステムが用意されていたので、こうした装備が装着されているグレードなら、それほど大きな差になっていない。そして、相変わらずサイドエアバッグとカーテンエアバッグがオプション設定で、高級ミニバンとは思えないほど。購入時には、こうした装備を選ぶか、装備されているモデルを買うといいだろう。

快適装備面では、マイナーチェンジ後モデルは、スーパーUVカットプライバシーガラスをリヤドア・リヤクウォ―ター・バックドアにも設定された。トヨタ初360度全方位においてUVカットガラスを採用したため、車内の快適性という面ではマイナーチェンジ後モデルがおすすめとなる。

エスティマ新旧比較

走り・メカニズム

進化した走行性能だが、向上幅が微妙

マイナーチェンジ後のモデルは、エンジン、燃費性能などのハード部分は、ほとんど進化していない。つまり、10年前のエスティマとほぼ同じだ。静粛性も同様で、現在このクラスのミニバンとしては、それほど優れたものではない。こうした部分だけで比較するのであれば、マイナーチェンジ後の新車を買う理由が見つからないほどだ。また最新のホンダのオデッセイハイブリッドと比べれば、まさに雲泥の差といえるもの。

走行性能面では、マイナーチェンジ後のモデルは、コイルスプリングをはじめとしたサスペンションのチューニング最適化をした。また、リヤコンビネーションランプにエアロスタビライジングフィンを採用。空力性能を高め、車両の優れた走行安定性確保している。さらに、フロントパフォーマンスダンパーを装備。走行中のボディに発生する小さなたわみや微振動を速やかに吸収し、よりシャープなハンドリングを実現した。

こうして書くと、走行性能面では大幅に進化しているように感じるかもしれない。しかし、実際に乗ってみると乗り心地や空力特性面では大差なし。ハンドリング面では、ややシッカリ感が出た印象だ。このあたりの進化も微妙。これくらいの差なら、程度の良いマイナーチェンジ前のモデルと大差ない状況だ。

エスティマ新旧比較

おすすめグレード

マイナーチェンジ前の旧型中古車でも
十分魅力的

マイナーチェンジ後のモデルは、エアロパーツが装備されたアエラスのみとなった。つまり、アエラスしか売れていなかったことになる。日本マーケットは、アエラスのようにエアロパーツが装備されたグレードの人気が高い。また、リセールバリューも高いため、マイナーチェンジ前のモデルもアエラスがおすすめだ。

新車でも中古車でもパワーユニットは、ハイブリッド車がおすすめ。これから、ドンドンとハイブリッド車が主流になっていくことを考えれば、予算重視という視点以外でガソリン車を選ぶ理由が見当たらない。リセールバリューもハイブリッド車は高値を維持する可能性が高く、ガソリン車との差が開いてくると予想できる。
マイナーチェンジ後のモデルは、外観以外、進化の幅が小さい。どうしてもあのデザインでなきゃダメという人以外、マイナーチェンジ前の中古車で十分。大きな差はない。エスティマはリセールバリューが高く、販売価格は高めとなるが、マイナーチェンジ後の新車より、はるかにリーズナブルだ。
エスティマの在庫を確認する。
ただし、中古車を選ぶ時には、一定の条件がある。エスティマは、2014年の改良まで横滑り防止装置が標準装備されていない。横滑り防止装置VSCは、今では法律で装備が義務付けられている重要な安全装備だ。まずはVSCが装備されているモデルを選び、サイド&カーテンエアバッグ、プリクラッシュセーフティシステムが装備されたモデルを選びたい。

新車値引き

オデッセイハイブリッドやエルグランドと競合させ泥沼の値引き合戦に引きずり込め!

一般的に、マイナーチェンジ直後のモデルは、値引きの引き締めが行われる。本来ならエスティマも値引きは厳しい状況になるのだが、さすがに10年超のモデル。基本設計が古いため、ディーラーも値引きを絞っていてはライバルに勝てないということもあり、値引き金額は徐々に大きくなってきている。
エスティマのハイブリッド車は、価格も高く、オデッセイハイブリッドと競合させれば、値引き対応するしかない状況。また、ガソリン車はエルグランドと競合させるといい。エルグランドも売れていないので、大幅値引き中。泥沼の値引き合戦に引きずり込むといいだろう。

新旧エスティマ 比較ギャラリー

クルマ評論家 CORISM代表 大岡 智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。
日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員