ホンダ プレリュード復活か?ジャパンモビリティショーで初公開「プレリュードコンセプト」

ホンダ プレリュード復活か?ジャパンモビリティショーで初公開「プレリュードコンセプト」

JAPAN MOBILITY SHOW 2023(以下、JMS)のホンダブースで、注目されていたモデルがプレリュードコンセプト(PRELUDE Concept)だ。このプレリュードコンセプトが、発売されることになると、プレリュードは通算6代目となる。今回はプレリュードコンセプトのデザインなどについて解説する。

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プレリュードはクーペ全盛期の人気車

左図:生産終了プレリュード、右図:プレリュードコンセプト

※左図:プレリュード旧型、右図:プレリュードコンセプト(今回発表)

このプレリュードという車名は20、30歳代の人には、あまり馴染のない車名だろう。というのも、プレリュードが一世を風靡したのが1980年代。2代目と3代目プレリュードが人気を博していた。

当時、ワイド&ローな国産クーペは少なく、プレリュードのスタイリッシュなフォルムは、多くの若者の心をとらえた。とくに、女性からの評価も高く、人気に拍車をかけた。

また、この時代はクーペモデル全盛期で、トヨタ セリカや日産シルビアなども高い人気を誇っていた。

とくに先進的だったのが3代目プレリュードだ。前後のサスペンションがダブルウィッシュボーン式とスポーツカー並み。さらに、世界初の後輪操舵システムである4WSが装備されていたのだ。後輪操舵システムは、当時のシステムとは異なるものの、現在でも多くのメーカーが採用している技術だ。

そんな、3代目プレリュードだったが、4代目で大きくデザインやコンセプトを変更。とくに、デザイン変更が裏目に出て、マーケットでは不評となってしまった。追い打ちをかけるように、バブルが崩壊し景気後退。4代目プレリュードだけでなく、クーペモデルも全体的に人気が衰退していった。

その後、1996年に5代目プレリュードが登場するも、鳴かず飛ばず状態が続き、2000年に生産を終了している。

こうした背景もあり、6代目(仮)になりそうなプレリュードの復活は、注目を集めている。

プレリュードコンセプトのデザインは北米意識?

プレリュードコンセプトのフロントフェイス、サイドの画像

プレリュードコンセプトのフロントフェイスは、なんとなく60系プリウスに似ているような印象を受けた。プリウス同様、プレリュードコンセプトも恐らく北米マーケットを強く意識しているはず。そのため、北米マーケットよりのフェイスになったように感じた。バンパー下部中央に光るブルーのライトは、よいアクセントになっている。

そして、プレリュードコンセプトのサイドビューは、美しさが際立っていた。面の張りが強く、筋肉質感がありながら滑らかで優雅な曲線がエラガントさをアップ。グッと張り出したフェンダーまわりのボリュームも迫力あるスポーティさを演出。その上で、いかにもクーペらしさを表現しているのがルーフ。前席上部付近を頂点として、後方に向け滑らかに落ちていくシルエットは、古典的だがいかにもクーペらしい。

プレリュードコンセプトのリヤエンドの画像

リヤビューも、ちょっとプリウス似の一文字型のコンビネーションランプが、ボディサイドギリギリまで配置され、ワイド感を演出。リヤバンパーは、下部をブラックアウトしディフューザー形状としてスポーティさをアピールする。

また、ルーフやリヤウイングには、カーボン(CFRP)製のようで、重心高を下げる工夫が施されていた。フロントのブレーキには、ブレンボ製キャリパーが装備されている。

 

そして、パワーユニット。排気量は不明だが、ハイブリッドシステムであるe:HEVが搭載されているという。
また、駆動方式は非公表。恐らくシビック系のプラットフォームが使われていると予想。そのため、FF(前輪駆動)ではないかと予想した。

このプレリュードコンセプトは、JMSで発表された他のコンセプトカーと違い、全体的にかなり市販車に近い仕上がりをみせているのも特徴のひとつ。いつ発売されてもよいくらいの完成度で、新型6代目(仮)プレリュードの発表・発売も近いのでは? と、予感させるほどだ。
新型ホンダ プレリュードの復活に期待したい。

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員