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今月のふせん絵 第4回 トヨタ クラウンエイト
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センチュリーの源流となるワイドボディ
昭和30年代後半、各社は「2ℓクラスの高級車」よりも上の領域を目指し、1963年、日産は2.8ℓ直6のセドリック・スペシャルを、プリンスは2.5ℓ直6を積んだグランド・グロリアを発売。これらは既存の車種に大型エンジンを積んだものだが、トヨタが1964年に送り出したクラウンエイトは、国産乗用車初の2.6ℓV8エンジンをノーマルのクラウン比で全長を+120mm、全幅+150mm拡大した専用ボディに載せていた。クラウンエイトはのちのセンチュリーの原型になっていくが、このころすでにワイドボディのV8クラウンがあったことは、実に興味深い。
【イラスト/文 遠藤イヅル】
フリーのカーイラストレーター/ライター。東京都出身。自動車雑誌、WEBサイトにクルマをテーマにしたイラストや記事を多数提供。世界各国の生活感があるクルマを好み、20年間で18台のクルマを乗り継ぐ。クレイジーなほど深くて混沌としたクルマ知識を持つ元自動車系デザイナー。自身のクルマ体験をもと、独創的な視点で切り込むイラストやインプレッション記事は、他にないユニークなテイストとして定評がある。2015年7月現在の愛車はプジョー309SI。最新の掲載誌は遠藤イヅルのfacebookで確認!