セミの鳴き声が消え、少しずつ秋の気配が近づいてきました。胃袋も元気を取り戻し、おいしいお店を探す指にも力が入ります。キーワードは、旬の野菜。すると知り合いのシェフから、「これからはトマトだよ」との情報が。
夏野菜と思われがちなトマトですが、実は、夏の日差しを浴びて糖度を増した8月以降がトマトを一番おいしく頂ける季節とのこと。ならば、狙う料理は一つトマトソースのパスタです。
ということで、今回目指したのは群馬県桐生市。
山奥のイタリアンレストラン、フォレスト工房チキチキさんです。
東北自動車道から北関東自動車を走り太田桐生ICへ。高速を降りると国道50号線を北上します。ナビに従い走ること20分。だんだんと細くなる道。勾配も急に。
気が付くと視界は緑に覆われ日の光を遮るほどの生い茂る木々に囲まれました。
日差しが差し込まないためか、山側の壁面には苔がびっしり。
「本当にこんなところに名店があるの??店どころか民家すらないよ…」と、不安な気持ちのまま木のトンネルをしばらく走ると、民家がちらほら見えてきました。
それを見て少しホッとしていると、フライパンのイラストが描かれた看板が目に飛び込んできました。
この場所を考えると、まるで近所の人たちにおいしいイタリアンを食べてもらいたいといった感じです。
店内はカウンターとテーブル席が6席だけのタヴェルナとトラットリアを足して割ったような雰囲気で、気軽に入ることができます。
カウンターに座り、「トマトをパスタで味わいたいのですが」と伝えると、トマトを使ったパスタの中から『トマトとモッツァレラの生めんパスタ』が、これからの季節に食べてほしいおすすめの一品とのこと。
それは芸術品のような美しいパスタ
待つこと15分。期待で胸を膨らます筆者の前に置かれたのは、まるで芸術品のように美しいパスタでした。
カタチを残したトマトを口に入れると、思わず「甘い!」と言ってしまうほど、酸味よりも先に甘みが口の中に広がります。遅れて酸味を感じます。例えるなら、デザートトマトのように甘いんです。その甘みと酸味を引き立てるのがトマトと相性バッチリのモッツァレラ。
パスタは生き物・・・店主の信念
カプレーゼも良いのですが、ソースになると、また違った美味しさがあります。そして麺。生めん独特のもちもちした食感がたまりません。店主の大村さんがいう「パスタは生き物ですから」に、思わず納得してしまいました。
感想を大村さんに伝えると「おいしい料理をお出しするために一番大切なことは真心だよ。これに関しては18年間お店をつづけてきて一度も手を抜いたことがない」と、こだわりをきかせてくれました。
それがちゃんと伝わっているのでしょう、お店は多くのリピーターが訪れるそうです。
ちなみに、入り口に飾られている絵は、画家のお客様から大村さんのおもてなしの感謝の気持ちとして、賞を獲った時の大切な絵をプレゼントされたもの。
奥様とお2人3脚で歩んでこられて今年で23年。ここを訪れるお客様は、大村さんのつくる料理と人柄、“味力”と“魅力”に惹かれてクルマを走らせるのだと感じました。
フォレスト工房チキチキ 情報
住所:群馬県桐生市宮本町4丁目8−35
電話:0277-47-5500
営業時間:12:00~15:00,17:30~21:00(L.O)
定休日:月曜日
アクセス:国道50号から車で20分
公式サイト:
- Supervised by norico編集長 村田創
-
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!