ミニバン 人気おすすめランキングベスト3 2016秋

車の乗り換えや購入を検討している方で、車種選びにお悩み中の方へ。
コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめのミニバンを聞きました。

  • RANKING BEST 1日産 セレナ

    日産 セレナ

    2016年8月にフルモデルチェンジし登場した新型セレナ。マイルドハイブリッド機能を使った2.0Lエンジンなど、基本的な部分は大きく変わりはないがクラストップレベルの17.2㎞/Lという低燃費を実現。さらに、エマージェンシーブレーキの技術を応用した運転支援システムである「プロパイロット」が用意された。自動運転技術の一部を使うことで、単一車線で渋滞時など前走車に追従して停止・発進を繰り返し行うことができるようになった。また、安全装備面では、歩行者検知式の自動ブレーキが全車に標準装備されている。

  • RANKING BEST 2ホンダ オデッセイハイブリッド

    ホンダ オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッドは、ハイブリッド車が追加されたこともあり、販売状況は息を吹き返し好調だ。オデッセイハイブリッドには、「スポーツ ハイブリッド(SPORT HYBRID)i-MMD」が搭載されている。アコードハイブリッド用を大きく重いミニバン用にパワーアップさせた進化型ハイブリッドシステムとなっている。その結果、燃費は26.0㎞/Lとクラストップの燃費値を実現。そして、ライバルのアルファード/ヴェルファイアに比べ、価格設定が安いため売れている。また、アルファード/ヴェルファイアにはない歩行者検知式の自動ブレーキである「ホンダ センシング」が、一部グレードを除き標準装備化されていて高い安全性をもつ。こうした違いも売れている理由のひとつだ。

  • RANKING BEST 3ホンダ ステップワゴン

    ホンダ ステップワゴン

    価格がやや高いこともあり、販売面では不調のステップワゴン。一部改良では、歩行者検知式の自動ブレーキ「ホンダセンシング」や右側パワースライドドアを、一部グレードを除き標準装備化。従来のモデルと比べると実質価格引き下げを行った。価格はやや高めに見えるが、内容は充実している。このクラスで歩行者検知式の自動ブレーキが装備されていないのは、トヨタ ノア/ヴォクシー系だけだ。また、ステップワゴンには多くのユニークな仕様が満載。エンジンは、1.5Lダウンサイジングターボで、自動車税が年間5,000円安くなるというメリットを提示。また、大きく重いリヤゲートは横方向に分割し開閉でき、狭いところでの荷物の出し入れが容易になったほか、リヤゲートから車内へアクセスできるなど、ライバル車にない装備がある。

オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • セレナ

    従来の2.0Lマイルドハイブリッド機能であるエンジンは、型式こそ変わらないものの中身は刷新されている。エンジンをアシストするモーターも変更された。こうして進化した結果、クラストップの17.2㎞/Lを実現している。注目の自動運転技術を使った運転支援機能であるプロパイロットは、初期の特別仕様車を除き、ほぼオプションという設定。プロパイロットだけを選択することができず、その他のオプションがたくさん用意されたパッケージオプションを選択しなくてはならない。そのため、オプション価格は約24万円と経済性に優れた装備とは言いにくい。

  • オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッドの燃費は、26.0㎞/Lとライバルのアルファード/ヴェルファイアの19.4㎞/Lと大きく引き離している。オデッセイハイブリッドが2.0L、アルファード/ヴェルファイアが2.5Lと排気量やボディサイズの違いなどもあるが、この差は大きい。この26.0㎞/Lという燃費は、ひとクラス下のノア/ヴォクシー1.8Lハイブリッドの23.8㎞/Lをも上回るものだ。オデッセイハイブリッドの価格は356万円から。ヴェルファイア/アルファードは、約416万円からと高価で価格差は約60万円に広がる。これだけ価格差がある上に、燃費に勝るオデッセイの経済性はより際立ってくる。

  • ステップワゴン

    ダウンサイジング1.5Lターボエンジンを搭載したステップワゴンの売れ筋グレードであるスパーダの燃費は、16.0㎞/Lか15.4㎞/L。この燃費値は、ライバル車の2.0Lの自然吸気エンジンとほぼ同じ。燃費性能面でのアドバンテージはない。強いて言うのであれば、1.5Lエンジンのため、自動車税が2.0L車より年間5,000円安いということくらいだ。ターボ化したことで、コストは上昇。結果的に、車両価格も高くなり、1.5Lターボエンジンを搭載したことの経済的メリットが提示できていない。車両価格そのものは、一部改良でやや下がった点は評価できる。

装備・使い勝手
  • セレナ

    せっかくの運転支援技術であるプロパイロットが高価なパッケージオプションとなっているのが残念。多くの人に使ってもらってこそ意味がある機能だ。室内はクラストップとなる室内長・室内幅を誇り広々とした空間を提供している。また、大きく重いバックドアを上下二分割し、狭い場所での開閉を用意にした「デュアルバックドア」はなかなか便利な機能。また、荷物などで両腕が使えない状況下で、スライドア下に足を出し入れするだけで、スライドドアが開く「ハンズフリーオートスライドドア」が用意された。使えるシーンは限られるが、使い勝手は良い。

  • オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッドには、歩行者検知式の自動ブレーキである「ホンダセンシング」が、一部グレードを除き標準装備化されている。ライバルのアルファード/ヴェルファイアにはない装備である。大きく重いミニバンほど、歩行者に衝突すれば被害が大きくなり、死亡事故につながりやすい。全車標準装備化ではない点が気になるものの、高く評価できる。また、ハイブリッド車であり大容量の電池を積んでいることから、一部のグレードには1500wの電源が用意されている。災害時には電源車として使えるだけでなく、アウトドアレジャーなどで、家電が使えるようになるので遊びの幅も広がる。

  • ステップワゴン

    販売が低迷しているステップワゴンは、一部改良で装備を充実させながら価格アップを抑えた。一部改良では、歩行者検知式自動ブレーキ「ホンダ センシング」が一部グレードを除き標準装備化された。それと同時にサイドエアバッグ&カーテンエアバッグも一部グレードを除き標準装備化。ライバル車に対して高い安全装備が標準装備されたモデルに進化している。多くの乗員を乗せるミニバンだけに、安全装備の拡充は高く評価できる。また、大きく重いリヤゲートの利便性を上げるために、ホンダは分割して横開きできる「わくわくゲート」を装備。後方のスペースがない場合の使い勝手を向上させている。また、このわくわくゲートと分割して床下収納できる3列目シートを組み合わせ、リヤゲートから車内にアクセスできるようになった。これは、ステップワゴンだけの機能だ。

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走行性能
  • セレナ

    渋滞時に先行車に合わせて追従し停止。そして、また追従といった繰り返しを自動で行ってくれるプロパイロットは、渋滞時の疲労軽減に役立つ機能。一度この便利さを味わうと、装備されていないクルマには乗りたくなくなるほど。ショックアブソーバーのサイズアップやバックドア開口部の剛性アップなどにより、高速道路などでの安定性が良くなった。また、ホイールハウス内の吸音ライナーなどが装備され、静粛性が向上。3列目シートの静粛性も向上している。

  • オデッセイハイブリッド

    ガソリン車で指摘されていた突き上げ感のある3列目シートの乗り心地は、大幅に改善された。ハイブリッド化により、静粛性も高くなり、3列目シートの快適さは大幅に向上している。また、重いハイブリッド用バッテリーはフロントシート下に設置。低重心化され、ボディ剛性も上がったことにより、乗り心地もよく、カーブでの安定感も増している。上級ミニバンに相応しいドッシリとした安定感ある仕上がりになっている。

  • ステップワゴン

    高コスト化の要因となり、さらに燃費でもライバルを圧倒することができなかった1.5Lダウンサイジングターボ。しかし、低回転で最大トルクを出すようにセッティングされているため、低回転では自然吸気エンジンの2.4L車と並みのトルクを発揮する。それほどエンジンを回さない運転状況だと、なかなかの力強さを感じる。ただし、高回転域ではライバルの2.0L自然吸気エンジンと大差のない走りとなる。カーブでは、クルマの傾きを抑えたスポーティなサスペンションの効果もあり、ミニバンながら走る楽しさも感じさせるクルマになっている。

デザイン
  • セレナ

    セレナ

    日産デザインの象徴である「Vモーショングリル」を採用したセレナ。先代セレナのデザインテイストを継承しながら、より迫力あるフェイスに仕上げている。押し出し感のあるフェイスは、最近のミニバンデザイントレンドでもある。また、標準モデルの他に、従来通りエアロパッケージでよりスポーティな印象にしたハイウェイスターも設定されている。その他、より個性的なフォルムに仕上げたライダーもあり、選択肢は豊富だ。

  • オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッドのデザインは、ルーフを低く抑え睨みの効いたデザインになっていて、スタイリッシュな印象が強い。この基本デザインをベースに、標準車とアブソルートの2つの仕様が用意されている。マーケットでは、約9割がスポーティなアブソルートを選んでいるのが特徴だ。一般的に、スポーティ仕様が売れるのだが、これだけ明確に差が出ると、アブソルートを積極的に選んだ方がよい。リセールバリューに大きく差が出るからだ。アブソルートのリセールバリューが高価になるので、売却時にも有利になる。

  • ステップワゴン

    ステップワゴン

    ステップワゴンは、従来のモデルと同じく標準車とスポーティなスパーダの2タイプが用意されている。ただ、このスパーダ、標準車と変わり映えしないのが難点だ。このクラスは、トヨタ ノア/ヴォクシーのようにデザイン性に優れているかどうかではなく、押し出し感や迫力がどれだけあるかが重要。ステップワゴンの場合、全体的におとなしいフェイスに見えることもあり、販売面で不調要因のひとつとされている。どちらも似たようなデザインだが、スパーダの人気が高い。当然、こうした人気は中古車マーケットでも同じ。スパーダのリセールバリューは高い。

新車値引き交渉術

オデッセイハイブリッドのライバルは、上級ミニバンであるヴェルファイア&アルファード、日産エルグランド。絶対的な王者ともいえるのがヴェルファイア&アルファード。現在もブッチギリの強さをもつが、デビュー当時ほどの勢いはない。逆に、オデッセイは、ハイブリッドが投入されたことで好調。価格帯がやや異なるのだが、アルファード/ヴェルファイアとは必ず競合させたい。あくまで、本命はアルファード/ヴェルファイアで、オデッセイハイブリッドは価格次第というスタンスで望むといい。商品力が落ちている日産エルグランドは、大幅値引きでしか対抗できない。大幅値引きされたエルグランドの見積りも効果があるので、エルグランドとも競合させると良い。
5ナンバーミニバンである日産セレナは、フルモデルチェンジ直後ということもあり、しばらくの間値引きはゼロに近い状況が続く。だからと言って、ライバル車と競合させなければ、わずかな値引きさえも出ない。トヨタ勢もハイブリッド車を除けは、一定の値引きが期待できる。また、販売が低迷しているステップワゴンも、今となっては値引き対応せざる負えない状況。トヨタ勢、ステップワゴン、セレナと5ナンバーミニバンのガソリン車はしっかり競合させることが基本だ。また、トヨタのノア/ヴォクシー、エスクァイアの3姉妹を狙う場合は、この3台で異なる販売店同士で競合させるのも良い。基本的に同じクルマなので「支払価格重視」という姿勢でのぞむといいだろう。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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