低燃費で小回りが利くモデルが多い、Bセグメントコンパクトカー。
この記事では、コンパクトカーの中でも人気のある、日産ノート、トヨタ アクア、ホンダ フィットのハイブリッドモデルに焦点を当て、中古車価格や安全性能、買うべきモデルについて解説する。
コンパクトカーを買うなら新車と中古車、どちらがお得なのか。購入を検討している方は、ぜひ参考にしていただきたい。
- この記事の目次 CONTENTS
- 1.Bセグメントのコンパクトハイブリッドカーが人気
- 2.数年落ちるだけで魅力的な価格に!?
- 3.コンパクトハイブリッドカーがお買い得である理由
- 4.アクアの中古価格は新車価格の50%以下?
- 5.中古マーケットではやや高めの価格帯、ノートe-POWER
- 6.順調に値落ちしているフィットハイブリッド
- 7.トヨタ アクアの特徴
- 8.日産ノートe-POWERの特徴
- 9.ホンダ フィットハイブリッドの特徴
1.Bセグメントのコンパクトハイブリッドカーが人気
軽自動車を除いた2018年新車販売台数1位は日産ノート、2位にトヨタ アクア、3位にトヨタ プリウスという順位だ。
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日本マーケットで高い人気を誇るコンパクトカー
1位と2位のモデルは、Bセグメントと呼ばれるコンパクトカーに属する。
Bセグメントのコンパクトカーとは全長4m前後のモデルのことで、ノートやアクアの他に、ホンダ フィット、トヨタ ヴィッツ、マツダ デミオも属する。
日本の車市場では、これらの車種が高い人気を誇っている。
人気の秘密は扱いやすく低燃費であること
これらのコンパクトカーが高い人気を得ている理由は、扱いやすいボディサイズと低燃費技術であるハイブリッドシステムが備わっているからだ。
ハイブリッド専用車のアクアに加え、ノートもモデル後期に登場したシリーズハイブリッドe-POWERの比率がすこぶる高い。
2.数年落ちるだけで魅力的な価格に!?
国内で流通しているBセグメントハイブリッドカーには、アクアとノート、フィットの3モデルある。
車種により差は若干あるものの、3年落ちの2016年式ですでに新車価格の半額になる価格帯で売られている。5年落ちだと新車価格の約40%まで値引きされているのだ。
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新車より高年式の中古車がお得
クルマへのこだわりが強かったり、どうしても新車でなくてはダメという人以外には中古車がおすすめだ。購入時の価格が下がれば、当然毎月の支払いも楽になるうえ、3年落ち程度の高年式車であれば故障リスクも少ないためメリットは大きい。
未だ現行モデルなので、見た目的に古臭さを感じさせないのも魅力のひとつだ。
3.コンパクトハイブリッドカーがお買い得である理由
なぜ人気のBセグメントコンパクトハイブリッドカーがお買い得なのか?それには理由がある。
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中古車マーケットに現行モデルが多く流通
アクアやノート、フィットの3台は、すでにモデル末期に入っている。新車で長い期間販売されていたため、中古車マーケットには現行モデルが非常に多く流通しているのだ。
中古車の価格は需要と供給のバランスだ。需要より供給量が多ければ価格も下がる。人気の高いコンパクトハイブリッドカーとはいえ、車体数がやや多すぎる状況といえるだろう。
4.アクアの中古価格は新車価格の50%以下?
トヨタ アクアは、2011年末にハイブリッド専用車としてデビューし、とにかく売れた。2018年にノートが新車販売台数ナンバー1になる以前は、ナンバー1の座に何度も君臨してきた人気モデルだ。
ノートやフィットに比べると中古車流通量は非常に多く、中古車価格の下落に拍車をかけている。
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2018年式は90万円程度から選べる
2018年式の相場を見ると、走行距離がやや多めのものであれば90万円程度から選部ことが可能だ。
アクアのエントリーグレードであるSは、新車価格約190万円で販売されており、なんらかのオプション装備した場合は約200万円以上になる。
世界トップレベルの低燃費を誇るアクアが、3年落ちで半額以下になっている状況なのだ。
5.中古マーケットではやや高めの価格帯、ノートe-POWER
ノートそのものは2012年秋に登場したがガソリン車のみで、シリーズハイブリッドのe-POWERは2016年11月に登場した。
アクアやフィットに比べるとハイブリッド車が投入されてまだ日が浅いため、e-POWER搭載車の流通量は少ない。
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e-POWERよりもお買い得感が強いガソリン車
ノートe-POWERの人気は高いが、流通量が少ないためアクアやフィットほど価格は下がっていない。ただしガソリン車は順調に値落ちしており、お買い得感が出ている。
中古車は新車価格よりも40%ほど下落
2016年式ノートe-POWERの中古車は、130万円台くらいから選べるようになっている。その中でも、売れ筋グレードであるXの新車価格は約196万円で、何らかのオプションが装備されていることを加味すると約210万円前後の価格となる。
新車価格に対して40%ほどの下落に加えて、もうしばらくすればさらなる値引きを予想でき、なかなかお買い得感のある価格だ。
6.順調に値落ちしているフィットハイブリッド
2013年9月に登場し、ホンダ渾身のスポーツハイブリッドi-DCDを搭載しているモデルだ。
しかし、発売直後からリコールを連発したこともあり、人気モデルだったが徐々に人気を失った。
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こうした経緯で新車販売台数が伸びなかったこともありアクアほど中古車の流通量は多くなく、一定の価格を維持している。
とはいえ、ハイブリッドコンパクトカー全体の流通量が多いこともあり、中古車価格はリーズナブルだ。2016年式で110万円くらいから手に入るようになってきている。
今後買い得感が増してくるフィットハイブリッド
新車価格は、エントリーグレードのハイブリッドFパッケージが約180万円で、オプションなどを装着したモデルだと190万円前後になる。わずか3年落ちで新車価格に対して40%程度価格を下げているのだ。
アクアやノートに比べるとやや新しいモデルなので、今後順調に価格を下げるとみられることからこちらも今後お買い得感が増してくる車種だ。
7.トヨタ アクアの特徴
2018年のマイナーチェンジから歩行者検知式自動ブレーキが装備された。それ以前は低速域で対車両のみの自動ブレーキしか用意されていない。予防安全装備を重視するのであれば、アクアは選びにくい。
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走りの質と低燃費性能はトップレベル
売れ筋グレードの燃費性能は、1.5Lのハイブリッドシステムを搭載しJC08モードで34.4㎞/Lと世界トップレベル。また、後席下にバッテリーなどの重量物を積んでおり、低重心で前後の重量配分も良いため意外なほどスポーティな走りが可能だ。
おすすめは2014年12月マイナーチェンジ以降のモデル
アクアは何度かマイナーチェンジされており、そのたびに動的性能は向上している。走行性能を重視するであれば、2014年12月マイナーチェンジしたモデル以降がおすすめだ。
ノートやフィットよりも室内スペースが狭い
燃費性能を重視した結果、全高が低く、とくにリヤシートは圧迫感がある。ノートやフィットと比べると室内スペースはやや狭い。
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コンパクトカーだが小回りが苦手
16インチホイールを装備する車両は、最小回転半径が5.7mになってしまうため注意したい。
5.7mという最小回転半径は、アルファード/ヴェルファイア並みで、コンパクトカーなのに小回りが苦手という本末転倒な使用だからだ。
通常だと4.8mなので、このクラスの平均値といえる。
おすすめは走行性能が高いG’s
アクアには、G’sと呼ばれるスポーツモデルが用意されており、かなり高いレベルの走行性能を誇る。流通量が非常に少ないので価格は高価だ。
8.日産ノートe-POWERの特徴
ノートe-POWERは、2016年11月に登場した。
アクアやフィットハイブリッドと大きく異なるのは、1.2Lシリーズハイブリッドと呼ばれるシステムが採用されていること。
このシステムは「エンジンは発電のみに徹し、エンジンで発電した電気を使いモーターのみで走行する」というもので、他の2車種と比べるとかなりシンプルな仕組みだ。
クラストップレベルの加速感をもつノートe-POWER
走行用モーターは、初代リーフのモーターを流用し、最大トルクは254Nmを発揮する。
これは自然吸気2.5Lエンジンに相当するもので、小さなボディにこの大トルクを誇るモーターが組み合わされていることもあり、加速感はクラストップといえるレベル。モーターらしいスムースな加速感は、独特な爽快感がある。
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e-POWER Drive搭載で力強い走りと低燃費を実現
e-POWER Driveと呼ばれる回生ブレーキを使ったドライブフィールも話題になった。アクセルを戻すと強めの回生ブレーキが作動し、アクセル操作だけで発進から停止まで可能だ。
このe-POWERユニットを搭載したことで燃費性能は売れ筋グレードでJC08モード34.0㎞/Lを達成し、力強い走りとクラストップレベルの低燃費を実現している。
市街地での燃費に優れるハイブリッドシステム
e-POWERのシリーズハイブリッドシステムは、とくに市街地での燃費に優れる。ただし、高速道路での燃費値はアクアやフィットハイブリッドなどより若干悪化する。
居住性・安全装備面では十分なノート
ノートe-POWERの全長は4,100mmで、アクアやフィットハイブリッドと比べると100mmほど大きい。そのため室内スペースは広大、リヤシートの居住性も十分だ。
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安全装備面では、Sグレードを除き歩行者検知式自動ブレーキや踏み間違い衝突防止アシストが標準装備化されているので安心だ。
おすすめはスタイリッシュなニスモ
ガソリン車と同様にエアロパーツなどを装備したニスモモデルがある。スタイリッシュな外観とスポーティな走りが魅力の1台だ。
流通量が少ないため価格も高価なのだが、こだわりたい人におすすめの1台となる。
9.ホンダ フィットハイブリッドの特徴
1.5Lハイブリッドのシステムを搭載するフィットハイブリッドは、2013年9月に登場しておりアクアやノートe-POWERと比べるとやや新しい。
売れ筋グレードの燃費性能はJC08モードで34.0㎞/Lと優れた燃費値を誇る。
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走行性能や燃費、使い勝手と総合性能の高さが魅力
ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用したことにより、室内スペースや荷室容量はクラストップレベル。リヤシートは前方にダイブダウンすると、低床でフラットなフロアになる。コンパクトカーながら、26インチの自転車を積載することができるほど広大だ。
さらに座面を上方に跳ね上げることも可能で、この機能を使えば高さ128㎝の荷室となり、背の高い荷物も容易に積載できる。
積載性という点では、フィットハイブリッドがトップといえる。
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クルマの総合力ではクラストップの実力車
センタータンクレイアウトは、ややフロア高が高くなるのが難点だが、フィットハイブリッドはなかなかしっかりとした走行性能をもつ。
燃費性能や優れた積載性や走行性能など、クルマの総合力ではクラストップといえる実力車だ。
多彩な予防安全装備がセットになったホンダセンシング
予防安全性能は物足りない。2016年式だとホンダセンシングが用意されていないのだ。
ホンダセンシングは、歩行者検知式自動ブレーキなど多彩な予防安全装備がセットになっているので、装着モデルを積極的に選びたいところ。
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マイナーチェンジ後のホンダセンシング装着車を選びたい
より優れた安全性能をもつモデルが欲しいのであれば、ホンダセンシングが搭載された2017年6月のマイナーチェンジ後のモデルがよい。
ただ、2017年とまだ新しいこともあり中古車相場は170万円位からとまだ高価。
この価格だとまだお買い得感があるとはいえないので、フィットハイブリッドのホンダセンシング付をターゲットにする場合、しばらく待った方がよい。
ノートのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和2年12月(2020年12月)〜現在
- 新車時価格
- 203.0万円〜306.4万円
ノートの在庫が現在528件あります
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