ホンダN-WGN新旧比較レビュー

ホンダN-WGNの新旧比較レビュー。
2019年デビューの2代目N-WGNは、居住性、安全性、燃費性能、デザイン、走り、価格とあらゆる面で高い性能を誇る初代N-WGNに、さらに磨きをかけた高い完成度の超実用的軽自動車だ。
この記事では内装・外装、安全装備などを比較評価していく。

この記事の目次 CONTENTS
ホンダN-WGN歴史・概要
コンセプト&外装デザイン
内装&装備
走り、メカニズム
おすすめは2代目N-WGN? それとも初代N-WGN?
新車値引き交渉のポイント
ホンダN-WGNの価格・スペック

ホンダN-WGN歴史・概要

初代ホンダN-WGNは、2013年に登場した。
軽乗用車の「新しいベーシック」をコンセプトに、居住性、安全性、燃費性能、デザイン、走り、価格とすべての面で高いパフォーマンスを目指した。
N-WGNが属するのは、ハイト系ワゴンと呼ばれるクラス。
このクラスは、ハイト系ワゴンというカテゴリーを生み出したスズキ ワゴンRやダイハツ ムーヴなど、各社の看板車といえるモデルがしのぎを削っている激戦区だ。

また、ハイト系ワゴンは、実用車としての実力が大きく問われるクラスでもある。
居住性、安全性、燃費性能、デザイン、走り、価格など、何かが欠けていてもダメ。
すべての面で高い性能が求められる。
N-WGNがこうした総合性能にこだわったのは、マーケットのニーズでもある。

初代N-WGN

そうしたニーズに応えた初代N-WGNだったが、販売面では精彩を欠いた。
最強のライバルといえるワゴンRは、マイルドハイブリッドシステムを搭載し、クラストップの低燃費性能を誇る。
また、ワゴンRやムーヴは、短期間に歩行者検知式自動ブレーキなどを装備し、予防安全性能を飛躍的に向上した。
しかし、N-WGNは燃費だけでなく、予防安全装備のアップデートも無い。
さらにデザインもやや平凡だったこともあり、販売面では苦戦を強いられた。
またN-BOXがあまりに売れたため、営業力もN-BOXに集中してしまった。

そして、2代目N-WGNは2019年にデビュー。初代N-WGNの反省点をほぼ解消した。

2代目N-WGN

弱点だった予防安全装備は、歩行者だけでなく自転車まで検知できる自動ブレーキを含む、最新の「ホンダセンシング」を全車に標準装備。
サイド&カーテンエアバッグも標準装備となった。
クラストップレベルの安全性能を手に入れているといえる。

デザインは、大幅に変更。
N-BOXで好評の丸型ヘッドライトをベースに、シンプルながら愛着がわくデザインとした。
ただ、押し出し感や迫力が重視されるカスタムについては、基準車と同様にかなり可愛らしいデザインとなっており、このあたりがマーケットにどう判断されるかが注目される。

燃費性能に関しては、先代同様に数値を追い求めるのではなく実用性を重視。
燃費値では、ライバル車よりやや低い数値に収まっている。

コンセプト&外装デザイン

シンプルで愛着がわく2代目N-WGN

「ずっと大切にしたくなる親しみやすい表情」を重視してデザインされた2代目N-WGN。
LEDヘッドライトの仕様は、ヘッドライトの外周をぐるりと丸く光るデザインとしている。
クリっとした丸い目のように見え、なぜだか愛嬌がある。
カッコいいとは違うアプローチだ。
最近の新型車は、大きなグリルで迫力を重視する傾向にあるが、2代目N-WGNは四角くシンプルで、適度な大きさの横方向のグリルを装備。
小さなクルマらしいバランスのよさが光る。

軽自動車はボディサイズの制限があり、複雑なデザインにしづらい傾向があるが、2代目N-WGNではそれを逆手にとって、徹底的にシンプルにまとめている。
個性をアピールするキャラクターラインなどがなく、柔らかく張りのある面の作り方が上手い。
しっかりとした安定感と力強さを感じさせる。
基準車はなかなか魅力的なデザインとなった2代目N-WGN
カスタムも基本的なデザインは基準車と同じだが、9灯のLEDヘッドライトや大きくなったグリルなどで差別化した。

2代目N-WGNカスタムのグリルデザイン

ただ上質感があるのはよいのだが、カスタム系に求められるインパクトがない。
カスタム系のデザインはデザイン云々というより、大きく迫力があり、とにかく目立つことが重要視される傾向にある。
そうしたマーケットニーズとあまり合わないような気がする。
しかし従来のカスタム系デザインを嫌い、より上質感を求める顧客にはピッタリだ。

スポーティな雰囲気がある初代N-WGN

初代N-WGNは当時のトレンドともいえる、カッコよさを求めたデザインだ。
基準車でもややツリ目の大型ヘッドライトを装備。迫力ある顔となっている。
またボディサイドには、シャープなキャラクターラインが入れられ、スポーティさを強調。

カスタム系は、そんな基準車をさらにスポーティで迫力あるデザインとしている。
フロントバンパーも、下方へボリュームを付けたスポーティなタイプとなる。
ボディ下部をボリュームアップすることで、安定感あるスポーティなフォルムに磨きをかけた。

初代N-WGNカスタムのフェイス

デザイン性という点で見れば、やはり2代目N-WGNが圧倒といった印象だ。
無理やり迫力やスポーティさを追求することなく、小さなクルマの魅力を最大限発揮したデザインといえる。
デザインは好みがあるとはいえ、2代目N-WGNの基準車は多くの人に愛されるデザインといえるだろう。
初代N-WGNのデザインは、さすがに少し前のデザインという印象がある。
もはや古典的な軽自動車デザインだ。
大きく外すことはないものの、新しさもない。
だが、軽自動車にスポーティさや迫力を求めるのであれば、初代N-WGNのデザインも悪くはない。

内装&装備

安全性能、使い勝手で圧倒する2代目N-WGN

2代目N-WGNには、歩行者と自転車が検知できる自動ブレーキを含む予防安全装備「ホンダセンシング」が全車に標準装備されている。
高速道路などで発進と停止を繰り返す渋滞時に、簡単な操作で追従走行する、便利な渋滞追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)も装備されている。
この機能は、N-BOXのホンダセンシングには無い機能。
ホンダセンシングの中でも最新の予防安全装備だ。

2代目N-WGNカスタムの運転席

その他、サイド&カーテンエアバッグも2代目N-WGNには標準装備化されている。
これだけの安全装備が標準装備化されているので、どのグレードでも安心して乗れるのはメリットだ。
また、安全性能的にもクラストップレベルの実力だ。

初代N-WGNは、さすがに設計が古いので安全装備で比べると完全に太刀打ちできない。
30㎞/h以下で対車両のみの自動ブレーキと、サイド&カーテンエアバッグをオプション設定していた程度。
初代N-WGNを選ぶ場合、せめてこうしたオプションを装着した車両を選びたい。

初代N-WGNカスタムの運転席

初代N-WGNの使い勝手をより磨き上げた2代目N-WGN

インテリアの使い勝手も同様だ。
2代目N-WGNは低床フロアを生かし、かなり低い位置に荷室を設定。
高さが十分にあるため、仕切り板を用意して2分割して使えるようにした。

2代目N-WGNカスタムの荷室

また、今時、絶対に必要なスマートフォンの充電用USBジャックも2個用意。
スマートフォンが無理なく置けるスペースも確保している。
そして軽自動車ではめずらしく、よりピッタリのドライビングポジションが取れるように、前後にステアリグが動くテレスコピック機能をプラスしている。

2代目N-WGNカスタムの内装

初代N-WGNも、デビュー時こそ使い勝手はよいモデルだった。
後席200mmのロングスライド機能や、ベビーカーを縦置きできるラゲッジスペースの床下収納、小物入れも豊富だ。

初代N-WGNカスタムの荷室

初代N-WGNの使い勝手をより磨き上げているので、使い勝手面でもやはり2代目N-WGNがやや上回る。
ただスマートフォンの充電に関しては、カー用品店で買えば済むことだし、ラゲッジスペースも床下収納を上手く使えば、それほど大きな差にならないといったところ。
このあたりは、使い方と工夫次第で初代N-WGNもまだまだ高いレベルにあるといえる。

初代N-WGNカスタムの内装

走り、メカニズム

大幅進化で、すべてで初代を上回る2代目N-WGN

2代目N-WGNは、走りの質感が大幅に進化している。
もはや、軽自動車トップといえる実力だ。
2代目N-WGNには、先にフルモデルチェンジしたN-BOXのプラットフォームが使われている。
質量の大きいN-BOXに対応しているので、より軽量なN-WGNだと、さらにそのパフォーマンスが輝き出す。
しっかりとしたボディの恩恵で、乗り心地は快適で静粛性も高い。
中でもカスタムのターボ車は、もはやひとクラス上のコンパクトカー以上というレベルになっている。
また、N-BOXよりも背が低いため、カーブでの安定感も抜群だ。

2代目N-WGNのエンジン

2代目N-WGNの燃費は29.0㎞/L。
この燃費値はライバルであるムーヴの31.0㎞/Lと比べると、相変わらず差が開いたままだ。
なぜか、初代N-WGNの方が29.4㎞/Lと逆に燃費がよい。

初代N-WGNのエンジン

もはや設計が古い初代N-WGNでは、2代目にまったくかなわない。
仕方ないことだと諦めるしかない。
同世代のハイト系ワゴンと比べると、乗り心地や静粛性はややよいといった評価になる。

おすすめは2代目N-WGN? それとも初代N-WGN?

すべてに勝る2代目N-WGN。

2代目N-WGNの完成度は、非常に高い。
機能的な部分で初代N-WGNが勝る部分はまったくない。これは、仕方の無いことだ。
とくに「ホンダセンシング」はとても魅力的な装備で、飛躍的に安全性能をアップさせている。
安全性能を重視したいのであれば、多少無理をしてでも2代目N-WGNを選択したい。

2代目N-WGNカスタム

デザインに関しては、好みがある。
より迫力やスポーティさを重視するのであれば、初代N-WGNという選択もありだろう。

初代N-WGNは価格の安さがメリット

初代N-WGN最大のメリットは、やはり中古車価格が安いこと。
あまり売れなかったこともあり、ライバル車よりやや安価な価格で流通している。
デビュー直後の2014年式で基準車が50~90万円、カスタムで70~110万円といったところがボリュームゾーンだ。
基準車なら、なるべく上級グレードでG・AパッケージやG・Lパッケージなどを狙いたい。
30㎞/h以下で対車両のみの自動ブレーキと、サイド&カーテンエアバッグがセットになった「あんしんパッケージ」が装着されていることも、しっかりとチェックしておきたい。

新車値引き交渉のポイント

増税後、最大の繁忙期2~3月を狙え!

消費税が増税され10%になった。
クルマは高額商品なので、増税分は大きな負担になる。
今回の増税では、同時に取得税の廃止があったこともあり、それほど駆け込み需要は大きくなかった。
とはいえ、やはり増税直後の10~12月は買い控えも予測されており、販売台数は落ちると予想されている。
新型となったN-WGNは、N-BOXと比べるとブランド力がなく、さらに価格競争力も重視されるセグメントなので、厳しい戦いになるのは確実だ。

そして増税後初めて迎える、1年で最大の繁忙期、1~3月。
国産メーカー各社は3月末に決算となるため、最後の追い込みをかける時期でもある。
当然、この時期は「買い手が圧倒的に有利」。
とくに、軽自動車は新卒需要も多くなる時期でもあり、12月末から大セールのCMが流れ出す。
売り手側からすれば、1台でも多くなんとしても積み上げていきたいので、値引き金額はかなり大きくなる。
この時期にジックリと時間をかけて商談をすれば、大幅値引きが期待できる。
大幅値引きを引き出すための基本的なテクニックは、相見積りだ。
複数の販売店から見積りを取り、競合させること。
N-WGNなら、ワゴンRやデイズ、ムーヴがライバルになる。
こうしたライバル車と競合させて、より多くの値引きを引き出したい。

下取り車も競合させることが重要

新車値引きと同様に重要なのが、下取り車の売却。
クルマの売却金額は、売却方法・売却先によって異なる。
売却方法は、最も簡単な方法である下取り、そして買取り、個人売買といったところで選択肢は多い。
しかし、中古車大手のガリバーが調査をしたところ、なんと約44%の人が1社でしか査定をしていないという。
つまり約44%の人は、そのまま下取りに出したことになる。

クルマの売却金額は売却先により異なるのだが、これでは下取り価格が適正なのかどうかも不明だ。
ディーラー側が値引きを多くした分、下取り車の価格を安くするなんてことも自由自在。
せっかく頑張って大幅値引きを引き出したとしても、クルマの売却でミスしてしまえば、努力は水の泡と化す。

クルマの売却金額をあげるために重要なのが、複数店での査定だ。
複数店で査定をすれば、適正な売却価格のめどが付く。
この価格をベースに、どのお店が最も高額で売却できるかを判断すればいい。
買取店を競合させれば価格がアップするケースも多いので、積極的に買取店で査定することをおすすめしたい。

ただ、お店に行く時間がなかなかない人には「ガリバーオート」というアプリをおすすめする。
クルマの写真を送信し、いくつかの質問に答えるだけで査定価格が分かるというものだ。
これを使えば、適正な査定価格が分かる。
これをベースに下取り価格と比べてもいい。
ネット経由で売却まで可能なアプリだが、おすすめは実際にガリバーのお店に出向き、アプリで算出された金額をベースに商談すること。
交渉次第では、さらなる上乗せも期待できる。

また、ガリバーでは「ガリバーフリマ」と呼ばれる個人間売買サイトも運営している。
個人間売買をアシストしてくれるサイトだ。
消費税がアップした今、消費税が必要無い個人間売買も重要。
クルマの売却は、支払いや名義変更の書類などが複雑なのが難点だ。
しかし、有料でこうしたリスクを回避してくれるサービスもある。
時間があるなら、こうしたサービスを利用するのもよい。
最終的には、最も高く売れるところで売ればいいだけだ。手間を惜しんではいけない。

ホンダN-WGNの価格・スペック

N-WGN

  • G Honda SENSING FF 1,274,400円/4WD:1,405,080円
  • L Honda SENSING FF 1,339,200円/4WD:1,469,880円
  • Lターボ Honda SENSING FF 1,501,200円/4WD:1,631,880円

N-WGN Custom

  • G Honda SENSING FF 1,512,000円/4WD:1,642,680円
  • L Honda SENSING FF 1,587,600円/4WD:1,718,280円
  • Lターボ・Honda SENSING FF 1,663,200円/4WD:1,793,880円

※消費税8%時の価格を掲載しています

代表グレード N-WGNカスタム Lホンダセンシング
全長×全幅×全高 3395×1475×1705mm
ホイールベース 2520mm
車両重量 850kg
最小回転半径 4.5m
エンジン種類 直列3気筒DOHC12バルブ
最高出力 58ps(43kW)/7300rpm
最大トルク 65N・m(6.6kg・m)/4800rpm
総排気量 658cc
JC08モード燃費 29.0km/L
WLTCモード燃費 23.2㎞/L
タイヤサイズ 155/65R14
トランスミッション CVT