マツダ ロードスター
マツダ ロードスター

歴代モデルのデザインを踏襲したリヤビュー。フェンダーがモッコリとはみ出し、ボリューム感のあるフォルムを作り出している。

マツダ ロードスター

自らもロードスターのファンだというマツダの井巻社長(左)と開発責任者の貴島主査(右)。

マツダ ロードスター

VSに標準装備されるサドルタン/レザーシート。クラシカルな大人のオープンカーをイメージさせる。

マツダ ロードスター

エンジンは直4の2リッターのみ。写真でも分かる通り、エンジンはかなりドライバーよりにセットされ、重量配分にも徹底的にこだわっていることが感じ取れる。

マツダ ロードスター

アルミホイールはRSのみ17インチ(205/45)が標準。その他は16インチ(205/50)となる。

マツダ ロードスター

トランクは150リットルの容量を誇る深さのあるもの。

マツダ ロードスター

初代のロードスター。ボディはかなり大きくなった3代目だが、初代に近い軽快さが魅力だ。

世界中で愛され続けているオープンスポーツカー

 世界中で最も愛されているオープンスポーツカー、マツダ「ロードスター」がついに発売された。3代目となるマツダ・ロードスターは、16年間で72万台以上が生産され、2人乗り小型オープンスポーツカー生産台数世界一として、ギネスのワールドレコードをもつマツダのイメージリーダーといえるクルマだ。
 発表会場となった両国国技館には、いつもより多くのプレス関係者が訪れていた。このロードスターというクルマは、かなり自動車専門誌などの業界関係者に、非常に人気の高いクルマであるということの表れともいえる。そういう私も、実は初代ロードスターに乗っていたことのある一人。ロードスターというクルマと出会えたことで、本当の意味でクルマを操る楽しみを覚えた。業界人の多くもこのロードスターでクルマを操る歓びを味わい感動した経験がある。だからこそ、3代目ロードスター発表会場には、いつもより多くの業界人が姿を見せたのでは、と思うのだ。今では月間の販売計画台数が360台とニッチなクルマになってしまったが、ロードスターに感動を覚えたファンは多く、未だに人々を記憶に鮮烈に残る一台でもある。

乗らずして語れない奥の深いクルマ

 まあ、ボディが大きくなり排気量も2リッターになったと聞くと、生粋のロードスターファンにとっては「そんなデカイクルマはロードスターじゃないヤイ!」なんて思いがちだ。正直なところ、私自身もボディが大きくなったことに対しては、かなりマイナスのイメージを持っていた。ひと足早く、筑波サーキットで日本仕様のロードスターに乗る機会をいただいたときも、そのマイナスイメージのままだった。
 だが、一度走り出せば、それは数字上だけのこととスグに気がつく。ボディが大きくなろうとも「人馬一体」というマツダのコンセプトは、そんな数字上のリクツを完全に凌駕しているのだ。走り出した瞬間から、大きさはあっという間に消え、初代ロードスターのような本当にクルマを操る楽しさをシッカリと感じさせてくれる。部品ひとつに対しても、グラム単位で軽量したりなど徹底したロードスター開発陣のコダワリがしっかりと実を結んでいる。
 ミッションは6MTと5MT、そして6ATを用意。走り重視の6MTはクロスレシオ化され、クイックなショートストロークを実現するため、1〜4速すべてにトリプルコーンシンクロ採用している。また、6ATは、静粛性はもちろんシフトショックの軽減などもかなり高いレベルにある。もちろん、ボタンひとつで簡単にシフトアップ&ダウンできるステアリングシフトスイッチも装備している。
 グレードは3タイプ。廉価バージョンのロードスター(5MT:220万円:&6AT:230万円)、ビルシュタインダンパーやLSDなどを装備した走り重視のRS(6MT:250万円)、サドルタンインテリアなど、ちょっとオシャレなVS(5MT:250万円&6AT:260万円)が用意されている。価格はすべて税込み。

新車見積もりはこちら
代表グレード
RS
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3,995×1,720×1,245
車両重量[kg]
1,100
総排気量[cc]
1.998
最高出力[ps(kw)/rpm]
170(125)/6,700
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
19.3(189)/5,000
ミッション
6MT
10・15モード燃焼[km/l]
13.0
定員[人]
税込価格[万円]
250.0
発売日
2005年8月25日
レポート
大岡智彦(221616.com)
写真
徳田 透(221616.com)