シガーソケットは、もとはタバコの火をつけるための電気設備でしたが、現在は充電器や家電の電源として使われることが多いです。ここではシガーソケットの使い道やシガーソケットに挿し込めるおすすめ製品、使用時の注意点などを解説しています。
シガーソケットとは
シガーソケットは、車のダッシュボードに装備されている円筒状の電気設備です。
元々はタバコ(cigar=「葉巻」の意)に火をつける目的で設置されていたため、このように呼ばれています。しかし現在は充電器や家電、ドラレコなどの電源として使われることが多く、「アクセサリーソケット」「電源ソケット」とも呼ばれます。
シガーソケットの構造
シガーソケットは円筒状に奥まった形をしており、最奥部にプラスの電極、周囲の壁部分にマイナスの電極があります。乾電池と同じように、直流電流が流れる構造です。
シガーソケットに流れる電気は、車のバッテリーから供給されます。一般的な自家用車なら12Vの電圧がかかり、5A~10Aの直流電流が流れます。
シガーソケットの6つの使い道
シガーソケットの使い道は、以下のように多様です。
- 1) スマホなどを充電する
- 2) 家電用コンセントとして使う
- 3) ドラレコの電源として使う
- 4) スマホの音楽を聴く
- 5) シガーソケットを増設する
- 6) タバコの火をつける
1) スマホなどを充電する
シガーソケットの利用目的として最近多いのが、充電器(カーチャージャー)の設置です。現在はUSB-Aポートだけでなく、USB-Cポートを備えた充電器も多く、一度に複数台のデバイスを充電できる製品も多いです。充電ケーブルが付いているものもあります。
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2) 家電用コンセントとして使う
シガーソケットから供給できるのは直流の電力ですが、カーインバーターを使って交流電力に変換すれば、さまざまな家電製品を使えます。アウトドアをするときや、車内に掃除機をかけたいときに便利です。
3) ドラレコの電源として使う
後付けのドライブレコーダーの中には、シガーソケットから電源を取れる製品があります。配線が目立つデメリットはあるものの、シガーソケットからの配線なら誰でも簡単に設置できき、カー用品店などに依頼する工賃を抑えられます。
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4) スマホの音楽を聴く
年式の新しい車なら、Bluetoothに対応していることも少なくありません。しかし、年式が古い車などではBluetoothに対応していなかったり、そもそもナビを搭載していなかったりすることも。
シガーソケットにFMトランスミッターを挿し込めば、スマホの音楽を電波に変換し、FMラジオとして流してくれます。
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5) シガーソケットを増設する
車載のシガーソケットを使って、シガーソケット自体をさらに増設する製品もあります。今や車内で使える電気製品の幅は広がっており、特にアウトドアをする人なら電源を少しでも多く確保したいでしょう。
ただし、シガーソケットを増設する場合は容量オーバーに注意し、配線の途中にヒューズを取り付けるようにしてください。
6) タバコの火をつける
タバコの火を点ける場合は、シガーライターを使います。円筒形に近い形をしたグッズで、先端に電熱線がコイル状に巻かれています。
シガーライターをシガーソケットに押し込むと通電し、熱を帯びます。シガーライターの中央部分がソケットから押し戻されたら引き抜き、タバコを近づければ着火できます。蚊取り線香などに着火することも可能です。
シガーソケット関連のおすすめ製品
ここでは、シガーソケットに挿し込んで使える充電器、カーインバーター、ドライブレコーダー、FMトランスミッターのおすすめ商品をご紹介します。
充電器①「323 Car Charger」(Anker)
大手モバイル充電ブランドAnkerの製品です。ブランドに対する信頼性が高く、価格も約3,000円弱と高くありません。30Wの出力が可能なUSB-Cポートも備えています。
充電器②「MPA-CCCPD02BK」(エレコム)
USB-Aポート1口とUSB-Cケーブルがセットになった製品です。充電したい端末がUSB-Cポートを使うタイプなら、ケーブルを忘れて充電できない事態を防ぐことができます。
インバーター「PI-150/12V」(セルスター)
シガーソケットから電源を取るタイプの中でも、出力が大きい製品です。最大出力は150Wを誇り、ノートパソコンの充電にも使えます。万が一出力容量を超えた場合のために、自動で電源を切る出力オーバー保護機能も搭載されています。
ドライブレコーダー「Q-21c」(ユピテル)
1台で周囲360度を記録できるQ-21c。シガーソケット以外の方法でも電源を取れますが、オプションでシガープラグも販売されています。大手メーカーが販売する360度対応のドラレコ製品の中では、価格も比較的安いです。
FMトランスミッター「LAT-FMBT02BK」(エレコム)
コンパクトなサイズ感で、音楽を聴きながら充電もできる製品です。さらに、高性能ICが接続機器に応じて最適な出力で最速充電する「おまかせ充電」機能を搭載しています。
シガーソケット使用時の注意点
製品を買い間違えると愛車で使えない可能性がある他、製品の挿しっぱなしでバッテリーが上がる車種もあります。
対応電圧の上限は一般にDC12V
一般的な乗用車の場合、シガーソケットが対応できる電圧の上限はDC(直流)12Vです。トラックの場合はDC24Vとなるため、車用でもDC24Vの製品があります。間違えないように注意しましょう。
また、家庭用電源を使う家電などを使いたい場合はカーインバーターが必要です。
「挿しっぱなし」が危険な車種も
最近のシガーソケット搭載車の多くは、車のエンジンがかかるとシガーソケットが使えるようになり、エンジンを切ると電気が流れなくなる仕組みを採用しています。
しかし古い車や一部の輸入車は、エンジンを切ってもシガーソケットに電気が流れる仕組みです。こうした車では、挿しっぱなしによるバッテリー上がりの可能性があります。
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- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!