クルマでしか行けないVOL.30
アートの市場で菜食ランチ 野山の食堂@ふじのアートヴィレッジ
バレンタインデーも過ぎ、気付けば2月も後半に。
慌ただしく過ぎる時間に、少々、疲れを感じていた筆者は、友人から紹介された「ふじのアートヴィレッジ」(神奈川県相模原市)を訪れました。
中央自動車道 相模湖ICから、雪の残る山道を奥へと進んでいくと「アートギャラリー」「野山の食堂」と書かれた看板を発見。ゆっくりとハンドルを切ってアートの村へとクルマを進めます。
恐らく、訪れた皆様の最初の感想は「???」ではないでしょうか。敷地内に並べられていたのは、9つのコンテナ。山の中というロケーションから、一見、ロッジ??とも思えます。しかし、違います。
コンテナの中には、1点1点心を込めて作られたガラス製品や藍染め、陶器や七宝など、手作りの作品が展示されています(営業は土日のみ)。どれも個性が様々で、使い方や置き場所などを考えながら観ていると飽きることなく時間が過ぎていきます。
もちろん、気にいった品物は購入することも出来ます。
巡ること1時間、それらの作品に心が満たされたらお腹も満たしたくなってきました。そこで、ヴィレッジ内にある「野山の食堂」さんで食事をすることにしました。
こちらのお勧めは、一日限定、わずか20食の野菜に拘ったランチセットです。
20食限定には、もちろん訳があります。使用されている7品の野菜や玄米の全てが地元産で、さらには品質にも拘っているからとのこと。
運よくオーダーできた筆者の前へと運ばれてきた料理、まずは彩の良さに驚かされます。今さっき眺めてきた作品のそれと同じように、素朴な手料理ですが心落ち着く世界観があります。
筆者が最初に箸を伸ばしたのは、玄米。
ふんわりとした食感にあっさりとした味わい。こんなにおいしいのに栄養は白米の4倍もあるというから驚きです。
あっさりとした玄米の次は、カレー味のカリフラワーへ。続けてゴボウの甘辛煮、そしてカボチャの味噌和えを順番に食します。
どれも野菜の甘みや苦みを壊さない絶妙な味付けで、一口一口に発見や驚きを覚えます。わかめとタマネギのスープで口の中をリセットした後は、鮮やかな緑色のレタスの上に置かれた春巻きへ。
パリパリの皮の中から飛び出したのは、ほのかに酸味を感じるシソの葉。口の中に春巻きのうまさが残る間に再び玄米を一口、といつの間にかリズムが生まれ、リズムに乗って食すうちに気が付けば完食です。
お腹も落ち着き、改めて店内を見渡すと様々なオブジェが飾られています。
そうだ、ここは食堂だけどアートヴィレッジなんだ、と感じます。
「中央に置かれた大きなテーブルには、地元の常連客がよく着きます。知らない者同士でも、相席をきっかけに話しを弾ませています。
そんなお客様達が『何度も通いたい』と思ってもらうため、一品一品、手を抜かずにしっかりと自分たちの手でつくったものをお出しすることを心がけています。心を込めてつくったものに『これは何をつかっているの?』と、興味を持たれた時が一番うれしいですね」
と店主の水越さん。
せっかくですから、この店を訪れた際は大きなテーブルに着き、
地元の人達とアート談義に花を咲かせては如何でしょうか?
<アクセス>
野山の食堂
住所:神奈川県相模原市緑区牧野5570(ふじのアートヴィレッジ内)
TEL : 090-7243-9970
OPEN:月~木 AM11:00~PM2:30ランチタイム
PM2:30~PM5:00ティータイム
定休日:毎月最終木曜日
ブログ:http://blog.livedoor.jp/noyamanoshokudou-noyamanoshokudou/