ハイオクとレギュラーの違いを解説!入れ間違いしたらどうなる?

ハイオクとレギュラーの違いを解説!入れ間違いしたらどうなる?

ガソリンスタンドに必ず表示されている「ハイオク」と「レギュラー」。ガソリンということはわかるけれども、何が同じで、何が違うかなど、よくわからない方もいるのではないでしょうか。

今回はハイオクとレギュラーに関することについてまとめてみました。

ハイオクとレギュラーの違いを詳しく解説

「ハイオク」と「レギュラー」は同じガソリンですが、違う点も多くあります。もっとも意識しやすいのが「価格」でしょう。「レギュラー」よりも「ハイオク」のほうが、値段が高く設定されています。

ハイオクとレギュラーの価格差について

ハイオクとレギュラーの価格差は「約10円」。わずかな差に思えますが、距離を走れば走るほど、その価格差は大きくなっていきます。
たとえば、レギュラーガソリンの価格がリッター160円と仮定すると、ハイオクガソリンはリッター170円ほどとなります。

15km/Lの燃費性能の車で1年間に10,000キロ走ると、レギュラーの場合のガソリン代負担は約106,700円です。
ハイオクのガソリン代負担は約113,300円ですから、約6,600円の差が生まれます。この差は決して小さいものではありません。

価格差が生まれる理由は品質の違い

なぜこのような価格差が生まれるのかというと、その理由はレギュラーとハイオクの「品質」にあります。「ノッキングのしにくさ」を示す「オクタン価」に違いがあり、この「オクタン価」が高い(ハイ)ものを、「ハイオク」と表しています。

ノッキングとは、車内部のガソリンが、車が意図しないタイミングで爆発を起こすことをいいます。つまりオクタン価の高い「ハイオク」は、こうした事象を防ぎやすいというわけです。

ハイオクのオクタン価は、JIS規格で「96以上」と定められています。ちなみに、レギュラーガソリンの場合は「89以上」です。
オクタン価を高めるためには手間もコストもかかりますから、その分販売価格が高くなります。

レギュラーとハイオクの品質の差によって、ノッキングが起きる頻度は変わってきます。これは、エンジンへの負担や燃費の差につながります。

ハイオクは、ハイオクガソリン専用車で使用することで、その性能をフルに発揮することができます。レギュラーガソリン車でハイオクを使用しても、あまり効果はありません。

軽油はディーゼル車や大型車に使用されている

ガソリンスタンドでレギュラー・ハイオクと共によく見かけるのが「軽油」ですが、こちらはディーゼル車に使用されます。
高出力で低燃費と、メリットも多い軽油ですが、車の振動や騒音は大きくなってしまいます。一般的な自家用車への使用は、向いていません。

軽油が使われているのはバスやトラックなど大型の車で、「軽自動車のためのガソリン=軽油」という意味ではありません。

ハイオクとレギュラーを入れ間違えたらどうなる?

セルフサービスのガソリンスタンドが増えている今、種類を誤って給油をしてしまうケースも少なくありません。思わぬトラブルに焦ってしまうこともあるでしょう。

そこで、ハイオクとレギュラーのガソリンを入れ間違えたらどうなるのかを解説します。万が一の場合の具体的な対処法も紹介するので、参考にしてみてください。

ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れてしまった場合

ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れても、すぐに不具合が起きるわけではありません。まずは安心してください。 焦ってガソリンを交換する必要はありませんが、次回は間違えないよう注意しましょう。

ただし、ハイオク仕様車のエンジンは、ハイオクガソリンを使用して、初めてその性能を発揮できます。
また、エンジン内部でノッキングが起こりやすくなりますから、エンジンへの負荷も気になるところです。継続使用は避けるべきでしょう。

レギュラー仕様車にハイオクガソリンを入れてしまった場合

上の場合と同じく、ハイオクを入れてもすぐに車が壊れることはありませんから、まずは安心してください。
こちらにおいても、入れ間違えたからといってすぐに焦る必要はありませんが、次回の給油時のからは間違えないよう、注意しましょう。

とはいえ、レギュラー仕様車は、レギュラーガソリンを使用した場合に、最大のパフォーマンスを発揮できるよう設計されています。
ハイオクを入れたところでその性能を発揮できるわけではないので、わざわざ割高なハイオクを入れるメリットは少ないといえるでしょう。

ハイオクに「エンジンを綺麗にする効果」を期待する方もいますが、1回の効果はそれほど高くないともいわれています。

誤りに気付かないままハイオクを給油し続けると、エンジンに不具合が発生する可能性もあります。やはりレギュラー仕様車にはレギュラーガソリンを給油するのがベストです。

ディーゼル車にガソリンを入れてしまったら…

上の二つのパターンとは違い、できるだけ早いタイミングで適切な処置を施したいのが、こちらの失敗パターンです。
軽油を給油すべきディーゼル車にガソリンを入れて使用すると、以下のようなトラブルが起こり得ます。

  • パワーダウン
  • 異音
  • エンジン不良
  • 白い排気ガスが出る
  • エンジン停止

間違えて給油したことに気付いたら、すぐに購入した店舗や修理工場に連絡をしましょう。燃料を抜き取り、ガソリンタンクの洗浄を行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

乗り続けてエンジンがストップしてしまったら、整備・点検が必要となります。余計な出費にもつながりますから、十分に注意しましょう。

【入れ間違い防止】ハイオク仕様車とレギュラー仕様車の見分け方とは?

入れ間違いを防ぐためのコツは、自分が乗っている(買う予定の)車の燃料について、正しい知識を身に付けておくということです。自身の車がハイオク仕様車なのか、それともレギュラー仕様車なのかは、以下の手段を用いてチェックしてみてください。

  • 車検証を見る
  • 給油口の蓋やキャップに記載されている指定燃料を確認する

※無鉛プレミアムと記載があればハイオク、無鉛ガソリンと記載があればレギュラー仕様車

  • メーカーサイトの諸元表を見る

「自分は大丈夫」と考えていても、「思い込み」ということもあります。一度チェックしておきましょう。

給油の正しい知識を身に付けて車を長持ちさせよう

レギュラーとハイオクであれば、一度くらい間違えたからといって、すぐに問題が起きるわけではありません。
しかし誤った給油を続けてしまえば、いつかは大きな問題につながってしまうことも考えられます。エンジンに不具合が出たり、取り返しのつかない故障につながってしまったり……。

このような事態を避けるためにも、車の燃料や仕様について、知っておくことは大切なことです。
この機会に、自身の車、これから購入を予定している車について、詳細をチェックしてみてください。

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Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!