クォーターパネルのダメージ

他の側面パネルに比べ、クォーターパネルはクォーターピラー部のダメージを見落としやすいと言えます。これは、面積の広い部分に目線が集まり、目線を大きく動かす必要のあるピラー部の確認は手薄になってしまうためです。

1.タイヤハウスの縁

タイヤハウスの縁は、最も擦りやすい場所のひとつです。ヘコミはアーチ部のアールのゆがみで発見することができます。傷も付きやすい部分ですので、塗装剥げやタッチペン跡に注意します。また、内輪差でドアをぶつけた際に、ロックピラー部内側も一緒に擦ることが多いので注意します。

2.クォーターピラー部

大きなヘコミや傷があることは珍しいのですが、ワゴン車等のクォーターピラーにヘコミが見受けられることが多いです。確認は、下から上を見上げるように確認すればヘコミを発見しやすくなります。

3.バンパー下部

近年の車両は、この部分がバンパーで覆われていることが多く、ぶつけた際にバンパーは交換したけれど、見えない部分は未修理のままであることがあります。外側からは見えませんので、車体下からの確認が必要です。トランクフロアとの継ぎ目も突き上げによってヘコミのある場合がありますので車体下からの確認を怠らないようにします。

クォーターパネルの補修は、ボカシやマスキングを使うことが多いことから、ポイントを押さえれば発見しやすいと言えます。

❶ルーフとの境目のボカシ跡

クォーターパネルを塗装する場合は、ルーフとの接合部で塗装をボカシていることが殆どです。様々な角度からボカシ跡を探します。

❷リアウィンドウの枠、ドアキャッチ部（ロックピラー）、トランク開口部のマスキング跡

ウインドウの枠やロックピラー部にマスキング跡が残っていることがあります。また、トランクの開口部にも同様のことが言えます。波の有無や色調の違いから「怪しい」と思った時の再塗装の決め手となります。

❸テールランプ縁、プレスラインの塗装肌

テールランプ取り付け部、プレスラインはユズ肌が残りやすい部分と言えます。ドア等のパネルと肌を比べ、明らかに異なるようであれば再塗装の可能性が高くなります。

❹タイヤハウス縁のパテ目

アールを出すためにパテを使用しますので、パネルを広範囲に板金した場合には容易にパテ目が確認できます。