日産ジュークニスモRS

 

<ニスモのもつレースでのノウハウを投入したスポーツコンパクトSUV>

日産ジュークニスモRS日産はコンパクトSUVのジュークをマイナーチェンジしたことを受け、スポーティな内外装と高い走りのパフォーマンスをもつ新グレード「日産 ジュークニスモ(NISMO)RS」 を設定し発売を開始した。2013年2月に投入されたジュークニスモのバージョンアップ版といえる。

ニスモ(NISMO)とは、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナルの略で、日産のモータースポーツを担当する会社だ。一時期、チューニングパーツなどのアフターパーツマーケットからほぼ姿を消したこともあったのだが、ついにひとつのグレードとして復活を果たす。

ニスモブランドの復活は大きな意味がある。ニスモのもつモータースポーツのイメージが、日産車=スポーティというイメージ形成に役に立つ。また、海外ブランドでは、メルセデス・ベンツがAMG、BMWにはMとスペシャルモデルが存在。このスペシャルモデルが、それぞれのブランドイメージの牽引役になっている。

そんなニスモブランドから登場したジュークニスモRS。先代モデルとなるジュークニスモは、1.6LのMR16DDTエンジンをチューニングし、10psのパワーアップとしていた。ターボエンジンのパワーアップとしてはわずかなもので、ノーマルのジュークと劇的に違うとはいえなかったのだ。

日産ジュークニスモRSそこで、ジュークニスモRSでは、ECUセッティングのさらなる改良により最高出力を向上させた1.6L直噴ターボとなった。先代のジュークニスモが200ps&250Nmだったのに対して、ジュークニスモRSは214ps&250Nmとなっている。トルクは同じながら、14psもパワーアップが図られた。ベース車と比べると、23ps&10Nmのアップとなっている。

注目は、最大トルクの発生回転数で、250Nmのトルクを2400-6000rpmで発生する。先代モデルと比べると、最大トルクの幅が1200rpm広がったことになる。これは、コンロッドベアリングの耐久性を向上させたことによるものだ。最大トルクを維持したまま、高回転域まで伸びていくエンジンフィーリングといえるだろう。

CVTに大きな変更はないようだが、マニュアルモードが7速から8速に増えた。CVTの変速比幅に変更が無いので、それほど大きな差は無いだろう。

また、エアロパーツ類も先代ジュークニスモから、それほど大きな違いは見られない。それくらい、エアロパーツ類には自信があるということだろう。カッコだけというエアロパーツ類が多い中、ニスモがスーパーGTなどレースで得たノウハウをデザインに投入し、空気抵抗を犠牲にすることなく、ダウンフォースを37%向上させているのが特徴だ。

ボディは、パワーアップしたエンジンや、ブレーキ、タイヤ、サスペンションの高いポテンシャルを最大限に引き出すために、車体全体の要所要所に最適な補強を実施している。走行性能を落とさないように、質量バランスまで考え抜いた効果的な車体剛性アップにより、クイックなステアリングレスポンスと、しっかりとした質感の高い乗り心地が可能。そして、まさにメーカー直系でなくてはできない技として、フロアクロスメンバーやCピラー内側、リヤシートバックブラケットなどが補強されている。

日産ジュークニスモRSジュークニスモRSは、かなり走りに特化したイメージがある。ところが、実際に試乗するとビックリするくらい乗り心地も良く快適だ。スポーツモデルにありがちな気難しさも感じない。価格は高くなるものの、より上質で個性的なジュークに乗りたい、そんなニーズをもつ人にもお勧めしたい1台だ。

■日産ジュークニスモRS価格:3,434,400円

■エンジンスペックなど
型式 MR16DDT[NISMO RS専用チューン]
シリンダー 内径×行程 79.7×81.1
総排気量 1.618L
圧縮比 9.5
最高出力 157kW(214PS)/6000rpm
最大トルク 250N・m(25.5kgf・m)/2400-6000rpm
JC08燃費 12.6km/L
トランスミッション エクストロニックCVT-M8(8速マニュアルモード付無段変速機)

■ボディスペック
全長 4165mm 全幅 1770mm 全高 1570mm
ホイールベース 2530mm
トレッド 前/後 1525mm/1505mm
最低地上高 165mm
車両重量 1410kg

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