譲渡証明書の書き方-入手方法や記入例を解説

譲渡証明書の書き方-入手方法や記入例とともに解説

譲渡証明書とは

譲渡証明書とは、「旧所有者から新しい所有者へのクルマの譲渡」を証明する書類です。

譲渡証明書は移転登録(名義変更)の際に必要で、記入様式も国土交通省によって定められています。

譲渡証明書が必要なのは普通自動車のみで、軽自動車の場合は不要です。

どんな時に必要な書類?

譲渡証明書が必要になるのは「移転登録(名義変更)」をする時です。「移転登録」とはクルマの所有者を変更する手続きのことで、具体的には以下のようなケースがあります。

  • 中古車を購入する時
  • クルマを売却する時
  • 家族や友人などにクルマを譲渡する時
  • 廃車買取業者に廃車手続きを代行してもらう時(※不要のケースもあり)

中古車の売買時は、お店側が譲渡証明書を用意してくれる場合が多いです。

譲渡証明書の書き方(記入例付き)

自分で譲渡証明書を記入する場合は、下の記入例を参考にしてください。記入はボールペンで、譲渡者(旧所有者)が書きます。

譲渡証明書の書き方(記入例)

※「譲渡証明書」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/common/001287980.pdf)をもとに作成

①クルマに関する情報の記入欄

この欄には、車検証をもとに、譲渡するクルマの情報を記入します。車検証での情報の記載場所は、下図を参考にしてください。

車検証見本

※「車検証見本」(北海道運輸局)(06_syakensho_ab.pdf (mlit.go.jp))をもとに作成

  • 車名:メーカー名のみを記入(例:トヨタのハリアーなら「トヨタ」)
  • 型式:各車種やモデルに割り当てられた識別コードのこと。型式によってどのメーカーのどの車種・モデルなのかが分かる
  • 車台番号:人でいうところの「マイナンバー」。クルマ一台ずつに割り当てられた識別コードのこと
  • 原動機の型式:エンジン諸元を表す識別コードのこと

②旧所有者の氏名・住所・実印

「譲渡人および譲受人の氏名又は名称及び住所」の1番上の行には、クルマの旧所有者の氏名・住所を記入し、実印を押します。氏名と住所は同じ欄に記入してください。

譲渡年月日の欄には斜線が入っているので、何も記入しません。

③譲渡の日付

2行目以降に、クルマを譲渡する日付を記入します。月と日だけでなく、年の記入も忘れないようにしましょう。

④新所有者の氏名・住所

日付を記入した行に、クルマの新所有者の氏名と住所を記入します。氏名と住所は同じ欄に記入してください。また、新所有者は実印を捺す必要がありません。

譲渡証明書を記入する時の注意点

注意点①手続きは譲渡完了後15日以内に行う

譲渡証明書の作成を含めた移転登録は、譲渡をしてから15日以内に完了させなければいけません。

移転登録には譲渡証明書の他にも必要な書類が多くあります。市町村役場などで発行してもらわなければいけないものもあるので、前もって準備しておきましょう。

クルマの移転登録に必要な書類(※軽自動車を除く)

一般的に、移転登録をする際には以下の書類が必要です。

  • 申請書(OCRシート第1号様式)
  • 手数料納付書(自動車検査登録印紙を添付)
  • 車検証(車検の有効期間のあるもの)
  • 印鑑証明書(発行後3ヶ月以内、旧所有者・新所有者ともに必要)
  • 譲渡証明書
  • 印鑑(本人が直接申請するときは実印、代理人が申請する場合は記名でよい)
  • 車庫証明書(発行後1ヶ月以内、新所有者が用意)
  • 自動車税(環境性能割・種別割)申告書
  • 委任状(旧所有者・新所有者の双方で直接申請するときには不要)

※新所有者と新使用者が異なる場合など、他の書類が必要となるケースもあります。

注意点②用紙の印刷には「普通紙」を利用

譲渡証明書は、国土交通省HPからダウンロードすることが可能です。書類の長期保管が可能となるよう、印刷時は普通紙を利用しましょう。感熱紙などを使うと、時間の経過とともに字が薄れてしまいます。

注意点③記入ミスをしない

譲渡証明書はボールペンで記入しなければいけません。記入ミスをした場合は、訂正する箇所に旧所有者の実印を押印して訂正します。

注意点④手続きには委任状が必要なことも多い

移転登録の手続きは、本来もとの所有者と新しい所有者で一緒に行うものです。しかし実際には双方で時間を合わせて手続きをすることが難しく、ほとんどの場合はどちらか一方が手続きを行います。

また中古車販売店などに売却をする場合でも、一般的にはお店が移転登録を代行します。そのため、移転登録では委任状も必要になる可能性が高いです。

【外部リンク】 委任状様式ダウンロード(国土交通省HP)

譲渡証明書についてよくある質問

Q. 譲渡証明書の様式はどこで手に入る?

A.譲渡証明書は、陸運局や自動車販売店で受け取ることができます。お店でクルマを購入・売却する場合は、お店が用意してくれるのが一般的です。

また、国土交通省のHPから様式をダウンロードすることもできます。

[外部リンク] 譲渡証明書様式ダウンロード(国土交通省HP)

Q. 軽自動車に譲渡証明書は必要ないの?

A.軽自動車の場合、譲渡証明書必要ありません。

軽自動車の名義変更については以下のページで詳しく紹介していますので、参考にしてくください。

クルマの購入手続き-関連記事

noricoでは、クルマの売買の手続きの方法や必要書類を分かりやすく解説しています。手続きの段階で「書類が足りなかった」「知らなかった」とならないよう、他の記事もぜひお読みください。

クルマの購入に必要な書類に車庫証明があります。書庫証明の取り方、書き方について上しく知りたい方はこちらを参考にしてください。

クルマの乗り換えで売却をする際に必要な書類に車検証があります。車検証の再発行についてはこちらを参考にしてください。


Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!