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「新世代 Drive-E パワートレーン直4ターボ+8速ATを搭載した200台の限定車」
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ボルボV40シリーズには、3つのシリーズがある。ひとつ目は、ベースとなる標準のV40。そして、2つ目が最もスポーティなRデザイン。そして、3つ目がアクディブなオフローダー クロスカントリーだ。この3つのシリーズで、同じV40をベースとしながらも顧客の色々なニーズに対応しているのが特徴だ。
このV40クロスカントリーは、エクステリアデザインにアンダープロテクターなどを装備。いかにもオフローダー的なスタイルとし、オフロードの走行性能向上のため、全高は+30㎜、最低地上高は+10mmアップしている。なかなかタフな印象になっていて、アウトドア派にピッタリな仕様となっている。
今回の限定車の最大の特徴は、エンジンとミッション。エンジンは、2.0L直5ターボから2.0L直4直噴ターボへ変更された。今まで、ボルボは直5エンジンをT5と呼んでいたが、このモデルはT5だが直4エンジンになっている。この新エンジンは、DRIVE-E(ドライブ・イー)と呼ばれる新パワートレーン。ボルボの低燃費新エンジンであり、順次このエンジンに切り替わっていく。その新エンジンのパワーは213psから245psへ、トルクは300Nmから350Nmとなり、出力で約15%、トルクで約17%アップしている。
パワーやトルクを上げると、一般的に燃費は悪化する。しかし、この新型エンジンは燃費を12.4㎞/Lから14.8㎞/Lへ、なんと約19%も向上している。ハイパワー化により、よりダイナミックな走行性能を得ながらも、低燃費化させることで高い経済性と環境性能を両立。まさに、新世代のエンジンとなっている。
もちろん、この低燃費化は新エンジンだけでなく、ミッションの役割も大きい。ミッションは、従来の6速ATから、8速ATへと変更された。多段化されることで、より効率の良いミッションが使えたり、エンジンの回転数を抑えて走ることができるようになった。このミッションは、アイシンAW製でAWD との組み合わせは初となる。
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とはいえ、現在、クロスカントリーを選ぶならを、まずこの限定車がベストとなる。もはや、違うクルマになったともいえるくらいフィーリングが違うので、従来型を選ぶ理由がないからだ。価格は従来型が385万円に対して、限定車は439万円となっている。価格差は54万円。その理由は装備だ。限定車には、HDDナビゲーションシステム、本革シート、フロント8ウェイパワーシート、モダンウッドパネル、歩行者エアバッグが装備されている。これらの追加装備に、新エンジン&ミッションの性能向上分と考えれば、ややお得ともいえる価格と言えるだろう。
また、ライバル車となるメルセデス・ベンツGLA 250 4マチックが477万円なので、GLAよりはお買い得感も高く安全装備もレベルの高いものが標準装備化されているので、良い買い物となるだろう。
さらに、V40シリーズを高く評価したい部分がある。それは、自動ブレーキなどを含んだ10種類の先進安全装備・運転支援「IntelliSafe10(インテリセーフ・テン)」が全車標準装備されているからだ。グレードに関係なく、すべてのグレードに先進の安全装備が標準装備というのは非常にユニークで、安全に対して高い志をもったクルマといえる。安い買い物ではないが、満足度は高い1台といえる。
■ボルボV40クロスカントリーT5 AWD価格:4,390,000円(200台限定)