ホンダ ステップワゴン

そろそろ「HOP STEP ……JUMP!」、でもいいんじゃない?

ホンダ ステップワゴン

「HOP STEP WGN!」、でお馴染みのホンダ・ステップワゴン。発売当初から「ワゴン=WGN」なんて表示して話題となった。アルファベットの言語圏じゃフツーなことだけど、日本だと新鮮に見える。成田空港を「NRT」と表記するのと同じだ。ただ、それをクルマの名前に持ち込んだのは英断といえるだろう。

 憶測だが、広告会社に勤めていた経験からすると、これはコピーライターの強い要望ではなかったのではないかと思える。「ホップ・ステップ・ワゴン」という言葉を思い付いたとき、ワゴンをWAGONと記すと字面が重く感じられるからだ。そこで「WGN」としたのだろうが、クライアント(ホンダ)がよくそれを受け入れたと感心する。こういった斬新なアイデアは、担当者レベルでは盛り上がってもトップの許可が下りることはそうない。

 で、新型でもそれは使われた。ディザー広告では「HOP STEP WGN」、発売後は「HOP STEP FLOOR」、そして「HOP STEP INTERIOR」と展開する。

 ディザーを含めテレビCMで訴求したのは、フローリング調フロアだ。「おとうさん」「おかあさん」「娘」といった設定の家族が、フロアでステップを踏む。あくまでもファミリーを外さないところがうまい。どうやらフローリングのフロアは、ワンルームマンションではなく一戸建てのリビングルームという設定らしい。

 そして「HOP STEP INTERIOR」では、1回のレバー操作で簡単に折り畳めるタンブルシートをアピール。4色のインテリアカラーが次々に変わりポップなイメージをもたらす。でも「INTERIOR」が縮められていなかったのが残念だ。

 新型ステップワゴンはこういった装備にばかり目が行くが、じつは走ると楽しい。低重心のフラットライドを実現していて、ハンドリングもファンな仕上がりをしている。ホンダの真骨頂といったところだ。ただ、ミニバンでそこを広告展開で訴求するのは難しい。いままでそういったトライは行われてきたが、あまり効果はないようだ。ステップワゴンのCMには、今後その辺を期待したい「HOP STEP JUMP」でもよかったりして。

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