一段と精悍になったフロントフェイス。

ひと回り大きくなったボディ。室内空間と衝突安全性能も、同時に大幅向上。

フロントフェンダーのラインから一直線にルーフまで伸びるデザインは、Aクラスの特徴だ。

いかにもメルセデスらしい、押し出しの強いフロントフェイス。コンパクトサイズながら、高級感も兼ね備える。

グラマラスになったリヤビュー。ドッシリとしていて見た目だけでも安心感がある。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

居住性や安全性が大幅に向上

 1998年にデビューした初代Aクラスはメルセデス・ベンツが初めてFFの小型乗用車作りにチャレンジしたモデルだった。独自のサンドイッチ・コンセプトによって乗員の居住空間とメカニズム部分を仕切ることで、高い衝突安全性能を確保したのを始め、数々の特徴的なメカニズムや仕様を備えたモデルだった。

 発売直後に実施された急なレーンチェンジを繰り返すエルクテストによって横転の危険が指摘されたが、メルセデス・ベンツは販売したすべてのAクラスを一旦引き取ってESPを装着するなどの改修を実施し、それによって信頼を高めるという一幕もあった。

 新しいAクラスは基本的に初代モデルのコンセプトを受け継いでおり、サンドイッチ・コンセプトのボディ構造やフロントノーズからAピラールーフへと続くワンモーションのフォルム、燃料電池車を意識して高めに設定された床面などは、今回のモデルにも採用されている。

 ボディサイズは従来に比べてひと回り大きくなり、これによってAクラスの欠点のひとつとされた居住空間を拡大すると同時に、クラッシャブルーゾーンを拡大して安全性を高めている。

代表グレード
A170
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3,850×1,765×1,595
車両重量[kg]
1,310
総排気量[cc]
1,698
最高出力[ps(kw)/rpm]
116(85)/5,500
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
15.8(155)/3,500〜4,000
ミッション
CVT
10・15モード燃焼[km/l]
12.2
定員[人]
税込価格[万円]
252.0
発売日
2005年2月24日
レポート
松下 宏
写真
和田清志
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