開発テーマは『Pride of Customers and the Earth』
世界初のハイブリッドミニバンとしてセンセーショナルなデビューを果たした「エスティマハイブリッド」がフルモデルチェンジを果たした。開発テーマは『Pride of Customers and the Earth』。もはや世界中のクルマが追従できないほどの先端エコ技術を量販車に採用し、環境負荷の少なさや先進技術を求めるユーザーに猛烈にアピールする!
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- 開発テーマは『Pride of Customers and the Earth』
- 驚異の燃費「リッター20.0km/l」!
- 最新ハイブリッドミニバンにふさわしい先進デザイン
- 新型エスティマ・エスティマハイブリッド 関連記事
驚異の燃費「リッター20.0km/l」!
トヨタは06年6月12日、「エスティマハイブリッド」のフルモデルチェンジモデルを発表した。
新型エスティマハイブリッドでは初代のハイブリッドシステムを一新。トヨタの提唱する「ハイブリッド・シナジー・ドライブ」の考えのもと、「低燃費」「低エミッション」「優れた走行性能」「静粛性」を高い次元で実現することが出来たという。
ハイブリッドシステムは、高膨張比サイクル 直4 2.4リッターガソリンエンジンと、トルクを増幅させるリダクション機構を採用した高性能フロントモーターを組み合わせた新ハイブリッドシステム「リダクション機構付きのTHSII」を新搭載。同クラスミニバンでは世界最高水準の高燃費20.0km/l(10.15モード走行)というコンパクトカー並みの驚異的な数値を達成し「平成22年度燃費基準+20%」を達成。さらに排気ガスのクリーン化も実現し国土交通省から「平成17年度基準排出ガス75%低減レベル」の認定を取得し、グリーン税制による減税措置対象車とされている。
いっぽうでエンジン・前後モーターの高出力化を図り、ハイブリッドならではの応答性の良さや滑らかさを高め、より力強い走りを可能とした。トヨタによれば、新型エスティマハイブリッドの走りは、同クラスのガソリンFF車をも凌ぐ加速性能を誇るという。
さらに発進時、低速、低負荷走行時には同社プリウスなどでもお馴染みのEV走行モード(モーターのみの走行)を可能として高い静粛性も実現。
また、リアモーターを高出力化し4WDならではの力強い走破性と前後駆動力バランスの最適化を実現したE-Fourや、ECB(電子制御ブレーキシステム)やステアリング、駆動力をなどを統合制御するミニバン初のVDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)採用により、高い操縦性や限界域における走行安定性の向上も追及しているのも新しい。
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より小型になったハイブリッドシステム「THSII」。先代では3列目シート下だったハイブリッド用バッテリーが、新型では前席センターに配置になったのがニュースだ。
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Gタイプに標準装備のG-BOOK ALPHA対応HDDナビゲーションシステム用8インチモニターにもTHS-IIのモーター・エンジン・駆動配分などの稼動状況が表示される。
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新型エスティマハイブリッド専用センターメーター。中央が速度計。左は瞬間燃費、右の3ツは左から走行系、空調系、電気系の各エネルギーメーターを表示する。
最新ハイブリッドミニバンにふさわしい先進デザイン
外観上では、ベースとなったエスティマシリーズに対しフロントバンパーやグリル、前後スポイラーを専用デザインとするほか、ヘッドランプ、リアコンビランプにはトヨタハイブリッド車共通イメージのブルークリアを採用し先進イメージを訴求している。
室内ではハイブリッドのクリーンイメージを想起させるブルー基調のメーターを採用。モーターの作動状況や燃費などの表示機能を持たせたコンビネーションメーターとした。さらに人工皮革アルカンターラのシート地やシルバー木目調などを採用し上質感を高めているのもポイントだ。
その他、排気熱再循環速暖ヒーターやIRカット&高遮音性ウィンドシールドガラスなど先進の安全&快適装備も数多く採用している。
価格は363.3万円〜447.0万円まで(消費税込み)。また全国のトヨタ店(大阪は大阪トヨペット)、トヨタカローラ店で発売される。月販目標は700台。
またセカンドシートがそのまま車椅子になるサイドリフトアップシート車も同時に設定される。Gグレードベースのサイドリフトアップ車(脱着タイプ)手動介護式(定員7人)が457.0万円。
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ブルーのライト回り装飾や専用のフロントマスク、スポイラー類などで、ベースのエスティマシリーズとは一味違った表情を見せる新型エスティマハイブリッドのエクステリア。
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トヨタハイブリッド車共通の専用エンブレムがリアゲートと側面フェンダー部に付くほか、フロント同様ブルー化されたLED式リアコンビランプとなる。
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新型エスティマハイブリッドではバッテリー搭載位置の関係で専用のセンターコンソールがつくため、運転席・助手席・後席へのウォークスルーが出来なくなる。
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ハイブリッドバッテリーの配置変更により、2列目以降の室内空間構成は新型エスティマシリーズ(4WD)と変わりがない。
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3列目シートの床下収納、2列目シートのチップアップ&スライドにより、広大な荷室スペースを確保出来るのも新型エスティマ同様だ。
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もちろん、新型エスティマシリーズ同様に超ロングスライドが出来るオットマン付きリラックスキャプテンシートが用意される(7人乗り車)。
代表グレード | G(7人乗り) |
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 4800x1800x1760mm |
車両重量[kg] | 1970kg |
【エンジン】 | 2AZ-FXE(直列4気筒DOHC) |
総排気量[cc] | 2362cc |
最高出力[ps(kw)/rpm] | 150ps(110kW)/6000rpm |
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] | 19.4kg-m(190N・m)/4000rpm |
【フロントモーター】 | 2JM(交流同期電動機) |
最高出力 | 143ps(105kW)/4500rpm |
最大トルク | 27.5kg-m(270N・m)/0-1500rpm |
【リアモーター】 | 2FM(交流同期電動機) |
最高出力 | 68ps(50kW)/4610-5120rpm |
最大トルク | 13.3kg-m(130N・m)/0-610rpm |
【動力用主電池】 | ニッケル水素電池(21個) |
ミッション | 電気式無段変速機 |
駆動方式 | E-Four(電気式4輪駆動) |
10・15モード燃焼[km/l] | 20.0km/l |
定員[人] | 7人 |
消費税込価格[万円] | 441.0万円 |
発売日 | 2006/06/12 |
写真・取材協力 | トヨタ自動車 |
レポート | 徳田 透(CORISM編集部) |