ホンダ ヴェゼル

<専用カラーや装備などで特別感を演出する、ややお買い得な特別仕様車「スタイルエディション」>

ホンダヴェゼルホンダ はコンパクト SUV のヴェゼル に特別仕様車「スタイルエディション」を設定し発売を開始した。

ホンダ ヴェゼルは、2013年末に発売されたコンパクトSUV。今、欧州でもこのクラスのコンパクトSUVが大人気。日本では、日産ジュークやマツダCX-3などがボディサイズ的にライバルとなる。

ヴェゼルは、フィットをベースとしている。全長4,295mmのコンパクト なボディに、パワフルな1.5Lの直噴エンジンと、1.5L直噴エンジンをベースとしたハイブリッド システムを搭載し力強い走りと低燃費を両立している。

日本で使いやすいコンパクトなボディにハイブリッドによる低燃費性能などがあり、ヴェゼルはすぐに人気モデルの仲間入りを果たした。1万台/月以上を売ることもあり2014年度SUV販売台数ナンバー1を獲得。2015年上半期もSUV販売台数ナンバー1となった。ヴェゼルの人気を支えているのは、実は4WD車だったりする。トヨタのコンパクト系ハイブリッド車には4WD設定が無く、今まで降雪地域の顧客は高い低燃費性能とエコカー減税の恩恵を受けることができなかったのだ。ヴェゼルには、フィット同様にハイブリッド車の設定があり、降雪地域の顧客に十分なメリットを与えた。そんなことも人気の秘密だったりする。

しかし、ここしばらくはヴェゼル人気も失速気味だ。ここ数ヶ月の販売台数は、4~5千台/月と伸び悩む。デビューから1年半以上経過したこともあり、人気は下降気味だ。長引いたリコール問題もブランド力に影を落としている。しかし、国内販売が不振で、軽自動車とコンパクトカーしか売れないホンダにとって、比較的高額な価格帯に入ってくるヴェゼルは収益に対するインパクトが大きい。そこで、特別仕様車「スタイルエディション」を投入し話題喚起と同時に、お買い得感をアピールする。販売台数ナンバー1という結果は、クルマに詳しくない顧客にとってクルマ選びの指標となる。そのため、是が非でもSUV販売台数ナンバー1の座を死守する必要もあるのだ。

ホンダヴェゼル<主な特別装備の内容>
○HYBRID Z(FF車)/HYBRID X(4WD車) 特別仕様車 スタイルエディション共通
・専用ボディーカラーとしてプレミアムクリスタルレッド・メタリックを設定
・ブルーとブラックのコンビシート(本革×プライムスムース)に、アイボリーのソフトパッド、ダークグレールーフライニング、ダーククロームメッキ加飾、専用ステッチカラー本革巻ステアリングホイール(スムースレザー)などを組み合わせた専用インテリアを採用
・アイボリーのインテリアカラーに合わせたアイボリーレザーの専用本革シートをメーカーオプション設定
・Honda純正ナビ「Gathers(ギャザズ)」に対応したナビ装着用スペシャルパッケージとETC車載器を標準装備

○HYBRID X(4WD車) 特別仕様車 スタイルエディション
・HYBRID X・Lパッケージに採用している17インチアルミホイール、エキパイフィニッシャー、トノカバー、アクセサリーソケット(DC12V ラゲッジルーム内)を採用

こうした専用装備などが用意された特別仕様車ヴェゼル ハイブリッドZスタイルエディションの価格は2,590,000円。ベースのハイブリッドZの価格が2,580,000円なので、価格アップはわずか10,000円となっている。一見安く見えるかもしれないが、専用パーツとはいえ、色味が多少違う程度なので、特別コスト高になるというパーツではない。そうなると、別に特別仕様車に興味の無い顧客にとってはなんの意味も無い。そんなこともあり、ナビ装着用スペシャルパッケージとETC車載器で若干お買い得感を出している。モデル末期にホンダが出す特別仕様車と比べるとお買い得感は薄い。

とくに予算重視というのであれば、ナビ装着用スペシャルパッケージとETC車載器は、オプションでも装着できる。特別仕様車に興味が無い場合、こうした装備をプラスして標準車とスタイルエディション、2つの見積りを取るといい。最終的に値引き額の大きい方を買えばいいが、同じ値引き額なら特別仕様車を買った方が多少満足感もアップするだろう。

・ヴェゼルHYBRID Z 特別仕様車 スタイルエディション FF 2,590,000円
・ヴェゼルHYBRID X 特別仕様車 スタイルエディション 4WD 2,750,000円