JAFは入ったほうがいい?必要だと思う場合について整備士が解説

JAFは入ったほうがいい?必要だと思う場合について整備士が解説

JAFは主にロードサービスを提供している団体です。年会費が掛かるので、入ったほうが良いのかどうか迷ったり、必要性がよくわからないという方も多いでしょう。
JAF加入のメリットや、入ったほうが良い場合について現役整備士の目線からお答えします。

JAFのメリット

JAF加入のメリットは大きく分けて3つあります。

  • 会員だけのさまざまな無料ロードサービスを受けられる(一部有料)
  • 会員個人に付帯なのでマイカー以外でもサービスを受けることができる
  • さまざまな割引や優待サービスを利用できる

急なトラブルでも安心のロードサービス、パンク修理も無料!?

カーオーナーであれば、バッテリー上がりなどの不意のトラブルはなるべく避けたいところですが、どうしても起こりうるのがカーライフというものです。
JAFに加入していれば急なトラブル時に、無料ロードサービスを受けることができます。(一部、有料サービスあり)
たとえば、通常のパンク修理も会員であれば無料です。
わたし自身も自宅で洗車中にパンクに気付いてお世話になったことがあります。しかも夜だったのですが、自宅まで来ていただき修理をしてもらいました。翌日は朝から遠出する予定だったので非常に助かりました。

会員個人にサービス付帯!もしもの時にも安心

JAF会員のサービスは自動車保険のように車に付帯しているのではなく、会員個人に対してのものです。
たとえば友人の車に同乗しているときや、レンタカーでトラブルに見舞われたときでも、JAFのロードサービスを受けることができます。
マイカー以外のもしものトラブル時でも安心な点は大きなメリットです。
わたしの経験談で、友人の車でバッテリー上がりに見舞われたとき、自分がJAF会員だったおかげで、無料でレスキューしてもらい助かったことがあります。

魅力的な割引クーポンや優待サービスが盛りだくさん

JAF会員は、割引クーポンや優待サービスが全国で利用可能です。
会員優待施設の数は全国で約47,000ヶ所にも及びます。ホテルや温泉、飲食店、アミューズメント施設から引っ越し屋や眼鏡屋といったものまで、あらゆるジャンルを網羅しています。
これらのサービスを有効利用すれば、年会費の元を取ることは何ら難しいことではありません。魅力的な優待がたくさんあり、JAFのHPやアプリから簡単に検索できます。

【補足】JAFと自動車保険のロードサービスの違い

JAFのロードサービスと自動車保険付帯のロードサービスの違いについて、簡単にまとめたものを表にします。

  JAF 自動車保険会社
サービスの対象 契約者個人 契約車両
ロードサービスの範囲 適用範囲が広い 適用範囲が限定的であることが多い
利用回数の制限 なし あり
優待サービス等の付帯 あり(豊富です) 保険に付帯のもので一部あり

JAFはロードサービスの適用範囲が広いです。
たとえば、パンク時に修理が不可能な場合には、最近のスペアタイヤ未装備の車だと自走が困難になってしまいますが、JAFだとタイヤ貸出サービスを実施しています。
このようにJAFはロードサービス専門部隊として、さまざまなパターンのトラブルに柔軟に対応できる点が大きな違いといえます。

JAFに入ったほうがいい場合は?

JAFに入った方がいい場合は以下のようなパターンに該当する人です。

  • 仕事やプライベートで遠出することが多い
  • 仕事でレンタカーに乗ることがある
  • 運転に不安がある、車に不慣れ
  • 周囲に車にくわしい人がいない
  • ネット型の自動車保険に加入している
  • サーキットなどでモータースポーツを楽しみたい

とにかく車に乗る機会の多い人におすすめ

遠出をしたときに、慣れない土地で車のトラブルに見舞われることは誰しもが不安です。
JAFのサービスは全国どこにいても受けることができます。
レンタカーに乗る機会の多いひとも、JAFに入っていれば出先で何かあったときに安心です。

運転に不安、車にくわしくない人の強い味方!豊富なロードサービス

車のことに詳しくなかったり、運転に不慣れだったりする場合にもJAFのサービスは強い味方になってくれるので加入することをおすすめします。
パンク修理やバッテリー上がりからの復旧作業ができることは、すでにご存知かもしれませんが、他にも幅広いロードサービスを受けられるので万が一のときにも安心です。たとえば、異音や異臭がしたときの簡単な点検や、落輪からの救出、キーの閉じ込みからの解放作業、ガス欠時の燃料補給や、大雨が降ったときの冠水路からのレスキューなどがあります。

ネット型の自動車保険に加入しているひとは要確認!

昨今、自動車保険にロードサービスが付帯されていることが一般的になっていますが、内容はさまざまです。
特に保険料が大手保険会社と比べて安いネット型の自動車保険の場合、ロードサービスの内容が非常に限定的で十分でないこともあります。
「もしものときに役立たなかった…」ということにならないためにも、JAFに加入しておくと安心でしょう。
また、ネット型自動車保険に限らず大手の保険会社に加入している場合、JAFと提携している保険会社であればプラスとなる優遇サービスを受けることができるので、やはりJAFに入ることがおすすめだといえます。

モータースポーツを楽しみたい人にもおすすめの理由とは⁉︎

国内で開催されているモータースポーツイベントのなかで、JAF公認競技と呼ばれるものがあります。
国内での公認競技には「国内B級ライセンス」または「国内A級ライセンス」を所有していないと出場できません。(一部除く)
また、ライセンスの所有はJAFの正会員であることが条件です。
また、本格的なモータースポーツではなく、普段使っているマイカーで気軽に運転の正確さを競う競技として、JAFが主催しているオートテストというものがあります。
近年、その気軽さから一般の人にも拡がりをみせている競技です。
非会員でも参加できますが、会員だと特別価格で参加費が安くなります。

JAF加入を勧められた際の判断ポイント

JAFの加入は個人でwebから簡単にできますが、ディーラー等の車屋さんで加入を勧められることが多いでしょう。
悩んでいる場合は、どういったことを基準に判断すればよいのでしょうか。
ここまで解説してきたことと重複する部分もありますが、箇条書きで最後にまとめました。

  • 万が一のトラブル時に困りたくない
  • 保険のロードサービスだけでは不安
  • 降雪地帯で冬場の運転に不安や危険がある
  • 家族内にすでにJAFの加入者がいる(家族会員だと年会費が安くなる、条件あり)
  • 豊富な優待サービスに魅力を感じている(クーポンや割引サービスをよく使う)

「年会費がネックだなぁ…」という方は、ご家族(生計が同一であれば別居でもOK)でJAF加入者がいれば、入会費は無料で年会費は2,000円になるので、費用面でのハードルは大きく下がります。(本会員は入会金2,000円/年会費4,000円)
また、本会員の場合でも年会費を月ごとに割ると、たったの約330円です。
本来のロードサービスにプラスして豊富な優待サービスを受けられることを踏まえると、JAFの提供しているサービスは、ユーザーにとってお得なことがたくさんあります。
JAFに入っていて困ることはありません。
最終的には年会費と、ここまで解説してきたサービス内容に納得できるかどうかが判断基準になるでしょう。

整備士のまとめ

自動車整備士をしているわたし自身も免許を取得して以降、ずっとJAFの会員です。
プロの整備士であっても、プライベートでマイカーにもしものことがあれば、工具も作業環境も整っていないので、対応が難しいことはたくさんあります。
そうした理由からJAFの必要性を強く感じています。
また、たとえばドラッグストアやファーストフード店など、優待サービスや特典を使える施設が身の回りにたくさんあることも魅力です。
いつでも退会はできるので、悩んでいる方は一度入会してメリットを実感した上で、必要か不要か判断するのも良いかもしれませんね。

Supervised by 整備士 ヒロ

ヒロ 2級整備士

保有資格:2級整備士。国産ディーラー整備士、輸入車ディーラー整備士の経験がある、現役の整備士。 整備士経験は10年以上で過去にはエンジニアとして全国規模のサービス技術大会に出場。 車の整備に関する情報をtwitterで発信している。