4月1日時点の所有者が対象
自動車税や軽自動車税は、毎年4月1日時点のクルマの所有者(名義人)が、向こう1年分を前払いで支払います。
そのため、例えば4月15日にクルマを手放したとしても、自動車税や軽自動車税の支払い義務があります。税金が発生する前にクルマを手放したいのであれば、3月31日までに売却手続きを完了させましょう。
5月上旬に納付書が到着、5月31日が支払い期限
自動車税や軽自動車税の対象となった場合、5月上旬に納付書が届きます。通常、ゴールデンウィーク前後には手元に届いていることが多いようです。
自動車税や軽自動車税の支払期限は、基本的には5月31日です 。
(※ただし一部自治体については、現状6月末日が期限とされています)
支払い方法は5種類
支払い方法は以下から選ぶことができますが、支払い期限はいずれを選択しても変わりません。
- 納付書で現金払い(金融機関、郵便局、コンビニ、県税事務所や市町村納税課)
- クレジットカード
- ペイジー(インターネットバンキング、ATM等)
- 口座振替
- スマホ決済(自治体によって適用可能な決済アプリが異なります)
口座振替の場合は、支払い期限の日に引き落とされますので、その日の前日までに口座にお金があるように手配しておきましょう。また納付書が届いた時点で口座振替を選択しても手続きが間に合いませんので、その場合は今年の分は他の方法で支払い、翌年に向けて口座振替の申し込み手続きをしてください。
排気量別の自動車の金額
4月1日時点の所有者が支払う自動車税の金額は以下の通りです。
※ただし新車登録から13年以上経過している場合、グリーン化特例の対象になっている場合などは税額が異なる場合があります。
排気量 | 2019年9月までに購入 | 2019年10月以降購入 |
---|---|---|
軽自動車 | 1万800円 | 1万800円 |
排気量1000cc以下 | 2万9500円 | 2万5000円 |
排気量1000cc超から1500cc以下 | 3万4500円 | 3万500円 |
排気量1500cc超から2000cc以下 | 3万9500円 | 3万6000円 |
排気量2000cc超から2500cc以下 | 4万5000円 | 4万3500円 |
排気量2500cc超から3000cc以下 | 5万1000円 | 5万0000円 |
排気量3000cc超から3500cc以下 | 5万8000円 | 5万7000円 |
排気量3500cc超から4000cc以下 | 6万6500円 | 6万5500円 |
排気量4000cc超から4500cc以下 | 7万6500円 | 7万5500円 |
排気量4500cc超から6000cc以下 | 8万8000円 | 8万7000円 |
排気量6000cc超 | 11万1000円 | 11万0000円 |
年度の途中に購入した場合は、購入日の翌月から翌3月までの分を、車両登録時に支払います。例えば9月15日に購入した場合は10月から翌3月までの6か月分、つまり上記の自動車税額の1/2を支払うことになります。
延滞した場合は、6月後半には督促状が届く
期限内に自動車税や軽自動車税が支払われない場合、約1か月程度で督促状が届きます。
この時点で支払い忘れに気づいた場合は、急いで支払うようにしましょう。支払い期限を過ぎている場合、クレジットカード払いやコンビニ支払いができなくなるため、金融機関または県税事務所や市町村の納税課に行く必要があります。
督促状を受け取っても自動車税や軽自動車税が支払われないと、延滞金が課されるほか、財産の差し押さえに繋がってしまう場合もあるので、くれぐれも注意してください。
延滞金とその発生日
延滞をした翌日から、以下の利率の延滞金が発生します。
期間 | 利率(令和2年度) | 利率(令和3年度) |
---|---|---|
納期限の翌日から1か月を経過する日までの期間 | 2.60% | 2.50% |
納期限の翌日から1か月を経過した日以降の期間 | 8.90% | 8.80% |
長野県の利率より。年度、自治体によって異なる場合があります。
令和2年度長野県の利率に基づいて計算した場合の延滞金の目安は以下のようになります。
2019年9月までに購入 | 2019年10月以降購入 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
排気量 | 1か月滞納時の延滞金 | 3か月滞納時の延滞金 | 半年滞納時の延滞金 | 1か月滞納時の延滞金 | 3か月滞納時の延滞金 | 半年滞納時の延滞金 軽自動車 |
軽自動車 | ¥23 | ¥181 | ¥418 | ¥23 | ¥181 | ¥418 |
排気量1000cc以下 | ¥63 | ¥495 | ¥1,142 | ¥53 | ¥419 | ¥968 |
排気量1000cc超から1500cc以下 | ¥74 | ¥578 | ¥1,336 | ¥65 | ¥511 | ¥1,181 |
排気量1500cc超から2000cc以下 | ¥84 | ¥662 | ¥1,529 | ¥77 | ¥604 | ¥1,394 |
排気量2000cc超から2500cc以下 | ¥96 | ¥755 | ¥1,742 | ¥93 | ¥729 | ¥1,684 |
排気量2500cc超から3000cc以下 | ¥109 | ¥855 | ¥1,974 | ¥107 | ¥838 | ¥1,936 |
排気量3000cc超から3500cc以下 | ¥124 | ¥972 | ¥2,245 | ¥122 | ¥956 | ¥2,207 |
排気量3500cc超から4000cc以下 | ¥142 | ¥1,115 | ¥2,574 | ¥140 | ¥1,098 | ¥2,536 |
排気量4000cc超から4500cc以下 | ¥163 | ¥1,283 | ¥2,961 | ¥161 | ¥1,266 | ¥2,923 |
排気量4500cc超から6000cc以下 | ¥188 | ¥1,476 | ¥3,407 | ¥186 | ¥1,459 | ¥3,368 |
排気量6000cc超 | ¥237 | ¥1,861 | ¥4,297 | ¥235 | ¥1,844 | ¥4,258 |
※1か月を30日として計算。最初の30日については自動車税額×2.6%×30日÷365で、2か月目以降は1か月分を自動車税額×8.9%×30日÷365で計算。
※実際の延滞金の金額は、総額が1,000円未満の時はその全額を切り捨て、延滞金の金額が1,000円以上で且つ100円未満の端数金額がある時はその端数金額を切り捨てるため、上記の目安とは異なります。
ただし1000円未満切り捨てなので、実際には支払い期限の翌日からすぐに延滞金を請求される訳ではありません。
以下は長野県庁のHPで公開されていた、令和2年度の自動車税の延滞金の発生日です。その年の曜日などの都合でも変わる可能性があるので、一つの目安として考えてください。
排気量 | 2019年9月までに購入 | 2019年10月以降購入 |
---|---|---|
排気量1000cc以下 | 11月11日 | 12月4日 |
排気量1000cc超から1500cc以下 | 10月21日 | 11月6日 |
排気量1500cc超から2000cc以下 | 10月6日 | 10月15日 |
排気量2000cc超から2500cc以下 | 9月22日 | 9月26日 |
排気量2500cc超から3000cc以下 | 9月11日 | 9月13日 |
排気量3000cc超から3500cc以下 | 9月2日 | 9月3日 |
排気量3500cc超から4000cc以下 | 8月24日 | 8月25日 |
排気量4000cc超から4500cc以下 | 8月16日 | 8月16日 |
排気量4500cc超から6000cc以下 | 8月8日 | 9月9日 |
排気量6000cc超 | 7月30日 | 7月30日 |
※令和3年度自動車税種別割延滞金早見表|長野県庁より引用(PDFがDLされます)。
支払いをしないと車検や廃車手続きに支障が出る
自動車税滞納によって督促状が届いても支払いをしない場合、車の手続きをするうえで支障が生じる可能性があります。
- 車検の更新手続きが出来なくなる
- 廃車の手続きが出来なくなる
自動車税を滞納していると車検の更新が出来なくなり、車検が切れてしまうと公道を走れなくなります。車を長く使うためにも自動車税の納付は大切です。
また、「廃車をするから自動車税の支払いを後回しにしよう」と考えている場合は良くないです。廃車手続きには車検証が必要です。そのため、自動車税を滞納していると車検の更新ができません。車検が切れた車の廃車手続きは運輸支局への抹消手続きをする流れになり、手続きが煩雑です。
納付書が届かない場合の対処法
納税は国民の義務なので、「納付書が届かない」「納付書をなくした」という場合にも、もちろん納税をする必要があります。それぞれ以下の場合のように対応しましょう。
納付書が届かない場合とは
納付書が届かない場合、以下の二つの可能性が考えられます。
- 郵便事故
- 車検証の住所変更手続きが済んでいない
いずれの場合にも、自動車税の場合には都道府県の県税事務所に、軽自動車税の場合は市町村の納税課に連絡をすれば納付書は再発行して貰えます。ただし車検証の住所変更が済んでいない場合には、新しい住所を伝える必要があるので注意してください。
また、翌年以降のことを考えて、車検証の住所変更手続きを行っておくことをお勧めします。住民票や免許の住所を変更するだけでは車検証の住所変更は行われませんので、新住所を管轄する運輸支局や軽自動車検査協会に行って手続きをしましょう。
納付書をなくした場合
納付書を紛失した場合も、発行元である県税事務所や市町村の納税課に連絡すれば再発行して貰えます。支払い期限まで時間がない場合は、自動車税なら都道府県の県税事務所に、軽自動車税なら市町村の納税課に行って直接支払うという選択肢もあります。
監修税理士からのコメント
自動車税の納付後、陸運局等で納税の確認ができるまで、2~3週間かかりますので、納付してからすぐ車検を受けるときは紙の納税証明書が必要となります。
このような場合は、領収書が納税証明書となる納付書での現金払いがおすすめです。
- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!
- Supervised by 税理士 宮川 真一
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保有資格:税理士。1996年一橋大学商学部卒業。税理士法人みらいサクセスパートナーズ代表税理士。1997年から税理士業務に従事し、税理士として20年以上のキャリアがあります。 現在はM&Aや事業承継のコンサルティング、税務対応を行っています。自動車税、所得税といった身近にある税金関係の記事監修を得意としています。