生産終了のアバルト595|ガソリン車は間もなく販売終了!中古の注意点は?

日本で間もなく販売終了となる595のガソリン車。購入を検討している場合は新車・中古車ともに決断を急いだ方が良いでしょう。
ここでは595の新車・中古車の購入ポイントなどを解説しています。

アバルトはガソリン車の販売を終了へ

アバルト595の車両画像

以前からガソリン車の生産終了を発表していたアバルト。ガソリン車の販売終了時期は明確に分かっていないものの、2024年中にはなくなる可能性が高いでしょう。

ガソリン車の入荷は間もなく停止となり、3月以降は在庫を売り切って販売終了となる見込みです。

今後は電気自動車にシフト

アバルト及びフィアットは、販売する全車両の電動化を目指しています。500シリーズでは既にそれぞれEVモデルを発売しており、アバルト500に関してはガソリン車の販売を終了。アバルト595も、将来的にはEVとして再出発を果たす可能性があります。

アバルト500eの乗り味は?

アバルト車のEV化で気になるのが乗り味。既にEV化しているアバルト500eはアクセルレスポンスや加速力に優れ、エンジン音まで見事に再現しています。スポーツ系EVとしては「最も成功している」と言えるほどです。

一方で、バッテリーを搭載したことで全体的に低重心になっており、良くも悪くも安定感が増しています。またシフト操作を楽しみたい人にとっては、物足りなさがあるでしょう。

新車で買えるアバルトF595の特徴

現在新車では「アバルトF595」が販売されています。それまで販売されていたアバルト595に代わる存在として、2022年7月に発売されたモデルです。

イタリアのF4(フォーミュラ4)向けに供給しているエンジンと共通のベースユニットを採用していることから、この名称となっています。

最高出力165PS、最大トルク210Nm

アバルトF595は、595のベースグレードと同じく1.4L直列4気筒ターボエンジンを搭載しています。最高出力は595のベースグレードより20PSアップの165PS。また加速力も優れており、特に低回転域から中回転域での加速の鋭さが魅力です。

ただしアバルト595コンペティツィオーネの方が、より高馬力です。

主要諸元/モデル アバルトF595 アバルト595
※ベースモデル
アバルト595
※コンペティツィオーネ
エンジン 1.4L直列4気筒ターボ
総排気量 1,368cc
最高出力 165PS 145PS 180PS
最大トルク 210Nm 180Nm 230Nm

MTのみで左ハンドルの選択肢も

現在販売されているアバルトF595のトランスミッションは5速MTのみ。ハンドルは左/右の選択が可能です。AT車を購入したい場合は、中古で探す必要があります。

価格はアバルト595と大きく変わらず

アバルトF595の新車価格は、従来の595と比べて大きくは上がっていません。むしろアバルト595コンペティツィオーネのAT車の方が、車両価格は高かったほどです。

2024年3月現在のF595の新車価格は、448万円です。

中古で買えるアバルト595の種類

現在中古で購入できるアバルト595は、ベースグレードやツーリズモ、コンペティツィオーネが中心です。

①ベースグレード

アバルト595のベースグレードの車両画像

日常使いを基本に考えるのであれば、シリーズの中で最も乗り心地の柔らかいベースグレードがおすすめです。フィアット500をスポーティーに仕上げたようなモデルで、アバルトらしいアクティブさを備えながらも運転しやすいモデルと言えます。

販売当初の新車価格が安かったこともあり、現在は2019年~2020年式で約160~220万円程度で販売されています。

②ツーリズモ

アバルト595のツーリズモの車両画像

ベースグレードにプレミアム感を上乗せしたのがツーリズモ。車名通り、ロングドライブでの快適性を備えたモデルです。ベースグレードより最高出力と最大トルクの数値をアップさせながらも走りに尖った印象はなく、低回転域からしなやかに加速します。

ベースグレードより中古車相場は高く、2018年式~2020年式で220~240万円ほどで販売されています。

③コンペティツィオーネ

アバルト595のコンペティツィオーネの車両画像

アバルト595の中でも人気が高いのが、コンペティツィオーネです。アバルト車らしいスポーツ性能の高さを備えており、特に中速域からの加速に優れています。アクセルを踏み込んだ時の盛り上がりのある加速はコンパクトカーと思えない迫力です。コーナリング性能にも優れ、クルマ好きにはたまらない一台でしょう。

中古車相場は2020年式で260~300万円ほどです。

限定モデルに出会える場合も

アバルト595の車両画像

アバルト車は限定モデルも多いです。例えば2021年にはモンスターエナジー及びヤマハファクトリーレーシングとコラボレーションし、モンスターエナジー・ヤマハモデル(限定60台)を発売しています。中古ではこうした限定車に出会える可能性もあります。

アバルト595の中古車在庫を見てみる>

中古でアバルト595を買う時の注意点5つ

アバルト595の内装

アバルト595の中古車購入で注意したいのは、故障のリスクです。特にアバルト車を買う人はドライブ好きが多く、高年式でも部品の劣化などが生じている可能性もあります。車両の状態をよく見極めて購入しましょう。

注意点①カスタマイズされていないか

アバルトのような走行性能の高さを魅力としたクルマでは、過去の所有者によってカスタマイズされている場合もあります。

なかには車検に通らないようなカスタマイズが施されていたり、社外品パーツの採用により車体に影響が出ていたりする場合がありますので、カスタム車は避けましょう。

注意点②内外装の状態は細かくチェック

中古の場合は故障だけでなく、キズや破損を気にする必要があります。特にアバルト595では、以下の部分の状態を見ると良いでしょう。

  • 樹脂パーツのキズの有無
  • つなぎ目部分の浮きの有無
  • 冷却水タンクの洩れや割れ

樹脂パーツの中でも注目すべき部分は、フロント下部です。走行する道次第では大きなキズが付いている可能性があります。接着しているボディのつなぎ目が緩くなっていないかも確認しましょう。

中古車では冷却水タンクに破損が生じているケースもあります。エンジンルームを開け、冷却水タンクの状態も確認しましょう。

注意点③試乗不可でもエンジンはかけて

クルマは、できるなら試乗をさせてもらいましょう。異音の有無やペダル・ハンドル・シフトの反応を確認できます。試乗ができない場合も、最低限エンジンはかけさせてもらい、以下のような点を確認しましょう。

  • ウォッシャー液はきちんと出るか
  • エアコンは正常に稼働するか
  • 窓の開け閉めで異音はしないか

注意点④点検整備記録簿の確認も

自分の目で車両状態を見極める他に、過去にきちんと整備されているかを確認することも重要です。元の所有者がしっかり整備を行っていれば、クルマの故障リスクは大幅に下がります。

クルマの過去の整備状況は、点検整備記録簿で分かります。販売店で記録簿の有無とその内容を確認させてもらい、エンジンオイルの交換頻度などもチェックしましょう。

注意点⑤車両保証を付けるのがおすすめ

アバルト車の場合は、車両保証を極力付けることをお勧めします。外車は総じて修理費用が高い傾向があるからです。

3年落ち以内の高年式車であれば新車保証を継承できることも多いです。新車保証の期限が過ぎている場合も、販売店の車両保証などを付けましょう。最低でも6ヶ月、できれば1年以上の保証をお勧めします。

Q. アバルト595で特に多い故障は?

アバルト595では、以下のような故障や不具合の報告がしばしば聞かれるようです。

  • MTA(セミAT)の不具合
  • エンジン警告灯の点灯
  • エアコンの故障
  • ウォッシャーホースの破れ

注意!乗り心地や広さで後悔する人も

ユニークなデザインと高い走行性能が魅力のアバルト595。しかし以下のようなデメリットもあり、「買って後悔した」という人もいます。

  • 全体的に乗り心地が硬い
  • 4人乗りで車内が狭い
  • 3ドアで後列にアクセスしにくい
  • 燃費があまり良くない

趣味用のセカンドカーとして購入するのであれば問題はありませんが、日常使いも意識する場合は基本的な使い勝手も考慮しましょう。

ガソリン車を求めるなら早めの検討を

間もなくガソリン車の販売を終了するアバルト595。ガソリン車に拘りたい場合は購入の検討を急ぎましょう。

外車の中古車は、高年式車でも値下がりが大きい傾向があります。
ガリバーでもアバルト595の中古車を多数扱っていますので、自分に合った予算・条件の車両がないかチェックしてみてください。

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ライター紹介

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221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。